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がんサバイバー、ドクターからの助言など

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承認、未承認関わらず、根拠のある治療法は、

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【シンポジウム】医者と井戸端会議~大阪カンファレンス(9/28-29)

※上記動画は、「2019年3月2~3日 東京カンファレンス」の開会挨拶(大会会長:小林びんせい先生)

 

【イベント名】医者と井戸端会議~大阪カンファレンス

【テーマ】循環器疾患、がんなど「生活習慣病を考える」    

 

【日時】9/28(土)~29(日)

【会場】千里ライフサイエンスセンター サイエンスホール

 

【申込み】ココから「がん経済新聞」で知ったと申込んでください。

 


【がん早期発見】CTC血液検査によるがん幹細胞の発見(白川太郎医師)


【乳がん】早期発見のための、乳房光検査装置 Breast-i 日本での販売開始(一般医療機器)

【乳房光セルフチェッカー BREAST-i】

英国の経験豊富な科学者による非診断乳房検査製品。

 最先端の発光ダイオードを使用して、乳房血管の変化を見つけるのを助けます。乳房の異常な血管新生、組織を手軽に目視することで、乳がんの早期の発見をサポートします。

 使いやすく丈夫な製品は、医師による簡単なスクリーニング、自宅での自己検査に使用できます。BREAST-iは、特許取得済みの光技術を搭載、CE認証(ヨーロッパの安全性認証)を受けています。伝統的な触診(手のスクリーニング)だけでは分かりずらかった乳がんの発見の補助器として有効です。

※検査結果は、乳がんであることを確定診断するものではありません。乳房血管の異常を見つけたら、すぐに、専門医の診断を仰いでください。

BERAST-i(海外)のホームページ

ダウンロード
BREAST-iチラシA4.pdf
PDFファイル 4.6 MB

【無料動画】がん免疫療法登場で変わる統合医療


【News】がん関連 最新ニュース

<米国>ブリストル・マイヤーズスクイブ高い がん免疫薬の治験結果を好感(2019/10/01 日経)

 9月30日の米株式市場で製薬大手のブリストル・マイヤーズスクイブが上昇して始まった。株価は前週末比2.4%高い51.43ドルまで上昇する場面があった。28日に小野薬品工業と共同開発したがん免疫治療薬「オプジーボ」と、ブリストルの同薬「ヤーボイ」を併用した肺がんや悪性黒色腫(メラノーマ)の治療で生存率の上昇が確認されたと発表した。がん免疫治療の利用増加につながるとの期待が買いを誘った。

 ブリストルが公表した臨床試験結果によると、非小細胞肺がん患者へのオプジーボと少量のヤーボイを組み合わせた投薬治療で、抗がん剤のみを投与した患者に比べて生存率が有意に改善したという。最低29.3カ月経過を観察した患者では生存期間が約4倍に伸びた。2年間生存した患者の割合も抗がん剤治療のみの患者を大幅に上回った。

 

アッヴィ、「ベネクレクスタ」が再発/難治性の慢性リンパ性白血病・小リンパ球性リンパ腫の治療薬として製造販売承認を取得(2019/09/24 ‎日経)

 アッヴィ合同会社(本社:東京都港区、社長:ジェームス・フェリシアーノ)は本日、経口BCL-2阻害薬ベネクレクスタ(R)(ベネトクラクス)について、再発/難治性の慢性リンパ性白血病(CLL)および小リンパ球性リンパ腫(SLL)治療薬として製造販売承認を取得しました。

 

 ベネクレクスタ(R)はBCL-2と呼ばれる体内の特定タンパク質を標的とする経口BCL-2阻害剤で、がん細胞で失われてしまったアポトーシスというがん細胞の自然死または自己破壊の過程を回復させる作用があります。

 今回の承認は、国内第I/II相試験および、21カ国、389人の再発/難治性CLL患者さんを対象としたMURANO第III相臨床試験データに基づいています。

 本承認により、ベネクレクスタ(R)は再発/難治性のCLLおよびSLL患者さんに対して、従来の殺細胞性の化学療法を含まない、新たな治療選択肢となります。

 

肺がん免疫療法に指標 治療前に効果測定 長崎大などのグループ発見(2019/09/23 長崎新聞)

 人に備わる免疫の働きを促す「がん免疫療法」の肺がんへの効果を予測する血清バイオマーカー(指標)を、川崎医科大の岡三喜男特任教授や長崎大の福田実准教授らの研究グループが世界で初めて発見した。

肺がんへの免疫反応を引き起こす二つの抗体に着目。いずれかの抗体が体内にあれば、オプジーボなどの一部のがん免疫治療薬がよく効くと分かった。

オプジーボなどを単独で使うと肺がんでは2割程度の患者にしか効かない。さらに、オプジーボは1回投与すれば、薬価だけで約40万円かかってしまうという。

 この指標が実用化されれば、患者は血液検査を受けるだけで、免疫療法が効果的か否かが分かる。患者や国の医療費軽減も期待できるという。

 

「若返りの薬」の実現につながるか? 人間のエピジェネティック時計を“巻き戻せる”という研究結果(2019/09/22 WIRED)

免疫細胞をつくる「胸腺」と呼ばれる臓器に、まるで時間を巻き戻したかのような老化の逆転が見られた──。ヒトの男性に成長ホルモンと2種の糖尿病薬をサプリメントとして投与した結果、胸腺の機能回復およびエピジェネティックな老化を“逆転”させることに初めて成功したという論文が、このほど発表された。

 

 カリフォルニア州の低温生物研究企業である21st Century Medicineの免疫学者グレゴリー・フェイ博士は、“抗老化”作用のある3種の薬を組み合わせ、それらの効果を1年間かけてヒトの男性9人で試したものだ。

 研究チームは51歳から65歳までの健康な白人男性9人を対象に、胸腺再生による免疫修復を試みた。

 実験では「成長ホルモン」のほか、抗インスリン効果のある「DHEA」と「メトホルミン」の3種の薬を1年間投与した。DHEAとメトホルミンは糖尿病の薬として使用されるかたわら、両方とも加齢による有害な作用に対抗する働きがあることが、以前の研究により示唆されている。 

 

 実験の結果は、研究チームが推測した通りだった。胸腺の密度をMRIで測定したところ、脂肪組織の割合が明らかに減少しており、再生された胸腺組織に置き換わっていた。それは9人のうち7人で顕著にみられたが、ほかの2人はもともと胸腺の脂肪の割合が極端に少なく、治療後もさほど変化が見られなかったという。また、その理由は年齢ではなかったと報告されている。

 

 加えて、12カ月後には平均して2.5年の若返り効果がみられた。しかも4つのエピジェネティック年齢マーカーにおいて、最初の9カ月は平均1.56年の若返りが確認でき、9~12カ月では6.48年と、薬の効果は時間を経るにつれて加速していたことがわかった。

 

太田裕美「好きなものは諦めない」がん治療支える歌姫3カ条(2019/09/19 女性自身)

 歌手の太田裕美(64)が9月18日、乳がんを公表した。治療をしながらも「歌っていく」と明かし、「無理をしない」「あきらめない」「心に正直に生きる」の3ヵ条を心がけていると告白。

 同日、ブログを更新した太田は「突然で驚かれると思い、なかなか公表出来ませんでした」と切り出し「乳癌に罹患しました。すでに7月の京都のコンサート後に手術をし、8月から抗癌剤治療に入っています」と報告。しかし来春までのスケジュールが決まっていることや11月に開催されるデビュー45周年を祝うイベントを控えていることを理由に、「あえて、治療しながら歌っていく、ということを選択しました」と明かした。

 

免疫生物研が大幅続伸、抗HIV抗体製造方法の特許を共同出願(2019/09/19 朝日)

 免疫生物研究所(ジャスダック4570)が大幅続伸した。午後1時14分現在、前日比42円(5.76%)高の770円で推移している。一時は844円まで上伸した。

 17日に、熊本大学や医薬基盤・健康・栄養研究所、CUREDと「抗HIV抗体およびその製造方法」に関する国内特許の共同出願手続きを完了したと発表し、買い材料視された。

