【新型コロナ】IgM/IgG抗体検査キット

【研究用抗体検査キット】

ソフトバンクが採用したイノビータ社製の

IgM/IgG抗体検査キットが入荷しました。

 

医療関係者向けの研究用製品で、

すでに、多くのクリニックで利用されています。

 

製造社:イノビータ(中国)

製品名:IgM/IgG抗体検査キット

検査法:金コロイド イムノクロマト検査法

 

品質:cGMP工場製造、中国薬事承認済、

ヨーロッパCEマーク取得済

 

性能:陽性感度87.3%、特異度100%

 

ご注文は、下記から

https://www.cancer-news.biz/covid19/

 


【動画】新型コロナに効く?レムデシビル、アビガン、大麻CBD(2020/05/22)


【がんの大学】白川太郎(医師、医学博士):本庶佑が認めた医師発見 がん細胞は3種類あった!(2019/6/23)


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承認、未承認関わらず、根拠のある治療法は、

ご紹介いただいてOKですが、

 

目に余る違法なプロモーションや営業行為は、

ダメ出しをしますので、ご了承ください。

 


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【News】がん関連 最新ニュース

メディネットは国立がん研究センターと新型コロナワクチン開発に向け共同研究(2020/08/03 みんなの株式)

 メディネット<2370.T>がこの日の取引終了後、国立がん研究センターと、新型コロナウイルス感染症の予防を目的とした自家樹状細胞ワクチンの開発に向けた共同研究契約を締結したと発表した。

 

 今回、開発する自家樹状細胞ワクチンは、樹状細胞に新型コロナウイルス抗原をパルスし、細胞性免疫により細胞傷害性リンパ球(CTL)を誘導し、体内でウイルスに感染した細胞そのものを殺傷、除去することを期待するもの。更に、一部のCTLはメモリーT細胞となって、ウイルスに対する細胞傷害活性を持ったまま宿主内に記憶されるため、長期的な予防効果が見込めるという。同社では21年中ごろまでに第1相治験を国立がん研究センター東病院、都内大学病院と連携して開始し、再生医療等製品の上市に向け開発を進めるとしている。なお、同件による20年9月期業績への影響は軽微としている。

 

エーザイの4~6月期、純利益13%増 抗がん剤がけん引(2020/08/03 日経)

エーザイが3日発表した2020年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比13%増の244億円だった。主力の抗がん剤「レンビマ」の売り上げが大幅に伸び、収益をけん引した。

 

売上高にあたる売上収益は8%増の1655億円だった。薬価改定や新型コロナウイルス感染拡大の影響はあったものの、「レンビマ」が引き続き好調で前年同期比4割増えたほか、抗てんかん剤「フィコンパ」なども増収となった。抗がん剤「タゼメトスタット」の日本以外の地域における売上ロイヤルティー受領権の譲渡に係るマイルストン収入も貢献した。営業利益は24%増の321億円だった。

 

21年3月期通期の業績については従来予想を据え置いた。売上収益は前期比3%増の7190億円、新薬の発売に向けた販管費や研究開発費が膨らむため、純利益は45%減の670億円を見込む。

 

切らないがん治療「陽子線治療」 患者は「バカンスのよう」(2020/08/03 Nifty)

「切らない、痛くない、こんな治療法があるなんて信じられない気持ちでした。術後の生活は手術をした場合とは比べものになりません。陽子線治療が受けられて本当によかったと心から思います」

 

 こう話すのは、4年前に乳がんと診断された長野県在住の原田真弓さん(仮名・60才・会社員)。2度目の乳がんだった。

 

「1度目は右胸。幸い早期発見で、部分切除手術と放射線治療でがんは消え、ようやく迎えた10年目の定期検診で、今度は左胸に見つかったんです」

 

乳がんの陽子線治療の臨床試験が始まったという新聞記事を見て、すぐに連絡を取り、2016年春、鹿児島県指宿市にある『メディポリス国際陽子線治療センター』で陽子線治療を受けることとなった。

 

 原田さんが受けた「陽子線治療」とは放射線治療の1つ。2012年に作詞家のなかにし礼(81才)が、この治療で食道がんを克服したことでも話題になった。先進医療としても注目され、治療を受けた患者から「夢の治療」と呼ばれることもある。

 

『メディポリス国際陽子線治療センター』のセンター長・荻野尚医師が解説する。

 

「陽子線治療は切らない治療で、痛みがなく、副作用も非常に少ない。さらに再発がほとんどないといわれています。

 

 従来の放射線治療はX線を使います。X線は体の中を通り抜ける性質があり、がん細胞を攻撃すると同時に、正常な組織にもダメージを与えるため、副作用や新たながんを誘発するリスクがあります。

 

 一方、陽子線は水素の原子核を光の速さほどにまで加速させて照射する治療法。病巣をピンポイントで攻撃でき、がん周辺の正常な組織への影響が最小限に抑えられます」

 

癌由来の細胞外小胞のパルミトイル化タンパク質によるリキッドバイオプシーの可能性が示唆された(2020/08/03 BioQuick News)

腫瘍細胞によって血流に放出され、癌の転移を促進する、細胞外小胞(EV:extracellular vesicles)と呼ばれる粒子内のタンパク質に光を当てた新しい研究が報告された。 この調査結果は、これらの 細胞外小胞を含む血液検査が、将来の癌の診断にどのように使用され、侵襲的な外科的生検の必要性を回避できるかを示唆している。

ロサンゼルスのシーダーズ・サイナイ病院で外科と生物医学および病理学と臨床検査医学の教授である Dolores Di Vizio博士(写真)によると、この研究は細胞外小胞内のパルミトイル化タンパク質として知られている物質の大規模分析であるという。

 

Di Vizio博士は、2020年6月10日にJournal of Extracellular Vesiclesのオンラインで発表した共同研究者だ。このオープンアクセスの論文は、「包括的なパルミトイル-プロテオミクス分析により、癌由来の大小の細胞外小胞の異なるタンパク質シグネチャが特定される。(Comprehensive Palmitoyl-Proteomic Analysis Identifies Distinct Protein Signatures for Large and Small Cancer-Derived Extracellular Vesicles.)」と題されている。

 

細胞外小胞は、タンパク質やその他の生物学的に重要な分子を含む可能性があるため、この10年間で大きな注目を集めている。 細胞外小胞は体内の離れた部位に癌が転移するのを助けることが知られているが、これがどのように起こるかは正確には明らかではない。 このプロセスを詳細に知るために、Di Vizio 博士と研究チームは、酵素が脂質分子をタンパク質に転移させるパルミトイル化と呼ばれるプロセスを調査した。

 

韓国のキムチ輸出 上半期に44%増=コロナ禍で免疫効果に注目(2020/08/02 Yahoo)

【ソウル聯合ニュース】韓国農林畜産食品部は2日、今年上半期(1~6月)のキムチ輸出額は7470万ドル(約80億円)で、前年同期比44.3%増加したと発表した。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大が続く中、免疫力強化に効果があるとされるキムチの人気が高まっているようだ。

 

 国・地域別の輸出額は日本向けが3950万ドルで最大だった。次いで米国(1130万ドル)、香港(360万ドル)、オーストラリア(360万ドル)、台湾(300万ドル)の順。

 

麹ドリンクで数値が40から3へ 前立腺がんから奇跡の生還(2020/08/02 日刊ゲンダイ)

 焼酎用の種麹(たねこうじ)を焼酎メーカーに卸すことを生業(なりわい)にしてきた河内源一郎商店・3代目の山元正博。焼酎杜氏(とうじ)が浴びるほど酒を飲んでもがんになりにくい事実に着目し、自家製の麹ドリンクを開発した。末期がんの叔父は亡くなるまでの1年間、この麹ドリンクだけで命をつないだという。

 

 それからしばらく経った2005年、山元の前に再びがん患者が現れる。当時、経営していたチェコ風の地ビールレストラン「バレルバレー・プラハ」(通称チェコ村)の常連客、K社長(当時55歳)だ。

 

「前立腺がんになっちゃってさ。ビールを少し飲んだだけで股間に激痛が走るんだよ」

 

 前立腺がんのマーカーであるPSA値は30。グレーゾーンといわれる4~10の3倍もの値だ。前立腺がん治療で一般的なのはホルモン療法だが、勃起不全の副作用があり、「男としてそれだけは耐えられない」と、手術も含め一切拒否していた。

 

 そこで山元は、麹ドリンクをすすめた。一口飲んだ時のことをK社長は今も覚えている。

 

「直感で『これで助かる!』と思いましたね。うまく言えないんだけど、体の中がきれいになるイメージが湧き起こったんです」

 

 自家用で商品化していなかったが、「ぜひ譲って欲しいと無理に頼み込んだ」そうだ。それを拒む山元ではない。ありったけの麹ドリンクを分けてやった。

 

 数週間後、K社長は再び山元を訪ねた。あれから毎日、朝昼晩麹ドリンクを飲み続けたら、ある朝小便に1ミリにも満たない白い皮のような物が混ざっていたという。それを医師に見せたら「これはがんの病巣の一部です」と言われた。それでK社長の腹が据わった。

 

シーメンス系、放射線治療機器の米大手買収 1.7兆円で(2020/08/02 日経)

【フランクフルト=深尾幸生】独シーメンスの上場子会社で医療機器大手の独シーメンス・ヘルシニアーズは2日、放射線治療機器大手の米バリアン・メディカル・システムズを164億ドル(約1兆7300億円)で買収すると発表した。2021年前半の完了を目指す。市場拡大が有望ながん治療分野を強化する。

 

ニューヨーク証券取引所に上場するバリアンは、がん治療向けの放射線照射装置や関連システムの大手。バリアンによるとインドと中国での市場シェアはそれぞれ75%、55%という。19年9月期通期の売上高は32億ドルで、約1万人の従業員を抱える。1株あたりの買収価格は177ドル50セントで7月31日の終値より24%高い。

 

両社の技術や顧客基盤を持ち寄ることで、25年に3億ユーロ(約370億円)の利益押し上げ効果を見込む。国際がん研究機関によると、がん患者の数は30年に10年の2倍に達し、全体の過半数の患者が放射線治療を受ける。バリアンは治療機器の市場が年率6~10%で成長するとみている。

 

膵がんの新たな放射線治療 費用は?可能な病院は?(2020/08/01 AERA)

 膵がんでは、手術単独よりも、手術前後に抗がん剤や放射線などの補助療法をおこなったほうが、長期生存が望める。がんが主要な血管や周囲のリンパ節に食い込みやすい(浸潤、転移しやすい)特徴があるため、がんが小さく、手術で切除できても、目に見えないがん細胞が残っている可能性があるからだ。

 

 それゆえ、新しいガイドラインでは、基本的に手術ができるがんに関して、「手術+補助療法」がスタンダードになっている。

 

 膵がんの放射線療法で今、注目を集めているのは、新たな放射線療法。MRIと放射線装置が一体となった「MRIdian(メリディアン)」による治療だ。国立がん研究センター中央病院が、膵がんにMRIdianを使い始めたのは17年。これまでに40人ほどに施行している。

 

「MRIdianは照射中にがんだけでなく、周辺の臓器の位置も確認できる。最適な照射範囲をその場で確認しながら治療を進めることができます。この結果、線量を通常の5倍にあたる1回10グレイまで増やすことに成功しました。やはり1回にかける線量が多いほど、がんをたたく効果は高くなります」(伊丹医師)

 

 現在、MRIdianの治療を受けられるのは、同院と江戸川病院の2カ所。自由診療なので国立がん研究センター中央病院では、210万円ほど費用がかかる。相談は同院のセカンドオピニオン外来で受け付けている。

 

新薬申請で期待高まる、がん光免疫治療の実用化(2020/07/31 Yahoo)

 近赤外光を使った新しいがん治療法として注目されてきた、がん光免疫療法に使う医薬品と医療機器の実用化を担っている楽天関連会社の楽天メディカル社(本社米カリフォルニア州サンマテオ、三木谷浩史会長)が、厚生労働省に対して3月に医薬品と医療機器の製造販売の承認申請をした。この元となる治療法の研究を長年続けてきた、米国立衛生研究所(NIH)の一部門である国立がん研究所の小林久隆主任研究員にがん光免疫療法の可能性について聞いた。

 

Q これからの実用化に向けては、三木谷会長の率いる楽天メディカル社に期待することになるが。

 

小林 大きな製薬会社に開発を任せると、既存の販売している商品とシェアがかち合うことがあるが、ベンチャー企業由来の新会社である楽天メディカル社には「これにすべてをかける」と言ってもらっているので、全面的に信頼している。新しい会社なので、しがらみがなく、最高のスピードで開発が進むだろうと期待している。

 

 今回の承認申請をした医薬品が第一歩で、再発した頭頚(とうけい)部がんが治療の対象だが、同じ標的(分子)に抗体がくっつくがん細胞を狙った動物実験では、頭頚部がん以外にも子宮がん、乳がん、肺がんなどでも効果が認められているので、適用できるがんの範囲を拡大することがこれからの研究課題になる。