 遺伝子組み換えカイコで生産した抗体の生産を試みたところ、高効率での生産が可能になったとしている。同抗体は、HIV感染症治療薬として実用化を目指していた。

 

エーザイ、がん薬併用療法初の承認 米・豪で(2019/09/18 日経)

 エーザイは18日、主力抗がん剤「レンビマ」と、がん免疫薬の併用療法が初めて薬事当局に承認されたと発表した。米国とオーストラリアの2カ国で、対象は子宮内膜がん。レンビマのピーク時の売上高は年間5000億円になると見込まれており、売上高の拡大に弾みがつきそうだ。

 

 がん免疫薬は提携関係にある米メルクの「キイトルーダ」。米食品医薬品局(FDA)の主導でオーストラリア医療製品管理局、カナダ保健省と共同で審査を実施した。

 対象の子宮内膜がんは、全身療法後にさらに悪化したり、手術・放射線治療で対応できなかったりした一部のもの。

 エーザイとメルクは併用療法について提携している。子宮内膜がんのほか、ぼうこうがんなど13種で併用試験を行うことになっており、11種が着手済み。残る2種も2019年度中に始める運びだ。

 

富士フイルム、豪サイナータ社と独占契約 再生医療品の開発・販売で(2019/09/17 日経)

 富士フイルムは17日、iPS細胞由来の再生医療製品を開発するオーストラリアの「サイナータ・セラピューティクス」とライセンス契約を結んだと発表した。サイナータは骨髄移植の合併症向け製品を臨床試験(治験)している。富士フイルムは同製品の開発から販売までを独占できる権利を取得した。

 富士フイルムはサイナータに約8%出資しており、合併症「移植片対宿主病(GvHD)」向け製品のライセンス契約を結ぶ権利を取得していた。サイナータの治験で一定の成果が出たのを受け、権利を行使して治験などを引き継ぐことを決めた。まずは国内で2020年中に治験を始める予定だ。

 サイナータを巡っては、大日本住友製薬が7月に150億円強で買収を提案したと発表していた。富士フイルムによると、大日本住友のサイナータ買収が実現しても、今回の契約によりGvHD向け製品は富士フイルムに移管するとしている。

 

理研の高橋政代氏、ヘリオスと手を切りビジョンケア社長就任!iPS臨床応用、「仲間割れ」の舞台裏は(2019/09/17 日経)

 iPS細胞の臨床応用で世界の先頭を走ってきた理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーが理研を辞め、再生医療界に衝撃が走った。目の難病治療薬の実用化へ向け、これまで組んできたベンチャー企業と手を切り、別のベンチャー企業トップとして再出発した。

 高橋氏はiPS細胞からつくった網膜の細胞(網膜色素上皮細胞)を使い、目の難病の一つである加齢黄斑変性を治療する臨床研究を実施したのに続き、2019年度中に医薬品の承認取得へ向けた臨床試験(治験)の開始をめざしている。

 その際、もっとも緊密なパートナーとなるはずだったのが東証マザーズに上場しているヘリオスだ。同社の前身は日本網膜研究所で、高橋氏も創立者の一人だった。iPS細胞を応用した目の治療の治験を目的につくった会社なのだから、連携するのは当然だ。

 ところが、高橋氏はヘリオスとの一切の提携をやめ、8月1日にビジョンケア(神戸市)の社長に就任した。今後は同社のほか、これまでも協力関係にあった大日本住友製薬とともにiPS細胞を使った目の病気の治療に取り組むという。

 

糖尿病と認知症リスク~メタ解析(2019/09/17 CareNet)

 糖尿病と認知機能障害や認知症リスクとの関連については、明らかになっていない点が残っている。中国・青島大学のMei Xue氏らは、これらの関連について、さまざまな側面から検討を行った。

・糖尿病は、認知障害(認知機能障害および認知症)に対する1.25~1.91倍の過剰リスクが認められた。

・ピオグリタゾンの使用により、糖尿病患者の認知症リスクは、47%の減少が認められた。

 

ロッド・スチュワートさん、前立腺がんだった 3年の闘病経て寛解(2019/09/17 CNN)

 ロンドン(CNN) 英歌手ロッド・スチュワートさん(74)が3年前に前立腺がんと診断され、治療を受けていたことを公表した。

 14日夜、前立腺がんの啓発団体が英サリー州で開いたイベントで語った。2016年の定期健診で前立腺がんが見つかっていたが、今年7月には寛解の診断が下りたという。

 スチュワートさんは「だれも知らないことだが、そろそろ皆さんに話す時期だと思った」と話し、早期発見のおかげで今は元気だと強調した。

英国では年間1万1千人以上の男性が前立腺がんで死亡している。

 

元関脇逆鉾、井筒親方が死去 58歳すい臓がんか(2019/09/17 日刊スポーツ)

 大相撲の元関脇逆鉾の井筒親方(本名福薗好昭=ふくぞの・よしあき)が16日、都内の病院で死去した。58歳だった。鹿児島県出身。

 関係者によると、死因は膵臓(すいぞう)がんとみられる。弟の元関脇寺尾(現在の錣山親方)、兄の元十両鶴嶺山とともに「井筒3兄弟」と呼ばれ、もろ差しの名人として知られた。引退後は、師匠として横綱鶴竜らを育てた。

 

ソフトバンクVF、ガーダント490万株を先週売却-400億円以上回収(2019/09/17 Bloomberg)

 先端テクノロジーに投資する「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」は11日、がんの遺伝子検査を手掛ける米バイオテクノロジー企業ガーダント・ヘルスの株式490万株を1株77ドルで売却していた。約400億円以上の現金を回収。

  売却価格は8月に付けたガーダント・ヘルスの上場来高値(終値ベース)110.30ドルより低いが、昨年の新規株式公開(IPO)価格19ドルをなお著しく上回る。ブルームバーグの集計データによれば、ビジョン・ファンドは売却後も2000万株余りを保有し、ガーダントの筆頭株主にとどまる。

 

ヒトiPS細胞由来の創薬支援用細胞発売 名古屋市立大学と富士フイルム(2019/09/16 大学ジャーナル)

 名古屋市立大学の松永民秀教授と富士フイルム株式会社との共同研究の成果である、薬物の吸収性の評価に最適なヒトiPS細胞由来腸管上皮細胞「F-hiSIEC(エフ-ハイシーク)」が、富士フイルムより発売された。薬物の吸収性評価や経口剤の開発への貢献が期待される。

 今回富士フイルムが発売した「F-hiSIEC」は、松永教授が確立した腸管上皮細胞への分化誘導技術と、富士フイルムが保有する世界トップレベルのiPS細胞関連技術などを組み合わせて開発したヒトiPS細胞由来腸管上皮細胞だ。

 

 「F-hiSIEC」は、正常なヒト生体由来腸管上皮細胞と同等かそれ以上の性能を発揮し、薬物の高精度な吸収性評価が可能だ。また、ヒトiPS細胞由来であるため、安定した性能で大量生産できる。いつでもヒト生体に近い機能を有する細胞として利用でき、薬物吸収性の高精度な評価が可能だ。さらに、さまざまな細胞培養容器で使用できる高い汎用性を実現している。

 

美智子さまもされたがん手術「年齢や部位で避けるべきときも」(2019/09/16 女性自身)

 左胸に早期の乳がんが見つかった美智子さまは、9月8日、東京大学医学部附属病院で、がんの摘出手術を受けられた。

 手術は乳房を残す温存手術(部分切除)で行われ、がん組織だけを摘出。術後には必要に応じて放射線治療を受けられ、順調なら2〜3カ月で軽い運動ができるまで回復するという。

 美智子さまが84歳で手術を決断されたことは、高齢化が進む日本で、がん治療をどうすべきか、考えるいい機会でもあるーー。

 がんは加齢とともに増加する病気。平均寿命が延びたことで高齢者の患者数が増え、’14〜’15年にがんと診断された人では、75歳以上が約4割を占めている。

 