 

 動物実験の次の段階の臨床治験については、胃がん・食道がん等で楽天メディカル社が日本や海外の病院と連携して行われている。

 

Q 実用化される時期については。

 

小林 承認申請されたものが厚労省でどのように判断されるかにかかっている。臨床患者の国際共同第三相臨床治験が進行中であるが、今回は「条件付き早期承認制度」が適用されると聞いており、早ければ年内に承認される可能性もあると思っている。

 

小野薬品、4~6月純利益32%増 オプジーボ好調(2020/07/31 日経)

小野薬品工業が31日発表した2020年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比32%増の214億円だった。主力のがん免疫薬「オプジーボ」の売り上げが好調だった。新型コロナウイルスの影響で研究開発費や販管費も減少して利益を押し上げた。21年3月期の通期業績予想は据え置いた。

 

売上高にあたる売上収益は1%増の749億円、営業利益は35%増の270億円だった。オプジーボは胃がんや食道がんなど消化器系での使用が拡大し、売り上げは前年同期比10%増の244億円だった。コロナの影響で臨床試験の被験者登録を中断したことなどで研究開発費は23%、販管費は14%減少した。

 

一般的な降圧薬で大腸がん発症のリスクが低下する可能性、香港大学医学部附属クイーンメリー病院(2020/07/30 @DIME)

高血圧患者の間で広く使用されている2種類の降圧薬に、血圧を下げる作用だけでなく、大腸がんの発症リスクを低下させる作用もある可能性が、香港大学医学部附属クイーンメリー病院のWai Leung氏らによる研究で示唆された。

 

降圧薬のアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬、またはアンジオテンシン受容体拮抗薬(ARB)を使用している人では、これらの薬剤を使用していない人と比べて大腸がんを発症するリスクが低いことが示されたという。詳細は「Hypertension」7月6日オンライン版に発表された。

 

この研究は、40歳以上の成人患者18万7,897人の2005~2013年の医療記録データを解析したもの。対象となった患者は全て香港在住で、ベースライン時の大腸内視鏡検査の結果は陰性だった。

 

また、大腸がんの既往歴がある人は対象から除外された。対象者のうち、ACE阻害薬またはARB使用者は全体の16.4%(3万856人)であり、0.45%(854人)が大腸内視鏡検査後6〜36カ月以内に大腸がんを発症した。

 

解析の結果、大腸内視鏡検査で陰性だった人が検査から3年後までに大腸がんを発症するリスクは、ACE阻害薬またはARBを使用していない人と比べて、いずれかの薬剤を使用している人で22%低かった(調整ハザード比0.78、95%信頼区間0.64~0.96)。

 

また、ACE阻害薬やARBの使用期間が長くなるほど、大腸がんリスクは低下することも示された(いずれかの薬剤の使用が1年増えるごとに、大腸がんの発症リスクは5%低下)。

 

さらに、ACE阻害薬またはARBの使用に関連した大腸がん発症リスクの低下度が特に高かったのは、55歳以上の患者と大腸ポリープの既往歴がある患者であった。ただし、以上のような両薬剤の使用に関連したベネフィットは、検査後3年間のみで認められた。

 

小野薬品、「オプジーボ」に続く2匹目のドジョウ(2020/07/29 JB Press)

【1万2000の既存薬から13種類のホープを発見】

 連休中の7月24日に、国際的に突如として注目されたのが小野薬品工業だった。週明けの27日、日経平均株価が下落する中で、午前に小野薬品株価の株価が3.4%上昇したのも、それが関係したと見られる。

 

 注目された理由は、小野薬品工業が2012年までに骨粗鬆症の治療薬として開発していた「ONO5334」と名付けられた薬に、新型コロナウイルスを抑制する効果が認められたからだった。

 

 米国のサンフォードバーナムプレビス医学研究所をはじめとした研究グループが、これまでに臨床研究が実施された1万2000に及ぶ既存薬を使って、新型コロナウイルスの抑制効果をのべつ幕なしに調べたところ、100の既存薬にウイルスの増殖を止めるような効果を確認できた。

 

 

 さらに研究グループが薬の効果を詳しく調べていったところ、細胞を使った試験でウイルスを抑制する効果が特に認められたものは13種類あった。小野薬品のONO5334は、その13種類の薬剤の1つである。

 

「子どもたちを未来のがんから守るためにママたちができること」医師でジャーナリストの村中璃子氏に聞く(2020/07/29 たまひよOnline)

7月21日、9価の子宮頸がんワクチンが正式に日本で承認されました。世界標準のこのワクチンを使うと、日本で起きているほぼすべての子宮頸がんを防ぐことが期待できます。前回に引き続き、『10万個の子宮 あの激しいけいれんは子宮頸がんワクチンの副反応なのか』の著者であり、子宮頸がんワクチンに関する科学にもとづく執筆活動が評価され、科学誌『ネイチャー』等主催のジョン・マドックス賞を受賞した医師・ジャーナリストの村中璃子先生に、子宮頸がんワクチンの現状を、ママたちの口コミサイトなどに書き込まれている疑問答えるかたちで教えてもらいます。

 

世界の20か国以上で男の子も接種

Q海外では男の子も接種していると聞きました。男の子が打つ意味はあるのでしょうか? 

 

A「男性のがんの予防」と「女性に感染させない」ことの2つの意味があります。

 

「すでに世界の20か国以上で、男子にも子宮頸がんワクチンを定期接種していますが、これには2つの理由があります。

 

1つは、男性のがんを防ぐためです。9価ワクチンで予防できる9つの型のHPVのうち2つの型は、のどのがん(中咽頭がん)や肛門・陰茎のがんなど、男性に多いがんの原因となるもので、子宮頸がんワクチン、正式には“HPVワクチン”と呼ばれるこのワクチンを男子に接種をすることで男性もそれらのがんを予防できます。

 

理由のもう1つは、女性のパートナーの大半が男性であるなか、HPVに感染した男性を減らすことによって女性への感染を防ぐためです。

 

つまり、医学的には男女ともに接種することが望ましいのです。

 

しかし、多くの国ではコストの面から、それが実現されていませんでした。たとえば、イギリスでは、肛門がんなどのリスクの高い同性愛の男性に限って接種するなど、男子定期接種は見送り、女子の接種率を上げることで子宮頸がんを減らそうとする戦略をとってきましたが、2018年、女子だけがワクチンを接種できるのは『男子に対する性差別』であるとの意見が相次ぎ、男子にも定期接種となりました。

 

かねてより男女ともに定期接種のオーストラリアでは、20%を超えていた若い男女のがん化しやすいHPVの感染率が、1%以下にまで低下し、「子宮頸がんの撲滅」まで宣言されています、経済的余裕のある先進国ではこれから男子にも定期接種がますますスタンダードとなっていくことでしょう」(村中先生)

 

子宮頸がんワクチンは、日本を含む世界中で安全性の確認されているワクチンです。各国の保健当局もWHOも「子宮頸がんワクチンは安全で効果の高いワクチンである」と評価し、接種を推奨しています。

 

ただし、その効果は、性交経験を持つと激減します。だから、定期接種年齢である10代前半のうちに接種させることがとても大切なんです。

 

9価ワクチンを定期接種として無料で接種できるようになるまでにはまだ少し時間がかかるようですが、ワクチンのリスクとベネフィットを正しく理解し、子どもたちを予防できる未来のがんから守ってあげたいものです」(村中先生)

 

第一三共、抗がん剤で英アストラゼネカと提携拡大(2020/07/27 日経)

第一三共は27日、開発中の新型抗がん剤について、英製薬大手のアストラゼネカと開発・販売提携したと発表した。臨床試験(治験)や販促を共同で手がける。第一三共は対価として最大で60億ドル(6300億円)を受け取る。競合品との競争をにらみ、アストラゼネカの協力で開発スピードを上げる狙いだ。

 

 

対象となるのは、肺がんや乳がん向けに開発している抗がん剤「DS-1062」。がん細胞を狙う抗体と攻撃する薬物を組み合わせた「抗体薬物複合体(ADC)」で、日米で第1段階の治験中だ。薬物をがん細胞に直接運べることから投薬の効果が高く、患者の負担軽減が期待される。

 

提携によって、第一三共はアストラゼネカから契約一時金として10億ドルを受け取るほか、開発や販売の状況によって追加で計最大50億ドルを得る。日本以外におけるDS-1062の利益と開発・販売費用などは両社で折半し、売り上げは第一三共が日米欧など、アストラゼネカが中国やオーストラリア、カナダなどで計上する。

 

第一三共は日米で発売済みの乳がん向けのADC「エンハーツ」でも2019年3月にアストラゼネカと提携。同社から最大69億ドルを受け取る契約を結んでいる。

 

「夢のがん免疫治療薬」でコロナ重症化も 医学誌『ネイチャー・メディシン』に掲載(2020/07/25 nifty)

「夢の新薬」の“落とし穴”が明らかになった。オプジーボやキイトルーダなど「免疫チェックポイント阻害薬」で治療中のがん患者が新型コロナに感染した場合、重症化するリスクが高まる──そんな論文が医学誌『ネイチャー・メディシン』に掲載されたのだ。

 

 人間の体内に異物が侵入すると、免疫機能が働いてその異物を排除しようとする。対するがん細胞は免疫機能にブレーキをかけて、体内にがんを増殖させようとする。

 

「こうしたがん細胞の働きを阻止するのが免疫チェックポイント阻害薬です。ブレーキを解除された免疫機能が本来の力を取り戻し、がん細胞を攻撃する力が増すのです」(北品川藤クリニック院長の石原藤樹医師)

 

「新型コロナが重症化する際は、免疫機能が暴走し、感染した細胞だけでなく正常な細胞も傷つける“サイトカインストーム”が起こるとされます。免疫チェックポイント阻害薬を利用すると、この“サイトカインストーム”を後押しするメカニズムが働き、正常な細胞を傷つけることが重症化につながると考えられます。治療中のがん患者は特に注意が必要です」

 

iPSでがん治療 免疫細胞を量産、病巣を攻撃(2020/07/23 日経)

千葉大病院と理化学研究所は、iPS細胞から免疫細胞を作ってがん患者に投与する臨床試験(治験)を医師主導で8月にも始める。鼻や口、耳などにできる頭けい部がんの患者4~18人が対象で、安全性や効果を調べる。iPS細胞を使ったがん治療は国内では初めて。2020年代の普及を目指す。

 

iPS細胞から作るのは「NK(ナチュラルキラー)T細胞」と呼ばれる免疫細胞の一種だ。血液に含まれ、様々ながんを攻撃する働きがある。治療では、健康な人のNKT細胞からiPS細胞を作った後、再びNKT細胞を大量に作製して患者に投与する。

 

千葉大は患者自身のNKT細胞を体外で増やしてから患者に戻す治療を試み、一部のがん患者では顕著な効果があった。ただNKT細胞は血液中にわずかしか含まれず、NKT細胞がうまく増えない患者がいたほか、十分な効果が得られないケースもあった。

 

iPS細胞を使えば大量に安定してNKT細胞が供給できる。頭けい部がんで成功すれば、肺がんなど患者が多いほかのがんでも治療を検討する。千葉大教授の本橋新一郎さんは「NKT細胞はがんをたたく能力は高いが、副作用も強い可能性があり、安全性に注意して進める」と語る。

 

iPS細胞を使ったがん治療は米国が先行している。米ベンチャーのフェイト・セラピューティクス(カリフォルニア州)は19年から、iPS細胞から免疫細胞を作り患者に移植する治験に取り組む。すでに遺伝子を改変したNK細胞など5種類の免疫細胞を使って、血液のがんなど7件の治験を進める。細胞の遺伝子を改変して、がん細胞だけを攻撃するよう細工したり攻撃力を高めたりして、治療効果の検証を進める。

 

国内でも、患者で治療を試みる計画が千葉大以外にも進んでいる。京都大学iPS細胞研究所ではキリンホールディングスなどと協力して、遺伝子を改変したiPS細胞からがんを攻撃する免疫細胞を作製する共同研究を進める。京大は武田薬品工業ともプロジェクトを進めており、21年までに臨床応用の開始を目指す。

 

ナノキャリアが急騰、核酸医薬品ベンチャーを吸収合併(2020/07/16 朝日)

 がん領域に特化した創薬ベンチャーで東証マザーズ上場のナノキャリア(4571)が急騰した。午前10時21分現在、前営業日比31円(7.13%)高の466円で推移している。一時は505円まで上伸した。

 15日に核酸医薬品などの創薬ベンチャーのアキュルナ(東京都文京区)を吸収合併すると発表し、買い材料視された。医薬品事業の経営基盤構築や関連事業・周辺事業の拡大を加速させるための吸収合併。

 

 核酸医薬品はがんや遺伝性疾患に対する治療薬として期待されているが、血中安定性が課題だった。アキュルナのDDS(ドラッグ・デリバリー・システム)技術は生体内での搬送上の課題を解決する。同社は当社保有の特許のライセンスを受けて核酸医薬品の事業化を進めており、当社との親和性が高い。当社はパイプラインの追加・拡充、ワクチン開発の推進や優秀な人材の獲得が期待できるとしている。

 

レンビマとキイトルーダ併用療法が切除不能肝細胞がんの一次療法としてFDAより審査完了通知を受領(2020/07/16 オンコロ)

7月8日、エーザイ株式会社と米国のメルク社(北米以外ではMSD)は、切除不能の肝細胞がんのファーストラインとしてFDAに迅速承認申請を行っていたレンビマ(一般名レンバチニブメシル酸塩)とキイトルーダ(一般名ペムブロリズマブ)併用療法について、審査完了通知を受領したことを発表した。

 

レンビマは腫瘍血管新生や腫瘍悪性化に関する受容体型チロシンキナーゼ阻害剤である。一方、キイトルーダはPD-1とそのリガンドであるPD-L1、PD-L2の作用を阻害して、がん細胞を攻撃するTリンパ球を活性化するヒト化モノクローナル抗体(抗PD-1抗体)である。非臨床研究モデルにおいて、レンビマが抗腫瘍免疫活性を示した。また、抗PD-1抗体と併用することで、がん微小環境において相乗効果による抗腫瘍活性が上回ることが示唆された。

 

エーザイとメルク社はレンビマとキイトルーダの併用療法の臨床上の有効性とベネフィットに関するエビデンスを示すため、臨床試験の推進を含め、FDAと今後の対応について協議する方針。また、すでに進行性肝細胞がんへのファーストラインでのレンビマとキイトルーダ併用療法を評価する第3相試験LEAP-002試験を進めている。他にもレンビマとキイトルーダの併用療法は13種類のがんにおいて18の臨床試験を進めている。

 

肝がんへのニボルマブ、長期OSも延長せず(2020/07/16 Medical-Tribune)

 進行肝細胞がんの一次治療において、抗PD-1抗体ニボルマブ(オプジーボ、PD-1阻害薬)とソラフェニブ(ネクサバール、分子標的治療薬)の有効性および安全性を比較した第Ⅲ相臨床試験CheckMate-459。昨年(2019年)の欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2019)では、主要評価項目である全生存期間(OS)の結果が報告され、両群に有意差は認められなかったもののニボルマブ群で良好な傾向が示された。

 

 解析の結果、長期追跡によるOS中央値は、ソラフェニブ群の14.8カ月(95%CI 12.1~17.3カ月)に対し、ニボルマブ群では16.4カ月(同14.0~18.5カ月)と延長傾向が見られたものの、有意差は認められなかった(HR 0.85、95%CI 0.72~1.00、P=0.0522、図)。33カ月時のOS率は、ソラフェニブ群の21%に対してニボルマブ群では29%であった。

 

テルモ、オランダ新興を買収 がん治療に微粒子活用(2020/07/15 日経)

テルモは15日、がん治療に使う微粒子(ビーズ)製品を手掛けるオランダのスタートアップ、クイレム・メディカルを買収したと発表した。これまで19.9%を出資していたが、出資比率を100%に引き上げて完全子会社にする。買収金額は一時金が2000万ドル(約21億4000万円)で、売り上げの達成度などに応じて2030年までに最大2500万ドルを追加で支払う。

 

クイレム社は放射線を放出する医療用の微粒子を手掛ける。手術で切除できないほど進行した肝臓がんを、医療用細管(カテーテル)で治療する目的で使う。カテーテルで微粒子を肝臓の動脈に運び、患部で放出してベータ線と呼ぶ放射線でがん細胞を攻撃する。

 

がんをベータ線で治療する微粒子はこれまでもあったが、画像診断装置が検出できる波長の放射線(ガンマ線)も同時に放出するのがクイレム社の微粒子の特長という。クイレム社の画像診断用ソフトウエアを使えば、微粒子のがん細胞への集まり具合を正確に把握して効果的な治療ができる。

 

がん闘病中・ワッキー、現状を明かす「治療は順調ですが副作用でかなりキツい状態です」(2020/07/15 Yahoo)

 初期の中咽頭がんで闘病しているお笑いコンビ「ペナルティ」のワッキー(48)が15日までに自身のツイッターを更新し、治療による副作用について本音を明かした。

 

 現在、放射線化学療法による治療を受けているワッキーは「こんな世界的なスターからもメッセージいただきました。本当にありがとうございます。僕は幸せ者です」とサッカー元スペイン代表のルイス・ガルシア氏、フェルナンド・モリエンテス氏から激励のメッセージが届けられた動画を添付。

 

 現在の状態については「僕の治療は順調ですが副作用でかなりキツい状態です」と明かし、「皆さんからの応援を励みに頑張っています」と応援のメッセージが力になっていると感謝した。

 

 名門・市船橋高のサッカー部出身で芸能界随一のサッカーファンで知られるワッキーは6月7日、ステージ1の中咽頭がんであることを公表。放射線化学療法による治療のため同8日から7月末まで入院し、8月末までの休養を予定している。

 

がんを専門とする計算病理学スタートアップのPaigeがシリーズB投資で75億円を調達(2020/07/17 TC)

 Memorial Sloan Kettering Cancer Center(メモリアル・スローン・キャッターリングがんセンター、MSK)から独立し2018年に創設された(未訳記事)スタートアップのPaige(ペイジ)は、AIを使ってがん病理学の理解を深め、高度ながん研究と治療に貢献している。Paigeは米国時間7月13日に、その成長過程の一里塚となるシリーズBラウンドでGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)とHealthcare Venture Partners(ヘスルスケア・ベンチャー・パートナーズ)から2000万ドル(約21億円)を調達し、7000万ドル(約75億円)でクローズした。

 

英グラクソの血液がん治療薬、米FDA諮問委が支持-承認に向け前進(2020/07/15 Bloomberg)

英製薬会社グラクソ・スミスクラインは新しい血液がん治療薬について米国での承認獲得に向けて一歩前進した。米食品医薬品局(FDA)諮問委員会が14日、同薬の使用を支持することを全会一致で決めた。

 

 グラクソの電子メールによると、抗がん剤諮問委員会(ODAC)は多発性骨髄腫治療薬belantamab mafodotin(ベランタマブ・マフォドチン)に関し、一部の患者の視力に影響があったとの報告を踏まえた上で効果がリスクを上回ると判断し、承認を勧告した。

 

 この医薬品はがん領域のパイプライン(新薬候補)構築を推進しているグラクソが、今年承認を目指す3つのがん治療薬の1つ。4月には卵巣がん治療薬「ゼジュラ」が比較的早い段階の使用で米当局の承認を獲得しており、子宮体がん治療薬も年内承認を目指している。

 

 ベランタマブ・マフォドチンの臨床試験では患者の17%に角膜変性など視力への影響があった。承認されれば、B細胞成熟抗原(BCMA)標的の最初の治療薬になると同社は説明している。

 

ラクリマ・KOJIが食道がん公表「元気な姿で戻ってきたい」(2020/07/15 Yahoo)

 ビジュアル系バンド、ラクリマ・クリスティーのギタリストで、2人組ユニット、アリス・イン・メンズウェアとしても活動するKOJIが食道がんを患っていることが14日、分かった。

 

 「アリス-」の公式サイトで、「2カ月ほど前からギターKOJIが体に異変を感じ、検査したところ食道に腫瘍が見つかり、さらに詳しい検査を行った結果、食道がんであるという診断が出ました」と説明。転移はなく、抗ガン剤治療を行い、状況を見極め手術するという。

 

 KOJIは自身のツイッターに動画を投稿し、「とても体は元気で、腫瘍を取り除けば再発する心配も低いと聞いている。元気な姿で戻ってきたい」とコメント。治療とリハビリに専念するため、予定されていたライブ、イベントは中止となった。

 

アストラゼネカのリムパーザ、EUにおいてBRCA遺伝子変異陽性転移性膵がんの治療薬として承認取得(2020/07/15 PR TIMES)

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot])およびMerck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A(北米およびカナダ以外ではMSD)は、7月8日、リムパーザ®(一般名:オラパリブ、以下、リムパーザ)が、生殖細胞系列BRCA遺伝子変異陽性(gBRCAm)転移性膵がんの患者さんの治療薬として、EUで承認されたことを発表しました。

 

膵がんは希少疾病であり、一般的ながんの中でも生存率が最も低く、生命を脅かす疾患です1。転移性膵がん患者さんの約5~7%がgBRCAmを有しています

 

がん患者の脱毛抑制を、リーブ21が頭皮冷却装置(2020/07/14 日経BP)

 各種脱毛を対象に発毛施術サービスなどを手掛ける毛髪クリニック リーブ21(以下、リーブ21)は、抗がん剤治療の副作用による脱毛の低減・抑制に向けた医療機器「頭皮冷却装置 セルガード」を2020年秋口をめどに発売する。2020年7月10日に開催した記者会見で発表した。

 

 同社では固形がん患者における薬物療法誘発性脱毛の抑制を目的とした医療機器として、同機器の承認を2020年3月6日に取得していた。想定するのは抗がん剤治療を行う日本全国のがん診療連携拠点病院での利用。価格は432万円(税別)を予定しており、販売目標台数は2000台以上。

 

「一人じゃないよ」がん闘病、ウィッグでつなぐバトン(2020/07/13 Yahoo)

 近年注目が集まるAYA世代(15歳~39歳の若年成人)のがん。年間2万人余りが発症し、なかでも20歳以後のがん症例の約8割は女性で、年齢に従い増加する傾向にあります。思春期を経て恋愛や結婚、仕事や子育てをしながらの闘病には課題も多くあり、孤独や誰にも言えない悩みを抱える女性も少なくありません。闘病を終えた女性から受け取った医療用ウィッグを、今まさに闘病する女性へ、想いとともに届けるNPOがあります。(JAMMIN=山本 めぐみ)

 

治療を終えた女性から提供を受けたウィッグを 闘病中の女性にレンタル

福岡市の中心部にあるレンタルサロン。交通の便もよく福岡県内外からアクセスしやすい場所にある

 

福岡県福岡市を拠点に活動するNPO法人「ウィッグリング・ジャパン」。がんの闘病を終えた女性から使わなくなった医療用ウィッグの提供を受け、これからがんと闘病する女性たちへ再提供する活動を行っています。

 

「ウィッグを通じてがんと闘う勇気をつなぎ、笑顔を届けています」と話すのは、代表理事の上田(うえだ)あい子さん(45)。全国各地からウィッグの寄付があり、福岡市内にあるレンタルサロンには3000を超える在庫があります。

 

【佐賀県みやき町】だ液によるがん発症リスクの研究を開始(2020/07/13 Net IB News)

 佐賀県みやき町は13日の記者会見で、福岡大学と医療法人社団如水会今村病院と連携し、だ液によるがんリスクの検査・研究を行うことを発表した。

 

 同町が推進する健康増進の施策「健幸長寿」のまちづくりの推進の一環によるもの。検査・研究では、福岡大学が倫理審査を行うなかで、みやき町でがん検査および特定検診を受けた住民や職員1,000名を対象に、バイオベンチャー事業の(株)サリバテック(山形県鶴岡市)が開発した、だ液でがんのリスクを評価する検査キット「サリバチェッカー」を用いる。

 

 だ液中には体内で生成される多数の代謝物が含まれている。同検査キットは、代謝物質に含まれるがん組織のなかから、特異的に濃度が上昇する物質を、最新の測定装置での分析およびAI(人工知能)で解析することで、がん(肺・膵・大腸・乳・口腔)の疾患リスクを評価できる。採血など体の負担がない「スクリーニング検査」だ。同検査の判定で陽性だった場合は、通常のがん検診を行い、陰性の場合は希望により、今村病院で通常の保険診療で費用の負担なく、それぞれ精査する。

 

あのキユーピー、がん発症リスク判定サービス事業化を目指す(2020/07/08 日経BP)

 キユーピーは、一般向け「がん予防サービス」の事業化に向けた取り組みを東京家政大学と共同で開始すると発表しました。同社では食でがんを予防する研究を2013年に開始、2018年には将来の発がんリスクを判定する研究を始めていたといいます。具体的には、(1)血液中のマイクロRNAの発現量と将来がんになるリスクの関係性、(2)特定の食成分の摂取によるマイクロRNAの発現変動、の2点を明らかにすることで、がんを予防しようとする研究とのこと。

 

 事業化に向けては、がんの増殖や転移に深く関わっている分子である血液中のマイクロRNAを早期かつ安価に測定する装置が必要。そこで、東京家政大学とヨコオが共同で開発した超高感度の遺伝子測定技術を利用し、がんやその他の疾病発症リスクの判定を目的としたマイクロRNA測定装置開発の共同研究を、ヨコオの協力を得ながら進めるとしています。