がんはなぜ「再発」するのか?…患者の前で言わないホントのこと(2019/09/16 Yahoo)

 私たちがん治療の専門医は、CTやMRI、PET検査などいろいろな検査で体内のがんの状況を把握します。治療の前、そして治療中、さらには治療後数ヶ月と実にさまざまなタイミングで何度も検査を行い、がんがどこにあるかを確定させるのです。

 しかし、ここで出てくるのが、検査の限界という問題です。検査結果では「がんは無し」と判定されても、細胞レベルで見ると体内に残っている可能性があるのです。

 CT検査では、放射線を使って体の中をかなり詳細に見ることができますが、それでも通常は5ミリメートルおきの断片的な画像しか作りません。

 ですから、この一枚と次の一枚の間に、たまたま2ミリメートルの大きさのがんがあったら、きちんと見えない可能性が高いのです。2ミリメートルのがんはまだ大きいものですが、その何百分の一の大きさであるがん細胞が数十個こぼれ落ちていたとしたら、これはどんな検査でも発見できません。

 こういった検査の限界があるため、厳密な意味で「患者さんの体から、がんは完全にいなくなった」と言い切ることには無理があるのです。

 

アストラゼネカのイミフィンジ、免疫療法として初めて進展型小細胞肺がんにおいて有意な生存期間延長と、奏効の改善と持続を示す(2019/09/14 Straight Press)

 第III相CASPIAN試験において、固定用量のイミフィンジがシスプラチンまたはカルボプラチン化学療法との併用で生存期間を延長

 アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot]、以下、アストラゼネカ)は、9月9日に、イミフィンジが第III相CASPIAN試験において治療歴のない進展型小細胞肺がん(SCLC)患者さんの全生存期間(OS)を有意に延長したことを発表しました。

 本試験において、イミフィンジと標準治療である化学療法(エトポシドおよびシスプラチンまたはカルボプラチン)併用群は、化学療法単独群に比べ、OSにおいて統計学的に有意かつ臨床的に意義のある延長を示しました。免疫チェックポイント阻害剤と化学療法の併用群における化学療法は4サイクル実施し、化学療法単独群においては最長6サイクルの化学療法および予防的頭蓋内照射(PCI)の実施が認められていました。

 

『おしゃべりながんの図鑑 病理学から見たわかりやすいがんの話』(2019/09/15 産経)

 著者は、細胞を顕微鏡で観察して治療が必要な病気かどうかを診断する病理医。本書は、病理診断が実際にどのように行われているかの紹介と、病気の中でもとくに病理診断が重要ながんに特化して解説している。

 「正常と異常の境目は?」「がんと悪性腫瘍は何が違うの?」など、がんについての疑問に答えるだけでなく、がんの種類ごとに違う治療法も取り上げている。

(小倉加奈子著/CCCメディアハウス・1600円+税)

セックス・ダイアリー第4話:「私はがんから回復した。でも、性生活は崩壊した」(2019/09/13 HUFFPOST)

 私は「更年期」を2度経験し、化学療法により妊娠できなくなり、性生活は崩壊した。外科手術の前、私の胸にあったしこりを、パートナーはセックスの最中、触れていいのか、いけないのかどうか分からなかった。治療により私の髪、まつげ、眉毛は抜けてしまった。これらは全ては、女性らしさやセクシーさを形作ってきたものだ。パートナーは、私の毛の抜けた頭に触れ、わざわざ私にがんについて思い出させるべきなのだろうか。

 今や私には乳房が1つだけしかなく、見たくない傷がある。私はセクシーなブラを付けて、色っぽさを感じることもできない。自分が干からびて、しなびた80歳であるかのように思える。

 化学療法は、一夜にして閉経を引き起こす。ベッドで初めてほてりを感じたときは、おねしょをしたかと思った。とても暑かったので、夫にハグしてもらいたくなかった。それから性的衝動は消え失せた。パートナーのことを魅力的だと感じるが、肉体的に興奮しない。

 

がんゲノム医療、34施設追加 保険適用を受け厚労省(2019/09/13 朝日)

 厚生労働省は13日、がん細胞の遺伝子を網羅的に調べて患者ごとに最適な治療法を探る「がんゲノム医療」の遺伝子検査や分析ができる拠点病院を新たに34施設選んだと発表した。

 

 新たに追加された34病院は、

 北海道がんセンター▽弘前大▽山形大▽筑波大▽埼玉県立がんセンター▽埼玉医科大国際医療センター▽千葉県がんセンター▽がん研究会有明病院▽東京都立駒込病院▽東京医科歯科大▽国立成育医療研究センター▽神奈川県立がんセンター▽東海大▽聖マリアンナ医科大▽新潟大▽信州大▽富山大▽金沢大▽県立静岡がんセンター▽愛知県がんセンター▽三重大▽大阪国際がんセンター▽近畿大▽大阪市立総合医療センター▽兵庫県立がんセンター▽神戸大▽兵庫医科大▽広島大▽香川大▽四国がんセンター▽久留米大▽九州がんセンター▽長崎大▽鹿児島大

 

 すでに指定されている11の中核拠点病院は、

 北海道大▽東北大▽国立がん研究センター東病院▽慶応大▽東京大▽国立がん研究センター中央病院▽名古屋大▽京都大▽大阪大▽岡山大▽九州大

 

PD-1阻害薬による免疫関連肺臓炎はNSCLC患者の予後を悪化させる(2019/09/13 CareNet)

 PD-1阻害薬の免疫関連有害事象の1つである肺臓炎は、時に致命的となることが知られるが、予後にどの程度影響するのかは明らかになっていない。名古屋大学大学院医学部の富貴原 淳氏らは、PD-1阻害薬の投与を受けた非小細胞肺がん(NSCLC)患者を後ろ向きに解析し、免疫関連肺臓炎(IRP)の発症と予後の関係を検討した。

 

 主な結果は以下のとおり。

・170例中27例(16%)がIRPを発症した。

・IRPを発症した27例中22例(81%)が、副腎皮質ステロイドの有無にかかわらずPD-1阻害薬の投与中止で回復した。

・8週間のランドマーク解析の結果、PD-1阻害薬投与後の全生存期間は、IRP発症群が非発症群より有意に短かった(8.7ヵ月vs.23.0ヵ月、p=0.015)。

・IRP発症群は、PD-1阻害薬中止後は後方治療を受けずに支持療法(BSC)を選択する傾向がみられた。

・多変量解析では、ペムブロリズマブ(対ニボルマブ)および血清アルブミン低値が、IRPの独立したリスク因子であることが示された。

 

9.11から18年、一般人の間でもがん増加 粉じん影響か(2019/09/12 Livedoor)

 2001年9月11日にジハーディスト(聖戦主義者)らがハイジャックした旅客機で世界貿易センタービル(World Trade Center)に突入した時、当時26歳だったジャクリーン・フェブリレット(Jacquelin Febrillet)さんはその近くで働いていた。

 それから15年後、フェブリレットさんは転移性がんと診断された。有害性の粉じんを浴びたことが原因と考えられている。

「私は9月11日にそこにいた…あの日以来、何年間も毎日そこまで仕事に通っていた」と、現在44歳になったフェブリレットさんは語る。世界貿易センタービルの跡地「グラウンド・ゼロ(Ground Zero)」の近くに住んでいたこともあるという。

 フェブリレットさんとは異なり、当時19歳だったリチャード・ファーラー(Richard Fahrer)さんは事件当日、現場の近くにはいなかった。だが、2001~2003年、世界貿易センタービルのシンボルであるツインタワー(Twin Towers)があったマンハッタン(Manhattan)南部で測量技師として定期的に働いていた。

 ファーラーさんは18か月前、侵襲性の強い大腸がんと診断された。通常は高齢の男性が発症する疾病で、ファーラーさんに大腸がんの家族歴はなかった。

 