 

線虫がん検査、全ての検査解析プロセスを完全自動化(2020/07/06 日経BP)

 線虫がん検査「N-NOSE」を2020年1月に実用化したHIROTSUバイオサイエンス(関連記事:[速報] 線虫がん検査、一般に受けられる施設が明らかに)。同社はこのほど、全ての検査解析プロセスの完全自動化に成功したと発表した。

 

 大和酸素工業(愛媛県松山市)などの共同開発企業と連携し、自動解析装置を独自に開発した。同装置では、(1)線虫回収、(2)線虫洗浄、(3)解析シャーレに線虫を配置、(4)検体滴下、(5)自動温度管理下で静置、(6)撮像・行動解析など、一連の工程を自動で行える。

 

 これまでは、主に(1)~(4)に当たる工程を検査員が手作業で行っていた。これを今回の装置に切り替えることで、1台当たり年間6万3000検体の処理が可能となるという(検査員手作業時の約50倍)。同時に、解析温度や時間の厳密制御などにより、検査精度のさらなる安定化が望めるとしている。

 

オックスフォード大のコロナワクチン試験、「適切な免疫反応」(2020/07/02 ロイター)

[ロンドン] - 英オックスフォード大学のウイルス学教授のサラ・ギルバート氏は1日の議会公聴会で、新型コロナウイルスワクチンを開発する同氏のチームが後期(フェーズ3)臨床試験で適切な免疫反応を得たと語った。投与の準備がいつ整えられるかについては明確な言及を避けた。

 

ギルバート氏によると、治験対象人数を多数に広げ、年齢を19歳以上とする後期試験で、ボランティア8000人が、英製薬大手アストラゼネカにライセンスが供与されたワクチン「AZD1222」の治験に参加。後期試験はワクチンが感染予防と新型ウイルス感染症の症状にどう効果を持つかを評価する。

 

ワクチンの英政府専門チームを率いるケイト・ビンガム氏は、オックスフォード大のワクチン計画とは別に、来年初めまでに画期的な進展があることを希望すると発言した。

 

ギルバート氏は、オックスフォード大チームのワクチン開発がより早期に進むことを望むと述べたが、ワクチンの準備が整う時期のめどについては、治験の結果次第だと語るにとどめた。

 

膵臓がんになりやすい遺伝子変異を発見 日本人の1割に(2020/07/02 朝日)

 膵臓(すいぞう)がんのなりやすさに関連する遺伝子変異を見つけたと、愛知県がんセンター(名古屋市千種区)が発表した。この変異は西洋人ではほとんどないが、東アジア人にはあり、日本人では約1割が持っていると推定されるという。

 

 同センターや愛知医科大、名古屋大などの研究チームは、膵臓がんの患者約4千人と、がんではない約4万1500人を対象に、全ゲノムを網羅的に解析。16番染色体にある「GP2」と呼ばれる遺伝子の変異が、膵臓がんのリスクを上昇させていることを突き止めた。

 

 GP2は、主に膵臓に存在するたんぱく質。変異によってアミノ酸配列に違いができ、たんぱく質の働きが変化してリスクが上がった可能性があるという。

 

 膵臓がんは早期発見が難しいがんの一つで、愛知県がんセンターの松尾恵太郎・がん予防研究分野長(分子疫学)は「GP2を標的にした治療や予防ができれば、膵臓がんを減らすことができる」と話している。

 

楽天系、がんの光免疫療法新薬 厚労省に早期承認申請(2020/06/29 日経)

楽天グループの楽天メディカル(米カリフォルニア州)は29日、がんの光免疫療法に使う新薬について、日本の厚生労働省に「条件付き早期承認制度」の承認を申請したと発表した。同療法の医薬品の承認申請は世界初という。認められれば、年内にも再発した頭頸(とうけい)部がん向けに実用化される可能性がある。

 

光免疫療法は近赤外線でがん細胞をピンポイントで攻撃するため、副作用が出にくいとされる。周囲の組織に浸潤したり、再発したりして治療の難しいがんへの効果が期待されているものの「世界でまだ実用化されていない」(厚労省)。

 

同社によると、再発した頭頸部がんの光免疫療法で使う医薬品「ASP-1929」の製造、販売の承認を3月に厚労省に申請した。

 

厚労省は5月下旬、重篤で有効な治療法の少ない疾患の医薬品を対象にし、臨床試験(治験)の工程を一部省ける「早期承認制度」を適用すると通知した。この新薬は別の迅速審査の制度の対象でもあり、6カ月程度の審査期間で国が承認するかどうかを判断する。

 

同社は米国立衛生研究所(NIH)でがんを研究する小林久隆氏らが開発した光免疫療法の実用化を進めてきた。現在は国内外で後期にあたるフェーズ3の治験を実施中で、国立がん研究センター東病院(千葉県柏市)などと連携している。

 

日米で注目研究 「座り過ぎ」はがん死の可能性が8割増える(2020/06/28 Yahoo)

 米テキサス大MDアンダーソンがんセンターの研究チームは、脳卒中の横断調査を行うREGARDS研究に登録された45歳以上の3万人超のうち、がんの診断を受けていない8002人を5年間追跡。その結果、がんで亡くなった268人を、座る時間の長さで比較したところ、最も長いグループは最も短いグループに比べて82%も死亡リスクが高いのです。

 

 今回の研究で、がんの部位ごとのリスクは明らかになっていません。ただし、これまでの欧米の調査では、長時間の座位によって、特に乳がん、卵巣がん、多発性骨髄腫、前立腺がん、大腸がんが増えることが分かっています。

 

 それでも今回の研究が注目なのは、対象の8002人に加速度計を装着してもらい、座位と動いている時間を連続する7日にわたってキッチリ調べている点です。従来は、参加者の自己申告制でしたから、今回の方が精度が高い。

 

 日本の国立がん研究センターも多目的コホート研究で「職業性座位時間とがん罹患リスクとの関連」を調査。その結果、座位時間が長いほど、男性はすい臓がん、女性は肺がんにかかりやすいことが分かっています。

 

 国内外の研究結果から分かるのは、脚を動かさないことが健康によくない可能性です。論文は、座っているということががんを増やすことを示しています。

 

「なぜ打たせてくれなかったの?」子宮頸がんワクチン、接種できなかった悲痛な叫び(2020/06/13 FRAU)

自費では約5万円、高額すぎて払えない

「つい最近も、女子高校生2人を診察したばかり。外来診療で、16歳、18歳の細胞診の異常(子宮頸がんの手前、異形成の状態)が出始めています。ワクチンを打っていたら防げたのにと悔やまれます」(産婦人科医・高橋幸子さん)

 

「HPVワクチン(子宮頸がん等予防)を打つ機会を奪われた若者たちが無料で接種するチャンスをください」

6月1日、大学生と高橋さんら医療関係者有志の会「HPVワクチンfor Me」が、対象年齢を過ぎてもHPVワクチンを公費で打てるように求めるオンライン署名活動を始めた。2020年6月10日現在、署名数は1万7000件を超えた。

 

この署名活動を受けて、SNSや署名欄には、ワクチンを打ち逃した大学生や保護者などからのメッセージが次々と投稿された。自費でこのワクチンを打つとなると、3回接種で約5万円ほどかかる(2価、4価ワクチンの場合)。「無料期間を過ぎてしまった」「ワクチンで命を守れるのに、なぜその権利を奪うのか?」「なぜ国はうやむやにしたままなのか」という切実な声が上がっている。いくつか紹介したい。

 

【学生から】

●打ちたかったのに、接種年齢が過ぎてしまった。自費では高額。なぜ打たせてくれなかったの? 親を責めたいという気持ちになった。

 

●ワクチンで子宮頸がんを予防できるなら今からでも打ちたいです。国からの補助を希望します。

 

●妹が今、高1なのですが、まだHPVワクチンを接種してません。まだ不安も多くあります。なので、接種を決めた理由などの経験談があれば聞きたい。

 

【親世代からは】

●男性からの要望として、友達のため、未来の子どものために同意します。できれば男性にも打てるようにして。

 

●私の子供が16歳になるころ、HPVワクチンを接種した直後に痙攣や全身麻痺があらわれた女子がいることが広まり、怖くて子供への接種を躊躇してしまいました。今なら本人の意思も聞けるので無料にしていただきたい。そもそも無料接種年齢の上限を、初めから20歳にするなど出来なかったのでしょうか?

 

●自分が(子宮頸がんの)高度異形成で手術したもので、娘にワクチンを受けさせたくて病院に行ったところ「今はこちらの市ではHPVワクチンは推奨していませんので取り扱っていません」と断られました。市の予防接種便りには接種可能と書かれている病院なのに……。いくつも問い合わせましたがどこも断られて、いつの間にか無料期間が過ぎてしまいました。希望者がいるのにそんなのって権利に反していますよね? 国は推奨できないなら、新たにワクチン開発するくらいのことをしてください。安全かわからないなどと、うやむやにしたまま放置しないでください。有効な年齢というのはあっという間に過ぎてしまうのですから。他人事と思わず、自分の娘や孫のことと思ってすすめてほしいです。日本は先進国なはずなのに、いろいろな面で後進国のようです。

 

●18歳の娘が、子宮頸がん検診を受けたところ子宮頸部異形成を指摘されました。再検査予定ですが、親としてはワクチンを一回させただけで、途中で終えてしまい、後悔しています。これから再接種をするつもりです。

 

がん記憶を形成 新免疫療法/理化学研究所 谷口克氏インタビュー(2020/06/13 高齢者住宅新聞)

日本人の2人に1人は発症すると言われるがん。それ故、様々な療法が確立されてきた。近年では、手術、抗がん剤、放射線など標準治療に続くものとして、「免疫療法」への注目が高まっている。しかし、それらにはがんへの攻撃が続かず、進行・再発・転移が防ぎきれないという課題があった。そこで、がんへの免疫記憶を形成させることで、それら課題に対処した「がん記憶誘導治療」が開発された。開発者の国立研究開発法人理化学研究所客員主管研究員の谷口克氏に詳しい話を聞いた。

 

がん組織を構成しているがん細胞を詳しく調べると、「がん抗原を発現しているがん細胞」「がん抗原の発現を失ったがん細胞」「分裂するたびに異なる新しいがん抗原を発現する変異がん細胞(以下・変異がん細胞)」の3種類が混在している。がん抗原とは、がん細胞が発現するがん固有の物質を言い、通常はこれを目印に免疫細胞ががん細胞を除去する。がん免疫療法では、3種のがん細胞に対して異なる療法でがんを治療する。

 

「がん抗原を発現しているがん細胞」に対して、がん抗原を同定しそれに対抗する免疫細胞を体外で増やし治療する「キラーT細胞療法」及び「樹状細胞療法」が開発され、「がん抗原の発現を失ったがん細胞」に対しては、この特殊ながん細胞に対抗できるNK細胞を体外で増やして治療する「NK療法」が編み出された。しかし、それらで対応できない、次々と新たながん抗原をもつ「変異がん細胞」の存在が判明。その対抗策として、新しく生まれた変異がん抗原を遺伝子レベルで同定し、その後、樹状細胞療法と同様の手はずを行うネオアンチゲンワクチン療法が考案された。

 

しかし、これらがん免疫療法は、1種類のがん細胞を標的にし、療法を行うというのが主流であった。3種全てに同時に対応できる免疫療法がなく、また、次々と新たなタイプを生み出す変異がん細胞には対処できず、転移、再発を防ぎきれなかった。

 

一般財団法人iNKT普及財団は6月24日、がん記憶誘導治療の詳細や研究成果、治療の今後について動画配信によるWEB講演会を、高齢者住宅新聞と共催で開催する。当日は谷口克理事長が登壇。質疑応答も受け付ける。

 

従来のがん免疫療法と混同されることもある同療法だが、免疫記憶を獲得できるという点で大きく異なる。この療法のメリットなどについて谷口氏が詳しく解説する。

 

参加は無料。申し込みはQRコードもしくはFAX。

事務局は医療法人笑顔会。

 

電話 052-933-9919

FAX 052-842-3612

 

国立がん研究センター「CIRCULATE-Japan」始動 リキッドバイオプシーを用いた個別化医療を実現(2020/06/12 ミクスonline)

国立がん研究センターと日本医療研究開発機構は6月10日、リキッドバイオプシーを用いた個別化医療の実現を目指す新プロジェクト「CIRCULATE-Japan」を始動すると発表した。外科治療を行う患者から血液を採取し、血中循環腫瘍DNAを検査することで個々のオリジナル遺伝子パネルを作成、患者の術後再発リスクを予測するというもの。再発リスク評価の精度とその臨床的有用性が示されれば、術後補助化学療法の効果が期待される患者を選別して治療することが可能となる。今後は、国内・海外で約150施設の協力を得て、見えないがん(術後微小残存病変)を対象とした世界最大規模の医師主導国際共同臨床試験をスタートさせた。

 

これまで大腸がんの手術後には病期から推定される再発リスクに応じ、再発予防を目的とした術後補助化学療法が行われてきた。しかし患者ごとに薬剤の効果や副作用に違いがある一方で、末梢神経障害が後遺症として残ることが問題視され、治療方法を選択する上での課題となっていた。

 

近年は、より精密にがんの再発リスクを推定する手段として、患者から採取した血液から血中循環腫瘍DNA(ctDNA=血液中にごく微量に存在するがん由来DNA)を解析し、診断治療へ応用する「リキッドバイオプシー」の研究開発が進んでいる。今回設立した「CIRCULATE-Japan」は、米国Natera社が開発した高感度遺伝子解析技術「Signatera(シグナテラ)」アッセイを用い、患者ごとに術後の再発リスクを推定する。

 

◎世界最大規模の医師主導国際共同試験 国内145施設、海外1施設が協力

国立がん研究センターは、リキッドバイオプシーによるがん個別化医療の実現を目的に世界最大規模の医師主導国際共同臨床試験を開始する。研究期間は2020年4月1日~30年 3月31日。対象症例は根治的外科治療を予定する結腸・直腸がん。試験は2015年2月に立ち上げた「SCRUM  Japan」の基盤を活用する。参加施設は、国内145 施設、海外1施設(台湾)。根治的外科治療を予定する「ステージ 2 ~4」を含む結腸・直腸がん患者約2500人を対象に、術後2 年間、リキッドバイオプシーを用いた再発のモニタリング検査(Signatera検査)を実施する。

 

がん寛解の笠井信輔アナ、妻が告白する「奇跡の180日間」(2020/06/12 Yahoo)

 もし夫が、“3割の確率で死ぬ”と告げられたら──。フリー転身後、唐突に笠井信輔アナ(57才)を襲った「悪性リンパ腫」。SNSで発信する前向きな姿の裏には、死を覚悟した瞬間もあったという。無事、寛解を迎えたいま、闘病生活に寄り添った妻・茅原(ちはら)ますみさん(55才)が思いを語った。

 

妻・茅原ますみさんはテレ東勤務。ますみさんは、2回目の抗がん剤治療を終えた笠井アナとほっとした表情を浮かべる

 

「寛解という言葉に、夫は“おぉ”と声を上げ、長男は“やったね、よかったね”と喜んでいました。私は、これまで心配や励ましの連絡をいただいたいろいろなかたの顔が脳裏に浮かび、感謝の気持ちでいっぱいでした。涙は出ませんでしたね。絶対に治るって信じていたので…」

 

 6か月近くにわたるがん闘病を終えた元フジテレビアナウンサー・笠井信輔さん。その妻、茅原ますみさんは明るい表情で、しかし言葉を噛みしめるように語った。

 

 ふたりはアナウンス養成学校の同期で、笠井アナはフジテレビへ、茅原さんはテレビ東京へ入社。1990年に結婚し、3人の男の子に恵まれた。

 

 茅原さんは報道記者、『TXNニュースアイ土日特集』や『TXNニュースワイド11』のキャスターなどを経て、現在はテレビ東京総務人事局の管理職。一方、33年間にわたってフジテレビの人気アナウンサーとして活躍してきた笠井アナは、昨年10月にフリーアナウンサーに転身した。

 

 順風満帆だった家族が悲劇に襲われたのは、その矢先のことだった。

 

 昨年12月初旬、腰に激しい痛みを感じた笠井アナが診察を受けたところ、悪性リンパ腫の1つである「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」に罹患していることが判明。すでにがんが最も進行している「ステージ4」だと告げられた。

 

「夫に“ごめんね、病気になっちゃって”と言われたときは、こんなに悲しい報告はないなと思いました。つらかったし、切なかった。“死”を覚悟していることがわかったから…。私は“大丈夫”って思っていたけど、PET検査(※)の結果を見たときは声が出ませんでした。全身を映した診断画像の中でがん細胞が光るんですが、全身が光っているんです。隣で夫も言葉をなくしていました」

 

新がん免疫療法開発へ 独自のゲノム編集技術活用(2020/06/12)

患者自身の免疫細胞を使ってがんを攻撃するがん免疫療法は、難治がん向けに効果が高い治療法として注目を集めている。がんを発見するレーダーとなる遺伝子を、がんを攻撃する免疫細胞の一種、T細胞に組み込む「CAR-T細胞療法」は既に実用化され、国内では19年に保険適用が決まった「キムリア」が使われている。

 

広島大などが開発する「TCR-T細胞療法」は、CAR-T細胞療法と同じT細胞を用いる。がん患者からT細胞を取り出し、がん細胞のたんぱく質に反応して攻撃しやすいよう遺伝子を改変し、体内に戻す。

 

遺伝子の改変には、広島大が開発したゲノム編集技術の「プラチナTALEN」を用い、確実にがん細胞への攻撃力を高める。普及しているゲノム編集技術では、元の遺伝子の機能が残り、十分な攻撃力が出ない場合があった。

 

広島大はバイオベンチャーのレパトア・ジェネシス(大阪府茨木市)などと組んで開発を進め、早期の臨床試験につなげる考えだ。

 

医療ジャーナリストが教える「やってはいけない がん治療 」(2020/06/11 Yahoo)

■「標準治療」こそ「世界最高水準」の治療法

「標準治療」とは、「現時点で最も有効性が高い」がんの治療法のことで、手術、放射線、(抗がん剤などの)化学療法を指す。欧米では「ゴールドスタンダード(黄金律)」と呼ばれ、臨床試験でも有効性が認められた、いわばお墨付きの治療法。

しかし、「標準」という言葉に頼りないイメージを抱いて、「最新のがん治療」を標榜する自由診療のクリニックに切り替える患者がいるという。

 

岩澤さんは、「自由診療で行われている治療は、勝手に『最新』と名付けているだけで有効性が証明されていない『博打のような治療』でしかありません」と指摘する。

これに関連して岩澤さんは、著名人に人気の「セレブ向けクリニック」の問題にも言及。自由診療で数百万円もするところもあるが、医療の質は一般病院より低いという。

 

■ビタミンC点滴や温熱療法はがんに効かない

「高濃度ビタミンC点滴は、腎ガン、卵巣ガン、乳ガン、肺ガンなど、60~70%に効果があると言われている」などといった宣言文句で、がん患者の目を惹くクリニック。論拠とするのは、アメリカ国立衛生研究所による2005年の研究結果だ。

 

しかし、岩澤さんは、あくまでもこの研究結果は試験管を使った基礎研究であることを指摘。「ビタミンCを使った臨床試験は1970年代から数多く行われましたが、すべて否定的な結果でした。つまり“効かなかった”のです」とも述べている。岩澤さんの質問に答えた上野直人教授(テキサス大学MDアンダーソンがんセンター)も「エビデンスがゼロなので、患者からお金を取るのは詐欺に近いですね」と断じる。

 

実は、あの手この手で「詐欺に近い」治療法を実施しているクリニックは少なくないようで、もう1つ取り上げられているのが、温熱療法(ハイパーサーミア)。がん細胞は「42.5度以上になると死滅する」ことから、病巣部を中心に加温する治療法だ。日本ハイパーサーミア学会が、「温熱療法だけでがんが根治できるのは稀」で、標準治療と組み合わせるのが一般的だと明言しているのに、温熱療法単体で治るかのように宣伝し、高額の治療費をとるクリニックがあるとも。

 

その他、とある温泉地の岩盤浴、野菜ジュースやある種のキノコ等々、エビデンスが欠如し、効果もあやしい治療法の数々を、岩澤さんは白日の下にさらす。

 

見つかりにくい膵がん 早期発見に神戸大病院が精密検診(2020/06/11 神戸新聞)

 膵(すい)がんの早期発見のため、神戸大学病院(神戸市中央区)が「膵がん精密検診」を始めた。初期の段階ではほとんど症状がなく、見つかりにくいがんだが、超音波内視鏡(EUS)や、磁気共鳴画像装置(MRI)といった先端機器を使った精密検診で早期治療につなげる。(中部 剛)

 

 膵臓は胃の後ろにある20センチほどの細長い臓器。食べ物の消化を助ける膵液や血糖値をコントロールするホルモンなどを分泌する。

 

 膵がん患者は増加傾向といい、国立がん研究センターによると、2018年の臓器別がん死亡者は肺、大腸、胃に次いで4番目の多さ。1年間に新たに診断される人数は、男性が10万人あたり約29人、女性が10万人あたり約26人で、高齢になるほど多くなるという。

 

 初期段階でほとんど症状はなく、黄疸(おうだん)、おなかや背中の痛み、糖尿病の悪化といった症状が出たときは、かなり進行している場合が多い。治療は進行に応じて、手術、薬物療法、放射線療法で行われる。

 

 膵がんの5年生存率は約10%とされるが、腫瘍が10~20ミリだと50%に上がり、10ミリ以下だと80・4%に上がるというデータがある。神戸大学病院が始めた検診はEUS、MRI、腹部エコーのほか、より正確な病変の部位を調べるPET-MRIなどを組み合わせて実施。10ミリ以下の腫瘍検出を目指すという。

 

 親やきょうだいに膵がんがいる人や、糖尿病、肥満、喫煙、大量飲酒の人が発症するリスクが高い。同病院の児玉裕三主任教授(50)は「膵がんは症状が出てからでは遅い。検診を早期発見に役立ててほしいし、発症リスクのある人は安心感を得ることもできる」と話している。 

 

 精密検査は1日コース(7万3千円)と、より精密な機械でがん全般をチェックできる2日コース(15万6千円)がある。問い合わせは神戸大学病院TEL078・382・5522(平日9~16時)

 

静岡県内初 がん治療の最先端装置 サイバーナイフ  1mm以下の精度で病巣を狙い撃ち(2020/06/09 Yahoo)

 サイバーナイフには、これまでの放射線治療装置にはなかった、2つの特徴があります。

 

 1つ目は、放射線を発射するロボットアームが自由自在に動き、様々な方向から放射線を当てられることです。特に、従来の装置は不可能だった、斜め上からの照射をできることが画期的だといいます。

<聖隷浜松病院・腫瘍放射線科 野末政志部長>「様々な方向から放射線を当てることで、病巣に集中した放射線治療を行える」

 

<鈴木記者>「2つめの特徴も、がん細胞をピンポイントで狙う大きな武器です。人は、治療中も息をしているので、胸部や腹部がどうしても動いてしまいます。サイバーナイフは、呼吸で腫瘍の位置が動いても、それを追いかけて腫瘍を狙い続けます」 

 天井のX線カメラが、腫瘍の位置を確認、さらに赤外線カメラが、呼吸のリズムを確認して、1ミリ以下の精度でロボットアームを制御します。

 

中外製薬、ソニーに迫る時価総額ーコロナやがん治療薬に期待(2020/06/08 Bloomberg)

新型コロナウイルス感染拡大を契機に中外製薬が株式市場で存在感を示している。堅調な業績にコロナやがん治療薬への期待が加わり株価が上昇、時価総額が医薬品で首位になり、日本企業で6位のソニーに迫る。

 

中外製薬株の8日午前終値は1万5840円。4日に付けた上場来高値圏で時価総額は8兆8650億円。コロナが株価に影響を与え始めた2月後半に医薬品首位だった武田薬品工業を上回り、ソニーに次ぐ規模だ(3日はソニー超え)。

 

4月下旬に開示した第1四半期(1ー3月)コア営業利益は前年比55%増、血友病治療薬「ヘムライブラ」が好調だった。今期(2020年12月期)は22%増と期初予想を維持した。

 

この業績に加えて関節リウマチ治療薬「アクテムラ」をコロナ治療薬とする治験を進めていることが投資家の期待を刺激、株価を押し上げている。富士フイルムホールディングス傘下の企業が製造する「アビガン」承認は5月に下りなかったもようで富士フHD株は伸び悩んだ。これが中外製薬への期待を後押ししたが、コロナ治療薬はまだ思惑の範囲内だ。

 

アストラゼネカのがん治療薬、新型コロナ治療で有望な初期結果(2020/06/08 Bloomberg)

 アストラゼネカの既存のがん治療薬が、過剰免疫反応を起こした新型コロナウイルス感染症(COVID19)患者向けといった本来とは異なる治療目的で利用できる可能性が19人対象の小規模試験で示唆された。

 

 多くの新型コロナ患者は免疫システムがウイルスに過剰反応する際に「サイトカインストーム」とも呼ばれる炎症性疾患を発症する。アストラの「Calquence」(カルクエンス、一般名アカラブルチニブ)は炎症にかかわるタンパク質を標的とするブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤で、こうした合併症を抑える働きがあると考えられる。

 カルクエンスは成人慢性リンパ性白血病(CLL)の治療薬として米国などで承認されている。

 

 専門誌サイエンス・イミュノロジーに掲載された試験結果によると、当初酸素が必要だった入院患者11人のうち9人が、カルクエンス投与後に退院できた。残る2人のうち1人はなお入院中で、もう1人は死亡した。人工呼吸器が必要だった患者8人については、4人死亡したが、4人が投与終了までに装置を外し、酸素補給が不要になった。

 

 投与期間は10ー14日で、大半の患者で血中の酸素レベルが投与開始後3日以内に改善した。

 

 同薬の効果の検証にはより大規模な試験を実施し、プラセボ(偽薬)との比較が必要だ。アストラはサイトカインストームを発症した入院患者を対象とする2つの中期試験を開始した。同社は試験で米国立衛生研究所(NIH)と協力。

 

1億円超の薬が保険適用に!どうしてこんなに高額なの?(2020/06/07 Nifty)

『ゾルゲンスマ』(ノバルティス ファーマ‎)が2020年5月20日から日本でも保険適用となりました。

 

そのお値段なんと1億6707万7222円!