 フェブリレットさんやファーラーさんのように、約3000人が犠牲になった米同時多発攻撃の後、貿易センタービルの近くに暮らしていたり、働いていたりした人の間で、がんの発症率が増加している。

 彼らはグラウンド・ゼロに駆け付けた緊急隊員ではない。また何か月もがれきの除去に携わった作業員でもない。しかし、米同時多発攻撃から18年を迎えたニューヨーク市では今、そうした人々と同じように有害な粉じんの影響を受け、がんや重篤な疾病を発症する人が増えているというのだ。

 

がん細胞の骨転移を可溶型RANKLが誘導することを発見ー東大(2019/09/19 QlifePro)

 東京大学は9月10日、血中の可溶型RANKLが骨転移の発症リスクを予測できるバイオマーカーとして有用である可能性があると発表した。

 骨は、古い骨が破骨細胞により溶かされ、骨芽細胞によって新しく骨が作られることで新陳代謝され、維持される。破骨細胞分化の必須因子は、サイトカインRANKL(ランクル)であり、現在、RANKLを阻害する抗体製剤デノスマブが、骨折などの骨転移に伴う症状を抑える薬として用いられている。しかし、がん細胞が骨に転移するプロセス自体を阻害できる治療法は存在しない。また、抗RANKL抗体は、転移していない正常な骨の破骨細胞機能も総じて阻害するため、低カルシウム血症等の副作用にも配慮することが必要とされる。一方、RANKLは破骨細胞分化だけでなく、リンパ節や胸腺といった免疫組織の形成にも大事であることが知られている。

 可溶型RANKL欠損マウスでも正常に破骨細胞分化が起こり、野生型マウスと比べて骨量にも差がなく、リンパ節や胸腺といった免疫組織の形成も正常だったことを確認した。このことから、破骨細胞分化や免疫組織形成には膜結合型RANKLが中心に働いており、可溶型RANKLは必要ないことが判明した。

 

富士フイルム、iPS由来細胞で創薬支援 薬の吸収 高精度で検査(2019/09/12 日経)

 富士フイルムは飲んだ薬が体内でどの程度吸収されるかを調べるのに役立つ細胞を、ヒトのiPS細胞を使って量産する技術を開発した。薬は主に小腸の腸管上皮細胞から吸収され、全身を巡る。

同じ機能を持つ細胞を安定して作り出し、経口摂取する薬の安全性や適切な投与量などの検査に利用する。製薬会社や健康食品メーカー、研究機関向けに販売を始めた。

 

 創薬支援用に開発した「F-hiSIEC(エフ―ハイシーク)」はヒトiPS細胞由来の腸管上皮細胞だ。薬の開発に際しては、この腸管上皮細胞に薬がどの程度取り込まれ、代謝されるかの評価が欠かせない。

 従来は結腸がん由来の代替品「Caco-2細胞」が一般に使われてきた。だが腸管上皮細胞に比べて薬物の代謝活性が低く、精度の高い評価が難しかったという。

 

がん免疫療法の心臓病治療法への転用の可能性が示唆された(2019/09/12 Nature)

 標的療法は、がん治療で、ある程度の成功を収めており、その一例が、がん細胞を認識し破壊する組み換えT細胞を用いる方法だ。今回、Jonathan Epsteinたちの研究グループは、同様の手法が心臓繊維症に有効かどうかを調べた。Epsteinたちは、病変したヒト心臓に由来する活性化した心臓繊維芽細胞に含まれる標的タンパク質候補を特定した上で、

 このタンパク質を認識するように改変したCAR-T細胞が、心臓損傷と心臓繊維症のマウスモデルにおいて、心臓繊維症を減少させ、心臓機能を改善できることを実証した。

 

抗菌薬使用で大腸がんリスクが上昇?(2019/09/10 CareNet)

 一部の抗菌薬が大腸がん(結腸がん、直腸がん)リスクの上昇をもたらす可能性のあることが、新たな大規模研究で示された。特に、嫌気性菌を標的とするペニシリンやセファロスポリンなどの抗菌薬の使用でリスク上昇がみられたという。米ジョンズ・ホプキンス大学教授のCynthia Sears氏らが行ったこの研究の詳細は、「Gut」8月21日オンライン版に掲載された。

 

がんの怪しい治療に有名人がひきつけられる理由は?(2019/09/10 Yahoo)

 標準治療を行わずに代替医療のみを行うと危険です。

乳がん、肺がん、大腸がん、前立腺がんでの、「非」転移例の調査で、代替医療のみ群は標準治療群と比較して死亡リスクが2.5倍、乳がんでは5.68倍であったという結果だったのです。

もちろん標準治療を行った上で、他の治療を試みるということも可能です。

 

ただしいくつかの難点があります

・高価なものがある

・良くなった際に、標準治療が主たる原因なのにもかかわらず、別の治療の恩恵だと思い込む

・わらをも掴む心境の患者さんやご家族を狙う悪意に捕まる可能性がある

などです。

 

 容易ではない病気は、しばしば冷静な判断を迷わせるものです。そのような時、人はしばしば脆弱になります。

それが詐欺的な商売に絡め取られる危険性を増すのです。

 

【東京がんストーリー】妻の“がん”を「千載一遇のチャンス」と捉えたライター夫婦(2019/09/10 文春オンライン)

 35歳でステージ3の「大腸がん」が見つかった、ライターの小泉なつみさん。10歳年上の夫・平田裕介さんも同じくライターで、がん発覚の1年前に子どもが生まれました。

 小泉さんががんをカミングアウトして、「文春オンライン」で入院や抗がん剤治療、受精卵凍結などの経験を書きはじめた時の印象について、「我々の“ギフト”として捉えるしかないんじゃない?」と平田さんは語ります。2018年11月の告知から、小泉さんが約9カ月にわたってがんを治療し、取材した先に見えてきたものとは。

 

大日本住友製薬が英ベンチャーに巨額投資、その真の狙い(2091/09/09 日経ビジネス)

 大日本住友製薬は9月6日、英製薬ベンチャーのロイバント・サイエンシズと、戦略的提携に向けた基本合意書(MOU)を締結したと発表した。30億ドル(約3200億円)を投じてロイバント本体への出資を行うほか、同社子会社の株式を取得するという。大日本住友製薬の狙いはどこにあるのか。

 

アンジェス社長、遺伝子治療薬「米国申請目指す」(2019/09/09 日経)

 大阪大学発スタートアップのアンジェスは9日、同社が開発した遺伝子治療薬「コラテジェン」について記者会見を開いた。山田英社長は「今後は患者数が圧倒的に多い米国で承認申請する」と述べた。現在は患者数が限られる一部の疾患だけしか使えないが「他の疾患に適応できるよう準備していく」としている。

 

 コラテジェンは生活習慣病で足や手の血管が詰まり潰瘍ができた患者に対して、新しい血管をつくる遺伝子を注入して血行を改善する。

 8月28日に決まった公定価格(薬価)は1回60万円で、9月10日から医療現場で使えるようになる。ピークの年の患者数は992人、売上高で12億円になると見込まれている。

 

国際会議「がん免疫療法サミット欧州大会:2020年」(Cambridge Healthtech Institute主催)の参加お申込み受付開始(2019/09/03 ニコニコ)

 先端分野の市場情報を提供する株式会社グローバル インフォメーション(神奈川県川崎市、代表取締役社長:小野 悟)は、2020年3月9-12日 英国、ロンドンにて開催されますCambridge Healthtech Institute主催 国際会議 「Immuno-Oncology Summit Europe 2020-がん免疫療法サミット欧州大会:2020年」の代理店として参加のお申込み受付を9月3日より開始致しました。

 第5回Immuno-Oncology Summit Europeが、英国ロンドン市内のカナリーワーフで開催され、最新の研究成果などをめぐる議論が3日間にわたって展開されます。6つのカンファレンスプログラムで構成されるこのイベントでは、急速に発展しつつあるがん治療用生物学的製剤の分野をリードする研究チームの発表を聞くことができます。

 