 

現在、国内最高額の薬です。米国では、2億円超えする世界一高い薬といわれる薬です。このゾルゲンスマという薬は、どんな薬でなぜこんなに高いのでしょうか?

 

■『ゾルゲンスマ』は脊髄性筋萎縮症の治療薬

脊髄性筋萎縮症は、乳幼児期に発症する運動神経を支えるタンパク質を作る遺伝子に異常が起こることで、筋力の低下や筋委縮が起こる指定難病です。『ゾルゲンスマ』は、この遺伝子を補充するための再生医療等製品となっています。

 

■値段が高いのにはわけがある

値段の高さの理由ですが、まず、指定難病の治療薬ということで、開発費や製造費が高くなってしまうということが挙げられます。

 

また、類似薬である『スピンラザ』(バイオジェン・ジャパン)の値段を参考にして設定されているためです。

 

『スピンラザ』は、『ゾルゲンスマ』と同じ脊髄性筋萎縮症の治療薬ですが、遺伝子を増やすのではなくタンパク質が生まれる確率を増やす作用の薬です。『スピンラザ』は1回の値段は949万3024円ですが、繰り返し投与が必要なため11倍の値段である、1億422万3264円が基準と考えられました。

 

さらに、『ゾルゲンスマ』は、使用することで根治する可能性があるということで有用性加算Ⅰ(50%)、画期的な新薬ということで先駆け審査指定加算(10%)計60%が上乗せされることにより、1億6707万7222円という日本一高い薬となったのです。

 

がん患者の静かな悲鳴(2020/06/04 NHK)

新型コロナウイルスへの感染に、多くの人が不安を抱えています。中でもとりわけ強い不安を感じているのが感染すると重症化するリスクがあると言われている、がん患者です。ある患者の女性は、がんが転移・再発するリスクに、重症化リスクが加わり、恐怖を2倍感じていると語りました。

 

「がん患者って本当に孤独なんですよ。コロナの今、本当につらくて孤立している人もいっぱいいるんじゃないかと思います」

 

京都市に住む西田久美子さん(52)は、おととしの春、乳がんと診断されました。手術や抗がん剤治療を経て、現在は3か月に1度通院し、転移や再発がないか診察を受けています。

 

新型コロナウイルスの感染が拡大するにつれ、通院に強い不安を感じるようになりました。

 

4月になり、同じく乳がんの治療中だった女優の岡江久美子さんが亡くなったというニュースは、さらに不安を大きくしました。

 

<マザーズ>デルタフライが一時ストップ高 がん免疫調整剤に期待(2020/06/02 日経)

創薬ベンチャーのデルタフライが大幅高となっている。一時、制限値幅の上限(ストップ高水準)である前日比400円(21.5%)高の2261円まで上昇した。2019年5月31日以来およそ1年ぶりの高値を付けた。

 

1日の取引終了後、がん患者の免疫力を高め既存薬を効きやすくする経口剤の第2相臨床試験で、脳に転移したがんが縮小するなど一定の効果を示した患者の割合(病勢コントロール率)が100%になったと発表した。第3相試験(大規模比較試験)に移る見通し。製品化への期待から、買いが膨らんでいる。

 

現時点でマザーズ市場の値上がり率ランキングで首位となっている。

 

ポーラ・オルビス、がんサバイバー向け美容事業を展開する新会社設立(2020/06/02 週刊粧業)

 ポーラ・オルビスホールディングスは、グループ従業員2名とともに、がんサバイバー(経験者)向けのビューティー事業を展開する新会社「株式会社 encyclo(エンサイクロ)」を共同設立した。

 

 がん闘病経験・がん患者支援経験のある従業員が自身の想いをもとに、社内ベンチャー制度へ立案、事業化が決定したもの。創業者2人の経験をもとに、これまで見落とされがちだった病気と向き合う人々の「美しくありたい」という想いに着目。メディカルシーン(医療)と、ビューティーニーズ(美容)の橋渡しをする商材を開発・販売する。

 

 第1弾として、がん治療後の後遺症「リンパ浮腫」に悩む人のニーズに応えるアイテム(着圧レッグウェアやインナーウェア等)を展開する。

 

 共同創業者の水田悠子氏は「29歳でがんにかかり、命は助かったものの、後遺症に悩んだ。常に分厚いストッキングを履くこと、脚に負担がかからないように洋服や靴選びで制限がかかることがとてもショックだった。ファッションや美容を通じて『ありたい自分でいられること』は、人生のどんなシーンでも必要不可欠だと信じている。この事業を通じて、誰もが美しくありたい気持ちを我慢しなくていい社会を創っていきたい」、齋藤明子氏は「2人に1人ががんにかかる時代と言われている。医療の進歩により、がん後のその人らしい人生とは何かをもっと真剣に考えるべき時代になってきたと感じる。ポーラ在籍時、がんに関する企業活動を立ち上げる中で、その思いがより強くなった。その人らしくいるためのビューティーを創出していきたい」とコメントしている。

 

医療機器×薬剤「第5のがん治療」が保険適用

ホウ素中性子捕捉療法BNCT、ナノマシン造影剤の併用で微小がんも(2020/06/02 日経ビヨンドヘルス)

 光や超音波、中性子線など安全な物理エネルギーを患部にピンポイントで照射し、そこで薬剤を活性化させるがんの根治療法が、手術・抗がん剤・放射線・免疫療法に次ぐ「第5のがん治療法」として注目されている。5月20日、ホウ素化合物を病巣に送達して中性子線を照射することで、がんをホウ素との核反応で破壊する「ホウ素中性子捕捉療法(boron neutron capture therapy:BNCT)」が保険適用になり早速、国内の病院で世界初の治療が行われた。

 

 BNCTは、植物の生育に必須な微量元素としても知られる「ホウ素」の化合物をがんの病巣に集め、ここに放射線の一種である熱中性子を照射する治療だ。ホウ素は、熱中性子を受けたときに核反応してヘリウム原子であるα粒子とリチウム反跳核を放出して、がん細胞を殺すことができる(図1)。発生するα粒子やリチウム反跳核の飛距離は10μmと概ね細胞1個分の距離であり、がん細胞周囲の正常細胞への影響がほとんどない。「従来法では治療することが困難な再発性のがん、多発性のがんに対しても有効で、第4のがん治療法と呼ばれる免疫療法に続く『第5のがん治療法』として大きな期待を集めている」と言われる。

 

原発不明がんにおける「オプジーボ」の有効性示す、医師主導P2試験で-近大ほか(2020/06/02 QLifePro)

近畿大学は5月31日、原発不明がんに対して、分子標的治療薬「オプジーボ」(一般名:ニボルマブ)の有効性を検討したP2試験(医師主導治験)で、その有効性を世界で初めて示したと発表した。これは、同大医学部内科学教室腫瘍内科部門の谷崎潤子助教、林秀敏講師を中心とした多施設共同研究グループによるもの。研究成果は、米国臨床腫瘍学会(ASCO)の「Special Clinical Science Symposium」(オンライン)で発表された。

 

原発不明がんは全がん患者の2~5%であり、一般的にその予後は非常に悪く、診断時からの1年生存率が50%程度とされている。診断時にはすでに進行・転移している状況であり、複数の臓器に転移が認められる患者が全体の半数以上を占め、生存期間の中央値は約6~9か月、5年生存率は2~6%と極めて予後が悪いのが特徴的だ。また、診断の難しさやさまざまな病態の患者が含まれる集団であるなどの特徴から、他のがんと比べて治療開発が進んでいない。

 

原発不明がんに対して抗がん剤治療歴のある患者(既治療群)45人と、抗がん剤治療歴のない患者(未治療群)11人の合計56人が参加。主要評価項目だった既治療群における奏効率は22.2%(95%信頼区間:11.2-37.1%)と目標値を達成した。また、既治療群における無増悪生存期間の中央値は4.0か月(95%信頼区間:1.9-5.8か月)、6か月時点での無増悪生存割合は32%、生存期間中央値は15.9か月(95%信頼区間:8.4-21.5か月)だった。

 

一方、未治療群における奏効率は18.2%(95%信頼区間:2.3-51.8%)、無増悪生存期間の中央値は2.8か月(95%信頼区間:1.1-6.5か月)。6か月時点での無増悪生存割合は27%、生存期間中央値は未到達(95%信頼区間:2.6か月-未到達)であり、過去に報告されている化学療法による治療成績と比べても有効な治療成績は認められなかった。

 

免疫薬を併用、抗がん剤で治験 第一三共とメルク系(2020/06/02 日経)

第一三共は1日、開発中の抗がん剤「DS-1062」で、米メルクのがん免疫薬「キイトルーダ」を併用する治療法の臨床試験(治験)を2020年度後半に日米で始めると発表した。メルク子会社と提携し、肺がんの多くを占める非小細胞肺がんの患者を対象に実施する。併用療法を開発できれば投与対象が広がり、収益拡大につながる。

 

DS-1062は、がん細胞の表面にあらわれる特定のたんぱく質と結合する「抗体」と、攻撃する抗がん剤を組み合わせた「抗体薬物複合体(ADC)」。治験は患者約60人の参加を予定しており、キイトルーダとの併用によって効果が高まるかなどを確認する。

 

第一三共は今年1月以降、同社初のADC「エンハーツ」を日米で販売している。

 

かかると怖い!「膵炎」「膵がん」~大量飲酒や脂肪分のとりすぎは膵臓の大敵(202/06/02 日経Gooday)

 肝臓とともに「沈黙の臓器」と呼ばれる膵臓。日ごろその存在を意識する機会は少ないが、ひとたび急性の炎症が起きると痛みは猛烈で、重症になれば死に至ることもある。また、膵がんは数あるがんの中でも「治らないがん」「恐ろしいがん」の代名詞となっている。こうした膵臓の病気を避けるには、どうすればいいのだろうか。

 

 膵臓は、胃の後ろ側にある10~15cmの小さな臓器で、「食べ物の消化に不可欠な消化酵素を出す」「インスリンなどのホルモンを分泌する」という、生命を維持する上で欠かせない機能を担っている。だが、膵臓は胃の後ろ側に隠れているため、異変が起きても気づかれにくい

 

 膵臓の中には膵管というパイプがあり、そこを消化酵素を含む膵液が流れている。この膵管が何らかの原因で閉塞すると、膵液は逆流して膵臓へと向かい、膵液に含まれる酵素が膵臓や膵臓の周囲の組織を溶かし始める。「行き場がなくなった膵液は膵臓の外にもあふれ、血液中にも入り込みます。こうして起こるのが急性膵炎です」。膵臓の病気のエキスパートである、東京医科大学消化器内科学分野主任教授の糸井隆夫さんはそう話す。

 

 急性膵炎の痛みは激烈で、尿路結石や心筋梗塞と並ぶ3大激痛の1つに数えられる。みぞおちの激痛で七転八倒するのが最大の特徴で、背中の痛み(背部痛)も伴うことが多い。その痛みから、“お腹のやけど”の異名を取るほどで、急性膵炎を経験すると、「以前は好きだったお酒を、見るのも嫌になった」と話す人も多いという。

 

アーリーダ 遠隔転移のある前立腺がんに適応追加ーヤンセンファーマー(2020/06/01 オンコロ)

5月29日、ヤンセンファーマ株式会社(以下ヤンセンファーマ)は、アーリーダ(一般名アパルタミド 以下アーリーダ)が遠隔転移を有する前立腺がんの適応追加承認を取得したと発表した。

 

アーリーダは、アンドロゲン受容体シグナル伝達阻害剤であり、前立腺がん細胞におけるアンドロゲンシグナル経路を遮断する。アンドロゲンがアンドロゲン受容体(AR)に結合するのを阻害する、ARががん細胞核内に移行するのを止める、ARががん細胞のDNAに結合するのを阻害することでがん細胞の増殖を阻害する。日本においては、遠隔転移を有しない去勢抵抗性前立腺がんに適応承認されている。

 

今回の承認は、骨転移があり、アンドロゲン除去療法(ADT)開始6ヶ月以内の前立腺がんにアーリーダとプラセボの有効性、安全性、忍容性を評価した第3相試験(TITAN試験)の結果に基づく。同試験により、アーリーダはプラセボと比較して死亡リスクを33%低下させ、画像上の無増悪生存期間のリスク低下も認めた。

 

リポソームでがん細胞だけに治療遺伝子を届ける、信州大学と東芝が新手法(2020/05/29 MONOist)

 信州大学と東芝は2020年5月29日、がん細胞に選択的に遺伝子を伝達する「がん指向性リポソーム」を開発したと発表した。東芝が独自に設計した100nmサイズのナノカプセルに、信州大学 医学部小児医学教室 教授の中沢洋三氏らのグループが研究を進めるがん抑制遺伝子を内包して、治療対象となるT細胞腫瘍に選択的に同遺伝子を導入することに成功。マウスによる動物実験により効果を確認した。両者は2019年11月に共同研究の開始を発表しており、今回の発表はその成果となる。今後は、2023年ごろの治験開始に向けて開発を進めて行く方針だ。

 

第一三共、乳がん向けの新型抗がん剤「エンハーツ」を国内発売(2020/05/25 日経)

第一三共が25日、乳がん向けの新型抗がん剤「エンハーツ」を日本で発売した。がん細胞を狙う抗体、攻撃する抗がん剤を組み合わせた「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ぶ医薬品。薬物をがん細胞に直接運ぶため、投薬の効果が高く、患者の負担減が期待される。米国で1月に先行発売しており、2020年度は日米で計285億円の売り上げを見込む。

 

 

エンハーツは特定のタイプの乳がんで、既存の化学療法と手術での治療が難しい場合などが対象。ADCはすでに他の製品も市場に出ているが、エンハーツは競合品と比べて、1つの抗体に搭載できる抗がん剤の量を最大2倍に増やした。

 

臨床試験(治験)では、薬剤耐性で既存の抗がん剤が効かなくなった患者の6割で腫瘍が小さくなるなど効果があった。ただ肺炎症状といった副作用も確認されている。国内では治験の症例が少ないことから、全ての症例で使用調査が義務付けられている。

 

蚕を利用した医薬品製造を目指すKAICOが2.6億円調達、新型コロナ抗体検査キットやワクチンを開発へ(2020/05/25 TechCrunch)

KAICOは5月25日、5月22日に2億6000万円を調達したことを明らかにした。シリーズAラウンドの第三者割当増資による調達で、引受先はFFGベンチャービジネスパートナーズ、九州広域復興支援投資事業有限責任組合、東京センチュリーなど。シードラウンドを合わせた累計調達総額は3億円となる。同社は、2019年にTechCrunch Japanに開催したイベント「TechCrunch Tokyo 2019」のピッチコンテスト「スタートアップバトル」で、100社超の企業から勝ち残ったファイナリストの1社。

 

同社は九州大学が半世紀以上にわたって系統整備と体系的な選抜育種を進めてきた独自のカイコを利用したカイコ・バキュロウイルス発現法により、再生医療用研究試薬やワクチン、診断薬などを大量生産できる生産プラットフォームの構築技術を擁するスタートアップ。

 

カイコ・バキュロウイルス発現法とは、目的のタンパク質DNAをバキュロウイルスに挿入してカイコ体内に注入することにより、ウイルスの増殖に従って目的タンパク質が発現させる方法。発現された目的タンパク質を体内から回収・精製してワクチン製造などに利用する。

 

同社の説明によると、カイコは個々がバイオリアクター(生体触媒を用いて生化学反応を行う装置)の機能を果たすため、開発したタンパク質は頭数を増やすだけで、医薬品の量産が可能なるとのこと。少量多品種の生産に対応できるのが特徴で、複数薬を同時並行開発できるほか、大量生産も容易だとしている。

 

今回の新型コロナウイルスに関しては、技術導出元である九州大学農学研究院日下部研究室が主導し、組み換えウイルス抗原と組み換え抗ウイルス抗体の共同開発。抗原に関しては、新型コロナウイルスのSプロテイン三量体の開発に成功し、 複数の抗体との結合を確認したという。

 

この結果を受け、新型コロナウイルスの抗原・抗体を合わせて供給できることにより、パートナー企業と抗体検査キットの開発を開始した。また、抗原Sプロテインはワクチン候補として今後量産体制を確立し、製薬企業へ共同開発を呼びかけていくという。

 

<マザーズ>アンジェスが大幅続伸 「新型コロナDNAワクチンの抗体価上昇」と発表(2020/05/25 日経)

アンジェスが大幅続伸。一時、前週末比181円(10.2%)高の1961円をつけた。25日、大阪大学と共同開発する新型コロナウイルス向けDNAワクチンの非臨床試験において、動物へのワクチン投与で抗体価上昇が確認できたと発表した。DNAワクチン開発の進展を好感した買いを集め、現時点の売買代金は全市場で日経レバ(1570)、ソフトバンクグループ(SBG、9984)に次ぐ第3位となっている。

 

今後は毒性試験結果を確認した上で臨床試験への移行を進めていくという。

 

異常に低いロシアの新型コロナウイルス致死率 陽性者が亡くなっても死因はがんなどに(2020/5/24 NewsWeek)

今月ロシアの首都モスクワの病院で、リュボフ・カシャエバさんが74歳の生涯を閉じた。彼女は2回、新型コロナウイルスの検査で陽性反応が出ていたが、公式の死因とされたはコロナではなく、患っていたがんだった。

 

義理の娘のダリア・コルニロワさんは「医師の診断書には悪性腫瘍による死亡と記されていた。コロナとはどこにも書かれていなかった」と話す。

カシャエバさんのように、新型コロナに感染して亡くなりながら、死因は別の理由とされた人はロシアで何千人にも上る。

 

同国の新型コロナ感染者数は29万9941人と世界第2位だが、死亡者は2837人で、米ジョンズ・ホプキンス大学によると、10万人当たりの致死率は1.88人にとどまる。米国の27.61人、英国の52.45人と比べるといかにも低い。

 

第一三共の新抗がん剤、細胞狙い撃ち 国内で25日発売 複合薬、日本勢が存在感(2020/5/23 日経)

第一三共は新型抗がん剤を日本で25日に発売する。2種類の薬を組み合わせて治療効果を高める「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ばれる製品だ。多くの海外大手が開発に苦戦するなか、第一三共は強みとする化学合成技術で実用化にこぎつけた。ADCで2025年に世界首位になるとの見方もある。武田薬品工業やアステラス製薬なども手掛けており、抗がん剤の新たな潮流として日本勢の存在感が高まりそうだ。

 

ADCはがん細胞を狙う抗体と、攻撃する抗がん剤を組み合わせた医薬品だ。薬物をがん細胞に直接運ぶため投薬の効果が高く、患者への肉体的な負担を減らせる。

 

抗体は標的を見つける精度が高く、副作用が小さいものの効果が不十分な場合がある。一方、通常の抗がん剤は効果が高いが、標的を見つける機能が低かったり副作用が大きかったりする。ADCは双方を補完する可能性があるとされる。

 

第一三共の抗がん剤の名称は「エンハーツ」。抗体と抗がん剤の結合の精度が高く、競合品に比べて、1つの抗体に搭載できる抗がん剤の量が最大2倍に増えるという。

 

まずは乳がんを対象にしている。臨床試験(治験)では既存の抗がん剤が効かなくなった患者の約6割で腫瘍が小さくなるなどの効果があった。1月に米国で先行発売し、3カ月間で目標の20億円を上回る32億円を販売。20年度は日米で285億円の売り上げを見込む。

 

0.1ccの唾液だけで肺がん、大腸がん、乳がんなど複数のがんリスクを検知できる検査キット「サリバチェッカー」(2020/05/23 @DIME)

「検査の入り口を手軽なものにしたかったんです」

 そう語るのは、唾液でがんのリスクがわかるシステムを開発した株式会社サリバテックの砂村眞琴代表取締役だ。

 

「がん検査は意外と精度が低い。腫瘍マーカーで引っかかって大掛かりな検査をしても『異常なし』と診断されることも多い。だからどこにがんがあるのかを高い精度で判別できないか、もっと手軽に検査ができないものか。ということで開発が始まりました」

 

 そして、唾液でがんのリスクがわかる検査キットが完成。

 

「まず血液、尿、唾液のどれで調べるのがいいかというところから始めました。唾液にした理由は自分たちが注目する指標に関しては一番精度がよかったから。現在は肺がん、大腸がん、膵がん、乳がん、口腔がんと5つのがんについてのリスクが測定できるようになりました。この結果を受けてからがん検診を受ければ、検査する箇所が絞り込めるので、手間も時間も省けます」

 

 現在は、歯科医院とタッグを組んで、がん検査の輪を広げている。

 

「唾液で検査できるので、歯科医院と連携してがんのリスク検査を広げる取り組みをしています。どこの歯医者さんでも気軽にがんのリスク検査が受けられるようになれば早期発見につながると思います」

 

 検査は現在、約700の医療機関で行なわれている。

 

子宮頸がんの新しいワクチン「シルガード9」承認へ(2020/05/23 NHK)

子宮頸がんの原因となるウイルスへの感染を防ぐ新たなワクチンが国の承認を受ける見通しとなりました。公費で行う「定期接種」の対象となるかは、別途、議論が行われます。

 

承認される見通しとなったのは、子宮頸がんなどの原因となるウイルスへの感染を防ぐワクチンで製薬会社の「MSD」が申請していた「シルガード9」です。

厚生労働省の審議会で22日、承認する方向が示されました。

 

子宮頸がんのウイルスは、さまざまな種類がありますが、すでに国内で販売されている2種類のワクチンに比べて、今回のワクチンは、より多くの種類のウイルスへの感染を防ぐ効果があるとされています。

 

ES細胞から肝細胞、肝臓病の赤ちゃんに初移植(2020/05/23)

体のさまざまな組織になる胚性幹細胞(ES細胞)から肝臓の細胞を作り、重い肝臓病の赤ちゃんに移植したと、国立成育医療研究センターが発表した。ES細胞から作った細胞の移植は国内で初めて。赤ちゃんへの移植と肝臓病での移植は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)も含めて世界初という。

 

対象は生まれつき肝臓で有害なアンモニアを分解できない「尿素サイクル異常症」の赤ちゃん。生後2日目だった昨年10月に発作を起こし、同センターに搬送された。同センターは生後6日目にES細胞から作った肝細胞1億9000万個を肝臓につながる血管から注入。5カ月後に父親が提供した肝臓の一部を移植するとともに元の肝臓を摘出し、無事退院した。

 

第一三共の新抗がん剤、細胞狙い撃ち~国内で25日発売 複合薬、日本勢が存在感(2020/05/23 日経)

第一三共は新型抗がん剤を日本で25日に発売する。2種類の薬を組み合わせて治療効果を高める「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ばれる製品だ。多くの海外大手が開発に苦戦するなか、第一三共は強みとする化学合成技術で実用化にこぎつけた。ADCで2025年に世界首位になるとの見方もある。武田薬品工業やアステラス製薬なども手掛けており、抗がん剤の新たな潮流として日本勢の存在感が高まりそうだ。

 

ADCはがん細胞を狙う抗体と、攻撃する抗がん剤を組み合わせた医薬品だ。薬物をがん細胞に直接運ぶため投薬の効果が高く、患者への肉体的な負担を減らせる。

 

抗体は標的を見つける精度が高く、副作用が小さいものの効果が不十分な場合がある。一方、通常の抗がん剤は効果が高いが、標的を見つける機能が低かったり副作用が大きかったりする。ADCは双方を補完する可能性があるとされる。

 

がん治療の進歩-薬物療法-ASCOが注目するがん研究の最新動向と今後の課題(5)(2020/05/15 オンコロ)

 米国臨床腫瘍学会(ASCO)が発表した15th Clinical Cancer Advances 2020では、がん治療の進歩として、手術、放射線治療、薬物療法などでそれぞれ画期的な治療法として注目された研究成果を取り上げ、概要を説明している。薬物療法については、現在は免疫チェックポイント阻害薬に代表される薬物免疫療法が登場して最初の10年間の只中にあり、確実な進化を続けている。2018年11月から2019年10月の期間で米国食品医薬品局(FDA)が承認した治療法は、適応追加を含め43種類。この間に承認された薬物療法を中心としてがん種別に紹介する。

 

抗体薬物複合体エンハーツなど抗がん剤関連5品目、5月20日薬価収載へ

-中医協総会-(2020/05/15 オンコロ)

 5月13日、厚生労働省中央社会保険医療協議会(中医協)総会(第458回)が行われ、新薬18成分28品目の薬価収載を了承した。うち、抗がん剤関連は武田薬品のカボザンチニブや第一三共のトラスツズマブ デルクステカンなど5成分だった。

 

製品名:カボメティクス錠20mg,同60mg

一般名:カボザンチニブ

適応症:根治切除不能又は転移性の腎細胞がん

会社名:武田薬品工業

 