早期の非小細胞肺がんに対する免疫チェックポイント阻害薬の開発~イミフィンジをキイトルーダが追撃(2019/09/03 Answers News)

 非小細胞肺がん(NSCLC)に対するキイトルーダの適応は、最近まで転移性の患者だけだったが、2019年4月、米FDA(食品医薬品局)はPD-L1の発現率が1%以上の患者への適応拡大を承認した。これにより、外科的切除や化学放射線療法による根治的治療の対象にならないステージIIIのNSCLC患者にもキイトルーダが使えるようになった。

 ステージIIIのNSCLCに対する初の免疫チェックポイント阻害薬としてアストラゼネカの「イミフィンジ」が承認されたのは2018年2月のことだ。このPD-L1阻害薬が得たFDAの承認は、根治的化学放射線療法(CRT)後に進行が認められない患者を対象としたもので、臨床第3相(P3)試験「PACIFIC」のデータに基づいている。

 

数ミリの腫瘍に針を刺せるロボットアーム がん治療への活用に期待(2019/09/03 IT media)

 医療ロボットの開発を手掛けるROCK&LOTUS(東京都千代田区)は9月3日、皮膚から10~15センチほどの深さにある数ミリのがん腫瘍に針を刺し、薬剤を投与できるロボットアーム「IRIS」(アイリス)を発表した。2023年ごろの実用化を目指す。

 IRISは、直径0.5ミリ程度の細い針を使って人体に薬剤を投与できるロボットアーム。末期がんや転移がんの治療などで活用を見込む。細い針は患者への負担が少ない反面、針が曲がりやすく、熟練医師でも正確に腫瘍を捉えて刺すのは難しい。

 

 IRISのアーム部分は産業用ロボットなどで使われているものと同様だが、先端に取り付けられた針のコントロールユニットは専用品を採用。針を左右に回転させると同時に微細な振動を加えることで、正確にコントロールできるという。

 

投与1回60万円、国内初の遺伝子治療薬 どんな薬なの(2019/09/03 朝日)

 国内初の遺伝子治療薬「コラテジェン」が、9月4日から公的医療保険の適用対象になることが8月28日に決まった。投与1回分の公定価格は60万360円。この薬は、大阪大発の創薬ベンチャー、アンジェスが製造する。開発から販売まで20年近くかかった。どんな薬なのか。

 1980年代、再生能力の高い臓器として知られる肝臓から、「HGF」というたんぱく質が出ていることが見つかった。その後、森下竜一・阪大寄付講座教授(57)が、HGFに血管を新しく作るはたらきがあることを発見した。薬への応用を進めるため、アンジェスは1999年に大阪大学発祥の創薬ベンチャーとして設立された。

 

遺伝子薬の審査短縮へ 厚労省、1年を9カ月に(2019/09/02 日経)

 厚生労働省は体内に遺伝子を入れて病気を治す遺伝子治療薬など再生医療製品の製造販売に必要な審査期間を短縮する。画期的な新薬などを優先して審査し、おおむね1年前後かかる審査期間を9カ月以内とすることをめざす。海外で承認された製品が日本で使えない期間があるのを解消したい考え。日本での開発を促すのも狙いだが、画期性に見合う公定価格(薬価)をどう設定するかという課題も残る。

 製造販売を承認するかどうかを審査する医薬品医療機器総合機構(PMDA)の体制を2020年度に強化する。再生医療製品を優先的に審査する専門チームを設ける。

 遺伝子治療薬のほか、人の細胞に培養などの加工を施して身体の機能を修復する薬も含む。国内最高の3349万円で保険適用された白血病治療薬「キムリア」のように患者の免疫細胞を取り出し、遺伝子操作でがんを攻撃する能力を高めて体内に戻す薬も該当する。

 

スイスのポール・シェラー研究所、がん転移防止の道開く発見 CCR7の構造を解読(2019/09/02 swissinfo.ch)

 スイスのポール・シェラー研究所(PSI)が細胞受容体の構造解読に成功し、特定のがんの転移を防止する治療法への道を切り開いた。

 

PSIはスイスの製薬大手ロシュと共同で、ケモカイン受容体7(CCR7)の構造を解読した。CCR7は特殊な膜たんぱく質で、白血球細胞の体内循環を促す。

CCR7のような受容体はケモカインと呼ばれる40種以上の伝達たんぱく質と相互に作用し、細胞を移動させる。がん細胞は受容体を使ってリンパ系を移動し、がんを全身に拡散させる。これが「転移」と呼ばれる二次腫瘍の仕組みで、がん患者の死亡原因の9割を占める。

 

 研究チームは受容体の詳細な構造の情報をもとに、受容体をブロックし細胞へのシグナル伝達を妨げる分子を特定した。

 研究チームの1人でPSIの博士研究員、シュテッフェン・ブリュンレ氏は「実験により、細胞内で人工分子が受容体に結合する様子が分かった。細胞移動の開始に繋がる連鎖反応を進める作用だ」

 

 ロシュの研究者は受容体の構造を使って、シグナルたんぱく質をブロックする可能性のある数百万種におよぶ分子データベースから媒介物質を検索。抗がん剤の開発に使えそうな5つの化合物を特定した。

 

PSIは連邦の技術研究所の一員で、約2100人を雇用する国内最大の研究所だ。年間予算は約4億700万フラン(約440億円)。

 

国がん中央などがHER2陽性胆道癌を対象にDS-8201の医師主導治験を開始(2019/09/02 日経メディカル)

 国立がん研究センター中央病院は9月2日、HER2陽性胆道癌患者を対象に、抗HER2抗体薬物複合体製剤トラスツズマブデルクステカン(DS-8201、第一三共)の医師主導治験を開始したと発表した。まず、国立がん研究センター中央病院で開始し、その後に参加施設を追加、5施設での多施設共同研究として実施する予定。現在の治験登録可能施設は、国立がん研究センター中央病院、北海道大学病院、神奈川県立がんセンターの3施設。

 

 胆道癌患者の1~2割程度がHER2陽性だと考えられている。DS-8201は複数のHER2陽性癌で高い効果が確認されている。対象患者は、産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業である「SCRUM-Japan GI-SCREEN」の参加施設で、HER2発現胆道癌スクリーニング研究で確認されることになっている。

 

サンバイオが大幅続伸、再生細胞薬が今期中の製造承認申請へ(2019/09/02 朝日)

 中枢神経系疾患領域の再生細胞薬を開発するバイオベンチャーで東証マザーズのサンバイオ(4592)が大幅続伸した。午後0時42分現在、前営業日比560円(16.77%)高の3900円で推移している。一時は3935円まで上伸した。 8月30日に、日米グローバルで行った再生細胞薬「SB623」の外傷性脳損傷を対象にした第2相試験結果を8月19日~22日の米シンポジウムで公表したと発表し、買い材料視された。同剤がコントロール群と比較して、統計学的に有意な運動機能の改善が認められ、主要評価項目を達成したとしている。日本の慢性期外傷性脳損傷プログラムで、国内の再生医療等製品に対する条件・期限付き承認制度を活用し、2020年1月期中に、再生医療等製品としての製造販売の承認申請を目指すとしている。

 

第5回がん撲滅サミット(11/17) 「このまま死んでる場合じゃない」の医師・岡田直美氏の講演が決定!(2019/09/02 PR TIMES)

 2019年11月17日(日)東京ビッグサイト7F 国際会議場で開催される創立5周年祈念~第5回がん撲滅サミット(https://cancer-zero.com)。

 2016年12月、講談社から刊行されて日本中で話題となった『このまま死んでる場合じゃない!がん生存率0%から「治ったわけ」「治せるわけ」』(岡田直美、善本考香著)の続編ともいえる『このまま死んでる場合じゃない 令和元年最新報告』と題する講演をする。

 岡田直美氏と言えば標準治療はもちろん、重粒子線などのピンポイント型放射線治療、動注塞栓術、低用量抗がん剤治療など、その患者の状態や症例にあわせて最も効果的だと判断された最善の治療を駆使して、これまで多くの患者の方々を救ってきた名医の一人である。

 

第43回OMCE 食道がん セミナーレポート(2019/09/02 オンコロ)

 

講演タイトル:『食道がん』

演    者:加藤 健 先生(国立がん研究センター中央病院 消化管内科)

日    時:7月26日(金)

場    所:日本橋ライフサイエンスハブ8F D会議室

 

食道がんの基礎知識

食道は消化するなどの機能はなく、食べたものを心臓や肺の邪魔にならないように胃まで通す働きがあります。位置関係はすぐ前が心臓、後ろが背骨という非常に狭い場所に通っています。更に左右には肺や大動脈・気管などがあります。

 

その為、この狭い食道にがんができると、すぐに大切な臓器に悪い影響を与えてしまいます。また、手術の際も胸を開けて肺や大動脈をよけて奥の方まで行かなければなりません。解剖学的な位置が、手術を難しくしています。

 

日本での食道がんの罹患数は10年で横ばいで、男女合わせて2万人程で死亡数は1万人程です。男女比は6:1で70歳前後の比較的高齢の男性に多く、世界では男性では6番目に多いがんで、東アジアや東アフリカに多いがんです。メジャーではありませんが、希少がんでもないという位置づけになります。

 

組織型は主に扁平上皮がんと腺がんがあり、今回は日本で90%以上を占める扁平上皮がんについて話をすすめます。

 

世界初、iPS細胞由来角膜上皮シートの移植1例目を実施-阪大(2019/09/02 QLifePro)

 大阪大学は8月29日、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作製した角膜上皮細胞シートの1例目の移植を実施したと発表した。これは、同大大学院医学系研究科・眼科学の西田幸二教授と、幹細胞応用医学の林竜平寄附講座教授らのグループによるもの。日本医療研究開発機構(AMED)「再生医療実現拠点ネットワークプログラム再生医療の実現化ハイウェイ」(iPS細胞を用いた角膜再生治療法の開発)および「再生医療実用化研究事業」(iPS細胞由来角膜上皮細胞シートのfirst-in-human 臨床研究)の支援のもと行われた。

 

 研究グループは、同年7月にヒトのiPS細胞から作製した角膜上皮細胞シートを角膜上皮幹細胞疲弊症の患者1人に移植。これは、世界初のiPS細胞を用いた角膜再生の臨床研究となる。この臨床研究は、京都大学iPS細胞研究所より提供された他人のiPS細胞を用いて、独自に開発した方法で角膜上皮細胞を誘導・培養してシート状にした角膜上皮組織の安全性と効果を検討するもの。この患者は、同年8月23日に退院し、引き続き、移植後の経過観察を実施していくという。また、年内に2例目の患者にiPS細胞由来角膜上皮シートを移植予定だ。

 

HIV感染抑える、たんぱく質を確認 京大など、mRNA分解(2019/09/01 毎日)

 エイズの原因となるヒト免疫不全ウイルス(HIV)の遺伝情報を伝える「メッセンジャー(m)RNA」を分解し、感染を抑制するたんぱく質を新たに突き止めたと京都大などの研究チームが発表した。HIV感染を防ぐ免疫システムはウイルス遺伝子を抑制する方法などが知られているが、mRNAを狙う仕組みが明らかになるのは初めてで、新たな治療法につながる可能性がある。

 

 

新研究により、楽天的な人の方が長生きすることが判明!(2019/09/01 BAZAAR)

 

 アメリカで行われた新しい研究によると、楽天的な人のほうが長生きする傾向にあるという。楽天的な考え方をしている人は、平均すると、悲観的な人より11〜15%長生きし、85歳まで生きる可能性も高いことがわかった。

 楽天家は感情をコントロールするのが上手で、免疫機能に影響を及ぼすストレスに対処するのもうまいとBBCはレポートしている。

 

 研究は、2つの異なる調査に協力したグループを用いて行われた。Nurses’ Health Study に協力した7000人の女性と、Veterans’ Health Studyに協力した男性1500人だ。彼らの楽天主義のレベルと健康全般についてはもちろん、エクササイズやダイエット、喫煙や飲酒の程度についても調査された。

「結果としてわかったことは、楽天主義のレベルを上げることが長生きや健康的に歳を重ねることを促進する可能性があるということです」と語るのは、この研究に携わったボストン大学医学部精神科のルウィーナ・リー准教授。

 

糖尿病とがんの併発で認知症リスクが上昇、非罹患者の16倍に!(2019/08/31 ダイヤモンド)

 

 近年、糖尿病が認知症やがんの危険因子であることが注目されているが、糖尿病とがんを併発した場合、認知症のリスクがより高くなる可能性が報告された。国立がん研究センターなどの多目的コホート(JPHC)研究グループの研究によるもので、詳細は「Psychiatry and Clinical Neurosciences」6月21日オンライン版に掲載された。

 

 糖尿病、認知症、がんは、いずれも高齢者に多い疾患のため、人口の高齢化によりこれらを併発する患者が増加する。

 

 糖尿病患者ではアルツハイマー病が約1.5倍、血管性認知症が約2.5倍多いとされている。糖尿病患者が認知症になると低血糖のリスクが上昇するなどのために血糖コントロールが困難になりやすい。

 また糖尿病とがんの関係については、男性糖尿病患者のがん発症リスクが1.27 倍、女性は1.21倍というJPHC研究の報告がある。

 

 その一方で、がんが認知症の危険因子かどうかという点についてはこれまでの報告の結果が一致しておらず、また糖尿病とがんを併発した場合の認知機能への影響も十分に検討されていなかった。

 

97自治体が独自通知 子宮頸がんワクチン接種(2019/08/31 中日)

 国が積極的な接種呼び掛けを中止している子宮頸(けい)がんワクチンについて、多くの自治体が対象者に対する個別の案内を控える中、全国で少なくとも九十七の自治体が独自に通知をしていることが分かった。厚生労働省が三十日、公表した。本紙の調べでは中部九県(愛知、岐阜、三重、長野、福井、滋賀、静岡、石川、富山)でも二十一自治体が通知を実施。「将来の不利益にならないよう、ワクチンの存在を知らせる必要がある」などとして、情報提供に踏み切る動きが広がる現状が浮き彫りになった。

 

 厚労省によると、国内では年間一万人が子宮頸がんに罹患(りかん)し、亡くなる人は約二千七百人。原因となるウイルスの感染を防ぐワクチンは二〇一三年四月、法律に基づいて自治体が実施する定期接種となった。

 しかし、接種後に体調不良を訴える報告が相次いだことから、国は同年六月、ワクチンを公費負担による定期接種としたまま、接種を促す「積極的勧奨」を差し控えるよう自治体に通知。積極的勧奨の中止以降、約70%あった接種率は1%未満に落ち込んでいる。

 

「着床前診断に道を」目のがん女性患者、次男に遺伝(2019/08/31 産経)

 日本産科婦人科学会(日産婦)が着床前診断の審査体制の見直しに着手した。その背景には、対象の病気を「日常生活を強く損なう症例」にまで拡大したことによる波紋がある。「目のがん」で審査を待つ女性は「自分からの遺伝で、子供をつらい目に合わせたくない」と切実に訴える。

 

 大阪市の会社員、野口麻衣子さん(37)は生後間もなく、目のがんである「網膜芽細胞腫(もうまくがさいぼうしゅ)」と診断され、右目を摘出。その後、左目にも腫瘍が見つかったものの、治療で視力は保たれてきた。

 病気の影響が再び影を落としたのは結婚後。次男(3)の両目にがんが見つかり、生後3週間で受けた診断名は「両眼性網膜芽細胞腫」。自分の病気が遺伝したことを知った。

 

皮膚がんをウイルスで治療、臨床試験を開始 信州大など(2019/08/28 朝日)

 信州大病院と東京大医科学研究所病院は27日、がん細胞を狙い撃ちするよう遺伝子操作したウイルスを使った、皮膚がん治療の臨床試験を始めると発表した。切除ができなかったり転移があったりする皮膚がん患者を対象に、安全性と治療効果を確かめる。