製品名:テプミトコ錠250mg,同mg

一般名:テポチニブ

適応症:MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん

会社名:メルクバイオファーマ

 

製品名:オニバイド点滴静注43mg

一般名:イリノテカン

適応症:がん化学療法後に増悪した治癒切除不能な膵がん

会社名:日本セルヴィエ

 

製品名:エンハーツ点滴静注用100mg

一般名:トラスツズマブ デルクステカン(遺伝子組換え)

適応症:化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能又は再発乳がん(標準的な治療が困難な場合に限る)

会社名:第一三共

 

製品名:ステボロニン点滴静注バッグ9000mg/300mL

一般名:ボロファラン

適応症:切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部がん

会社名:ステラファーマ

 

新型コロナ重症化と遺伝子との関連は? 23アンドミーなどが研究中(2020/05/15 Technology review)

 新型コロナウイルスに感染してもまったく無症状の人がいる一方で、重症化して亡くなる人もいる。個人によってこうした差異が生じる理由はまだ解明されていないが、遺伝子との関連を調べる研究が進められている。

23アンドミーは4月、新型コロナウイルス感染症に関するアンケートを広範囲の会員に送った。同社の広報担当者によると、これまでに約40万人がアンケートに回答しており、そのうち6000人は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の感染が確認されているという。

 

 国際コンソーシアム「コビッド19宿主遺伝子イニシアチブ(Covid-19 Host Genetic Initiative)」のコーディネーターであるアンドレア・ガンナによると、新型コロナウイルス感染症の感染者900人の遺伝子をざっと調べたところでは、有意な遺伝子は見つからなかったという。ガンナが関係するコンソーシアムは現在その2倍の症例の解析を準備中であり、それによって関連性を発見する確率が向上する可能性がある。

 

「6月ごろまでに本当に大きな兆候が検出されなければ、どの患者を治療するかの決定などの疾病管理において遺伝子が大きな価値を持つことはないと思います。それでもなお、非常に重要なのは、遺伝子を通じてこのウイルスを理解することであり、そして最終的にはワクチンを発見することです」。

 

糖尿病の人はがんの発症リスクが高い メカニズムを解明 新たながん予防法や治療法に期待(2020/05/15 糖尿病ネットワーク)

 糖尿病によってがんの発症リスクが高まるメカニズムの一端を解明したと、京都大学の研究グループが発表した。

 糖尿病の人はがんになりやすいことが知られており、新たながんの予防法の開発が期待される。

 京都大学の研究グループは、「高インスリン血症」になると、「細胞競合」がうまく働かず、がん細胞が増えるというメカニズムを発見した。

 2型糖尿病や肥満の人の多くで、血中のインスリン量が増える高インスリン血症がみられる。血糖値を調節するホルモンであるインスリンは、食後などに血糖値が高くなると、それを元に戻すために血中に分泌される。

 遺伝的な要因や、肥満、運動不足、ストレスなどの要因により、体がインスリンが効きにくい状態になり、血糖値を下げるためにインスリンが多く分泌され続け、体内のインスリン量が異常に増加した状態が高インスリン血症。

 研究グループは、高インスリン血症の状態になると、異常細胞のタンパク質合成能力は正常細胞よりも高くなり、正常細胞によって排除されなくなって、腫瘍化することを突き止めた。

 

ブリストルのCVR急落、FDAががん治験薬の申請受理拒否(2020/05/14 Bloomberg)

 米ブリストル・マイヤーズスクイブは13日、ブルーバード・バイオと開発したがん治験薬「bb2121」(ide-cel)が米食品医薬品局(FDA)から申請受理を拒否されたと明らかにした。これを受け、昨年のセルジーン買収完了に伴い同社株保有者にブリストルが付与した不確定価額受領権(CVR)の1つである「BMY-R」の価格が急落した。

 

 FDAからの「申請の受理拒否」の書簡は1口当たり9ドルが全額または全く支払われないかのいずれかとなるBMY-Rにとって悪材料で、支払いの3要件をブリストルが達成できるかについて疑問が強まっている。BMY-Rは13日の取引で一時43%下落した。

 

がんの陽子線治療、保険適用で意外なブレーキ(2020/05/11 日経)

がんの陽子線治療が経営面で苦闘している。医療機関は患者増を見越して思い切った投資をしたが、公的な保険適用の後、思うように治療件数が伸びていないからだ。施設の地域偏在の問題も浮上する。陽子線治療は先進医療の代表格だが、公共性の高い医療でどう収益を確保するかという「医療ビジネス」の壁にぶつかった。

 

京都府立医科大学付属病院(京都市上京区)には、日本電産会長の永守重信氏の寄付によってできた最先端がん治療研究センターがある。ここで2019年4月、陽子線治療が始まった。初年度、260人の患者数を目標としてきたが、210人強、達成率80%にとどまる見通し。

当初、既存の治療法と比較してどの程度効果に優れているかわからず、健康保険が効かなかった。代わりに約300万円の高額な治療費を民間のがん保険がカバーする仕組みが生まれた。

 

先進医療として実績を積み上げ、2016年に小児がんなどが保険適用になった。18年には高齢男性に多い前立腺がんも対象になった。

 

実はこれが病院にとって誤算だった。前立腺がんの場合、治療費が保険適用で半分の160万円に抑えられたからだ。患者数は1.8倍になったものの、伸びは想定したほどでなくその分、収入が減って病院経営の重荷になった。

 

男性ホルモンが関与か 新型コロナ感染、症状悪化―前立腺がん患者調査・イタリア(2020/05/07 時事)

 新型コロナウイルスの感染や症状悪化には男性ホルモン(アンドロゲン)が関与しており、前立腺がん患者に行う「アンドロゲン遮断療法(ADT)」が感染予防や治療に役立つ可能性があると、イタリア・パドバ大などの研究チームが7日発表した。

 前立腺がんは男性ホルモンで増殖するため、作用を薬で抑えるADTが行われる。イタリア北部ベネト州の前立腺がん患者を調べたところ、ADTを行う患者は行っていない患者に比べ、新型コロナの感染率や重症化率が大幅に低かった。

  ベネト州の前立腺がん患者について、ADTを行う5273人と行わない3万7161人を比較した調査では、新型コロナ感染者はそれぞれ4人と114人だった。このうち重症は1人と31人で、死者はなしと18人だった。

 

 これは、男性ホルモンがウイルスの感染に重要な役割を果たす酵素にも働いているためと考えられる。この酵素「TMPRSS2」は、ウイルスが人の呼吸器系などの細胞表面に結合した後、細胞膜に侵入するのに利用されている。

 

 研究チームは、新型コロナに感染した際、男性が女性より重症化しやすいのは男性ホルモンの作用が要因の可能性があると指摘。短期間のADTが予防や治療の手段になるとして、前立腺がんではない男性感染者を対象に臨床試験を行うよう提言した。

 

日立製作所,欧州初の日立陽子線がん治療システムがスペインのナバラ大学病院で稼働開始(2020/05/07 innavi.net)

(株)日立製作所(以下,日立)は,スペイン王国(以下,スペイン)マドリード州にあるナバラ大学病院(Clínica Universidad de Navarra)に陽子線がん治療システムを納入し,本システムによる治療が4月17日から開始されたことを発表した。ナバラ大学病院は,日立として陽子線治療システムを欧州に初めて納入した病院となる。

 

本システムは,治療室1室を有し,がんの形状に合わせて陽子線を照射できるスポットスキャニング技術,コーンビームCT*1を搭載した360度回転ガントリ,および動体追跡システム*2という最先端の技術を備えている。また,本システムには拡張性があり,今後,治療室をもう1室追加することが可能で,年間8,600人以上の患者を治療するナバラ大学病院のがんセンター内の施設となる。

 

ナバラ大学病院は,スペインのナバラ州およびマドリード州の2都市に設立された教育研究と臨床を一体化した民間総合病院であり,「2020年世界の優れた病院トップ50*3」に入り,世界トップクラスの医療機関として高く評価されている。ナバラ大学病院は,医師と2,800人以上医療スタッフを擁し,さまざまな臨床例に対応できる質の高い医療を提供している。

 

プラチナ系抗がん剤感受性のある再発卵巣がん患者に対するアバスチン+リポソーム化ドキソルビシン+カルボプラチン、無増悪生存期間を有意に改善(2020/05/07 オンコロ)

 本試験は、プラチナ系抗がん剤感受性のある再発卵巣がん患者に対象に、4週を1サイクルとして1、15日目に抗VEGF抗体薬であるアバスチン+1日目にリポソーム化ドキソルビシン+1日目にカルボプラチンを併用して最大6サイクル投与し、その後3週を1サイクルとしてアバスチン単剤を投与する群、または3週を1サイクルとして1日目にアバスチン+ゲムシタビン+カルボプラチンを併用して最大6サイクル投与し、その後3週を1サイクルとしてアバスチン単剤を投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として安全性などを比較検証した第3相試験である。

 

 以上の第3相試験の結果よりJacobus Pfisterer氏らは以下のように結論を述べている。”プラチナ系抗がん剤感受性のある再発卵巣がん患者に対するアバスチン+リポソーム化ドキソルビシン+カルボプラチンは、標準化学療法に比べて無増悪生存期間(PFS)を改善しました。以上の結果より、本治療は新しい治療選択肢になり得る可能性が示唆されました。”

 

73人全員完治も…新型コロナで注目集まる「ステムセル治療」(2020/05/06 FLASH)

 新型コロナによる重度の肺炎に「ステムセル治療」が有効だったとの報告が寄せられている。

 ステムセル(幹細胞)は、人間のさまざまな部位に変化する前の細胞のこと。ノーベル賞を受賞したiPS細胞も幹細胞のひとつで、神経や血液、あるいは肝臓、膵臓などに分化させれば、再生医療につながると期待されている。

 

 UAE(アラブ首長国連邦)は5月1日、まったく新しい治療法によって73名の患者を回復させたと発表した。患者から採取した自身の血液の幹細胞を活性化させ、細かい霧状にして吸入させたところ、肺の細胞が再生し、全員が完治したという。

 新型コロナの重症例の一つとして恐れられているのが、ARDSと呼ばれる急性呼吸逼迫症候群である。肺の内部に起きた炎症が肺胞や毛細血管に障害を与え、肺に水がたまることで重度の呼吸不全を引き起こす。CDC(米疾病予防管理センター)のデータによると、コロナ入院患者の20〜42%がARDSを併発し、そのうち85%が集中治療室へ送られる。

 

 だが、米国胸部学会のサイトによれば、動物実験でステムセルを投与したところ、障害を受けた肺が修復され、炎症を抑えるメカニズムが確認されているという。

 

 中国やイスラエルでも似たような報告が見られることから、アメリカ・マイアミ大学の医師グループがステムセルによる治療を申請し、緊急許可を得た。24人に対し臍帯血から取ったステムセルを使って臨床試験をしたところ、人工呼吸器につながれた3名の患者がさっそく回復したとの第一報が入っている(「マイアミ・ヘラルド」5月1日)。

 また、ニューヨークの病院では、ARDS患者12名の生存率が83%に上昇したと報告されている。

 

京大元教授、大麻合法成分CBDの論文データ捏造か 本人否定(2020/4/21 朝日)

 京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)の元教授・正高(まさたか)信男(65)が、大麻の合法的成分の効果を調べた論文で、研究手法について大学の倫理委員会の承認を得ていなかったことがわかった。さらに大学側は元教授に論文の元データの提出を求めたが、ほとんど出されなかったため、「データを捏造(ねつぞう)した疑いがある」として、調査を始めた。元教授は朝日新聞の取材に対し「捏造はしていない」と主張している。

 

 京大関係者によると、問題の論文は、発達障害に詳しい正高信男・京大霊長類研教授(当時)が2019年11月に発表した。大麻の合法的成分で、国内ではサプリメントのように食品として市販される「カンナビジオール(CBD)」が、対人関係をうまく築けない社交不安障害に効果があるか、国内の18、19歳の男女計40人で調べたという。

 

ノートなく大学が調査 「ケータイを持ったサル」の著者

 当初、この研究手法が承認を得ていないとの指摘があり、学内で調査が始まった。その過程で、大学側が正高元教授に複数回、論文の元データを求めたが、研究ノートなどの記録が提出されなかったという。

 

 研究の世界では、元データなどを記録したノートが重要視される。そのため関係者によれば霊長類研は「データを捏造した疑いがある」として、京大本部に報告。調査委員会を設置し、捏造の有無を含めて調べるとみられる。

 

「研究は行った。捏造していない」

 正高元教授は朝日新聞の取材に倫理委の承認を得ていなかったことを認め、「薬ではなく食品扱いなので、問題ないと思っていた」と話した。データについては「研究は行った。ノートというものはないが、(研究参加者に回答してもらった)書類はあり、捏造はしていない」と反論した。

 



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