 臨床試験が始まるのは、口の周りに水ぶくれなどを起こす「単純ヘルペスウイルスI型」の遺伝子を改変した「T―hIL12」を使う治療。がん細胞だけで増え、増えるときにがん細胞をやっつけるよう遺伝子操作してある。免疫細胞を活性化するたんぱく質の遺伝子も加えてあるため、患者自身の免疫によるがん細胞の攻撃を強化する効果があると期待される。

 第1段階(第1相試験)は、標準的治療の効かなかった患者6人が対象。ウイルスを2~4回、がんができている部分に注射する。第2段階(第2相試験)は、標準治療のひとつである免疫チェックポイント阻害剤・オプジーボによる治療が予定されている患者18人を対象に、オプジーボとウイルス療法を併用する。

 

脳細胞の「若返り」に成功 多発性硬化症の治療法開発に期待(2019/08/28 Newsweek)

<細胞の勘違いを利用する手法で難病治療も可能に?>

マウス脳内の細胞を「若返らせる」ことに成功したと、英ケンブリッジ大学の研究チームが発表した。研究者たちは、これが難病の治療などに役立つことを期待している。

 彼らが調べたのは、若いマウスと老いたマウスの中枢神経系内にあるオリゴデンドロサイト前駆細胞(OPC)。脳の機能維持に重要な役割を果たす幹細胞だが、老化による細胞周辺組織の硬化の影響を受け、OPCも老化することが分かった。

 研究チームはさらに、ピエゾ1という細胞組織の硬さを検知するタンパク質を老マウスのOPCから除去。すると、OPCに軟らかい環境下にいると勘違いさせ、若い細胞のような再生機能を回復させることができたという。老マウスのOPCを若いマウスの脳組織に注入すると、注入したOPCが若返ることも確認できた。

 

「苦しまずに死ぬ」ことはできるのか? 痛みに緩和ケア…誰もが不安な最期(2019/08/28 ZAKZAK)

 最近は、終末期患者さんに対する「緩和ケア」が進んでいます。緩和ケア病棟が併設され、設備とスタッフが充実しているところも多くなりました。ですから、それほど心配はいりません。とはいえ、がんでは、部位によっては痛みが強いことがあります。

 たとえば、膵(すい)臓がん。骨転移をした場合は、腰部が激しい痛みに襲われます。腰椎周辺には太い神経があり、がんがそれを圧迫するからです。また、手術や抗がん剤、放射線治療によって発生する痛みやしびれもあります。緩和ケアでは、鎮痛剤、モルヒネなどだけではなく神経ブロック(局所麻酔の一種)も使うのですが、効かない場合もあります。

 

糖尿病が認知症リスクを上昇させる がんを合併するとリスクはさらに上昇 日本人を調査(2019/08/28 糖尿病ネットワーク)

 糖尿病の人では、認知症とがんの両方の発症リスクが高まることが知られている。糖尿病とがんの両方を発症すると、軽度認知障害や認知症の発症リスクがさらに高くなることが、日本人を対象とした調査で明らかになった。

 

光免疫療法が目指すがん治療の未来―「がんで死なない治療」への挑戦(2019/08/28 がんプラス)

 抗体に光感受性物質を付加した薬剤を静脈注射した後に、病変に非熱性赤色光を照射することで、がん細胞を消滅させる「光免疫療法」が、新たながんの治療法として注目されています。日本では、2018年4月から国立がん研究センター東病院で、頭頸部がんに対しての治験が開始されました。また、2019年の米国臨床腫瘍学会で、第2a相臨床試験の結果が発表され、有効性、安全性ともに良好な結果が報告されています。

 

安価で安全ながん放射線治療「コータック」 臨床治験で目覚ましい効果(2019/08/27 Livedoor)

 増感放射線治療「コータック」とは、高知大学名誉教授で高知総合リハビリテーション病院院長の小川恭弘医師が2006年に開発した療法のことだ。

 乳がんや臓器や骨にできる固形がんの放射線治療を行う際に、オキシドールとヒアルロン酸の混合液をがんに注射することで、放射線の効き目を飛躍的に増大させる効果がある。がん治療薬というと、ノーベル賞受賞で有名になった「オプジーボ」など「費用が1回数千万円もする」という高価なイメージがあるが、コータックの治療費は「1回わずか500円ほど」だという。

 

 「今回の臨床治験の患者さんはすべて局所進行乳がん、あるいは再発乳がんで、つまり『ほかに治療法がない』という重度の患者さんばかりでした。乳がんの病巣としても直径5センチ以上の大きなものばかり。そんななか、45%にあたる5人が『部分寛解』でした。

 そして55%にあたる6人が『病状不変』という報告でしたが、これは、効果がなかったという意味ではありません。治療後もがんが残っていたとしても、短期間で必ず増大するところをコータック治療12カ月後でも『不変』だったという報告なのです。

つまり、治験を受けた患者さん全員の局所進行がんが、コータック治療によって『休眠状態』になったか、あるいは『死滅して繊維組織だけ残った状態』になったという結果が発表されたのです」

 

この結果により、イギリスではすでに、治験の次の段階であるフェーズ2に向けて準備が進んでいるという。

 

エクササイズ用の振動マシンに免疫細胞や腸内細菌の構成を健全化する効果が確認される(2019/08/27 excite)

 今回、新らたに行われたマウス実験では、“全身ぶるぶる”には免疫細胞や腸内細菌の構成を健全化するというまた別の健康効果が確認されたという。

 米オーガスタ大学の小児形成外科医であるジャック・ユー氏らは、肥満・インスリン耐性・2型糖尿病といった症状を防ぐタンパク質がない(レプチン欠損)マウスに1日あたり20分間、全身振動を加えるという実験を4週間行なった。

 すると、全身振動によってマクロファージの分布と構成に変化が生じていることが判明した。

 さらにフンの中に含まれている細菌にも変化が生じ、炎症を抑制するアリスティペス属の細菌が大幅に増加していた。
 これらの細菌は、体がブドウ糖を利用しやすくする短鎖脂肪酸を作り出すのだが、全身振動をくわえたマウスではそれが17倍にも増加していたのだ。

 

米J&Jに600億円の制裁金、オピオイド中毒めぐる訴訟で(2019/08/27 BBC)

 米オクラホマ州地方裁判所は26日、処方鎮痛剤などに含まれる麻薬性鎮痛薬オピオイドの中毒蔓延(まんえん)をめぐり、米製薬大手ジョンソン・エンド・ジョンンソン(J&J)に5億7200万ドル(約606億円)の制裁金を支払うよう命じた。J&Jは判決直後に、上告の意向を示している。

原告のオクラホマ州は今年初め、米製薬業パーデュー・ファーマと2億7000万ドル、イスラエルのテヴァ・ファーマシューティカルと8500万ドルでそれぞれ和解しており、J&Jが最後の被告だった。

 

精子・卵子保存 支援を 若年がん患者に不妊の不安(2019/08/27 中日)

 医学の進歩で、小児がんや、AYA世代と呼ばれる十五~三十九歳のがんの治療成績が向上する中、子どもをつくれる可能性「妊孕性(にんようせい)」を残すことが課題になっている。精子や卵子を凍結保存する試みが広がるが、高額な自己負担など問題も多い。患者団体は「若い患者の未来を守って」と募金や署名活動に力を入れる。

 寄せられたお金は、締め切りまでの2ヶ月間で1386万3千円。目標の1000万円を大きく上回った。卵子や精子を凍結保存するのにかかる費用の一部を援助しようと、全国骨髄バンク推進連絡協議会(東京)が四月から、インターネットで寄付を募った成果だ。

 

不妊に関わる精子の遺伝子群、マウスで発見 阪大など(2019/08/27 朝日)

 大阪大などの研究チームが、ゲノム編集技術を使ったマウス実験で、精子の異常による不妊に関わる遺伝子群を明らかにした。

 研究チームによると、主に精巣で働く遺伝子は1千個ほど知られている。一つの遺伝子を働かなくしても、必ずしも不妊になるとは限らないという。研究チームは似た働きをもつ遺伝子同士が役割を補い合っていると推測。ゲノム編集技術を使い、似た働きをもつマウスの遺伝子をまとめて働かなくした。

 9番染色体にある九つの遺伝子を働かなくしたマウスでは、子どもが生まれる割合が1割以下に下がった。精子の運動性に問題はなかったが、子宮から卵管に進めなくなっていた。

 また、2番染色体にある別の八つの遺伝子を働かなくしたマウスでも同様だった。

 

遺伝子治療薬、9月から初の保険適用へ 厚労省が方針(2019/08/27 朝日)

 厚生労働省は、国内初の遺伝子治療薬「コラテジェン」を9月から公的医療保険の適用対象とする方針を固めた。遺伝子治療薬への保険適用は初めてで、投与1回あたりの公定価格は60万円とする。28日の中央社会保険医療協議会(厚労相の諮問機関)で了承される見通し。

 コラテジェンは、手足の血管が詰まって血流が乏しくなり潰瘍(かいよう)ができる「慢性動脈閉塞(へいそく)症」の患者らが対象で、筋肉に注射して投与する。森下竜一・大阪大教授らが開発し、アンジェス(本社・大阪)が製造する。同社の予測では、患者数は年1千人弱、ピーク時の販売額は年12億円。今年3月に厚労省が製造販売を承認していた。

 

画期的抗がん剤「テセントリク」を小細胞肺がんにも適応拡大、最適使用推進GLや保険診療上の留意事項示す―厚労省(2019/08/26 メディウォッチ)

 オプジーボやキイトルーダなどの類薬である、画期的な抗がん剤(抗PD-L1抗体抗悪性腫瘍剤)「テセントリク点滴静注1200mg」(中外製薬、一般名:アテゾリズマブ(遺伝子組換え))について、従前の「非小細胞肺がん」に加え、新たに「小細胞肺がん」にも適応が拡大された。小細胞肺がん治療に本剤を使用する場合、肺がん治療の十分な経験を有する医師を治療責任者として配置した、がん診療連携拠点病院等で行うことが求められる―。

 

 厚生労働省は8月22日に通知「抗PD-L1抗体抗悪性腫瘍剤に係る最適使用推進ガイドラインの策定に伴う留意事項の一部改正について」を発出し、こうした点を明らかにしました.

 

免疫チェックポイント阻害薬による間質性肺疾患のリスク因子同定(2019/08/26 日経メディカル)

 最近発表された論文によると、非小細胞肺癌(NSCLC)の患者さんに対して免疫チェックポイント阻害薬を用いると、2.9~4.1%に間質性肺疾患(ILD)が起こることが分かっています。抗CTLA4抗体併用例も含めた報告だと、免疫チェックポイント阻害薬によるILDはもう少し多くなるようです。EGFR-TKIなどでも同水準の頻度なのですが、薬剤関連ILDとしては多い部類になります。また、発症すると約10人に1人が死に至るため、ILDを起こした場合、早期に対応することが重要です。

 どういう患者さんにILDが起こりやすいのかはよく分かっていませんでしたが、この研究では後ろ向きに患者特性を収集し、ILDを起こしやすい因子を同定しました。

 

NPO法人「がんのママをささえ隊ネットワーク ETERNAL BRIDGE(エターナルブリッジ)」(2019/08/26 読売)

 

がんと診断された時に、18歳未満の子どもがいる患者は年間5万6000人を超え、その子どもは年間約8万7000人いると、国立がん研究センターがん対策情報センターが2015年、推計値を発表しました。とりわけ、乳がんや子宮がんなど女性特有のがんで若い患者が増えており、「がんになる子育て中のママ」は今後、総計でかなりの数に上ると考えられます。

 

第5回がん撲滅サミット(11/17 東京・国際フォーラム)8/27からネット受付開始(2019/08/26 PR TIMES)

 2019年11月17日(日)午後1時~東京ビッグサイト7F 国際会議場で、「第5回がん撲滅サミット」が開催される。

 このたび本来の大会長だった故・北島政樹氏に代わる新大会長に原 丈人(じょうじ)氏(内閣府参与、アライアンス・フォーラム財団代表理事)が就任することが決定した。

 原丈人氏は1952年生まれで、もともと27歳まで考古学者だったが、研究資金を得るために米スタンフォード大学経営学修士課程に進み、29歳のときに光ファイバー・ディスプレイ開発会社を起ち上げ、紆余曲折を経ながらもシリコンバレーを中心に世界的なベンチャーキャピタリストとして活躍。たとえば、人工衛星から地上の新聞を読むことのできる高感度の解析機を開発したイスラエルの『ゾーラン社』のDVD技術をアメリカで上場させて世界を驚かせたのも原丈人氏である。

 

第5回がん撲滅サミット、入場は無料だが、事前入場エントリーによるチケットが必要。エントリーは大会HP(https://cancer-zero.com)の入場エントリーバナーから8月27日(火)午後3時以降、申し込むことができる。

 

大日本住友、抗がん剤臨床:胃がんに続いて膵がんでもフェーズ3試験失敗。経営計画に狂いも(2019/08/26 AnswersNews)

 大日本住友製薬が、重点領域と位置付けるがん領域の立ち上げに苦戦しています。ブロックバスターとなることを期待したナパブカシンは、胃がんに続いて膵がんでもフェーズ3試験に失敗。2022年度の目標売上高6000億円のうち900億円をナパブカシンで稼ぐとした中期経営計画のシナリオにも狂いが生じています。

 ナパブカシンは米子会社ボストン・バイオメディカル(BBI)が創製。大日本住友は、がん領域への参入を目指して2012年にBBIを買収しました。ナパブカシンは、がんの幹細胞性に関わる経路を阻害することで再発や転移を抑制するとされ、大日本住友はブロックバスターになると期待しています。

 

日経実力病院調査 膵臓がん、術前に放射線・抗がん剤(2019/08/25 日経)

 毎年3万人以上が死亡する膵臓(すいぞう)がん。診断と治療が難しく、部位別では肺、大腸などに次ぎ、4番目に亡くなる人が多い。

大阪国際がんセンター(大阪市)は2017年度の「手術あり」が全国1位の360例。がんが膵臓の内部にとどまる状態のステージ1から、がんが腹腔(ふくくう)の動脈などへ及ぶ3期の一部で手術で、切除する治療を選択している。

 現在の治療で根治を目指すためにはがんの切除が必要だが、患者の8割は見つかった段階で3~4期に進行している。消化器外科の高橋秀典・副部長は「手術ができる可能性があるのは患者全体の35%程度」と話す。手術はがんの位置によって胃や十二指腸などの一部も合わせて切除する。患者の体力を低下させないように、できるだけ周辺の臓器は残す。

 

ヨーグルトが男性の大腸がん予防につながる可能性、2つの乳酸菌が効く?(2019/8/26 ダイヤモンド)

 健康に良い食品として知られるヨーグルトは、男性の大腸がん予防につながる可能性があるようだ。米ハーバード大学医学大学院教授のAndrew Chan氏らが行った研究で、ヨーグルトを週に2サービング以上摂取する男性では、摂取しない男性に比べて大腸がんの前がん病変ができるリスクが26%低いことが明らかになった。一方、女性ではこのような関連は認められなかったという。

 

 Chan氏らは、今回の研究結果から、ヨーグルトに含まれる「ラクトバチルス・ブルガリクス」「ストレプトコッカス・サーモフィルス」と呼ばれる乳酸菌が、がんの原因となる腸内の化学物質の低減に有益である可能性が示唆されたとしている。また、ヨーグルトには腸内の酸化を抑える働きがあり、善玉菌が棲みつくのに適した環境を整えるほか、炎症を抑えることでがんリスクの低減につながる可能性が考えられるという。

 

小野薬品vs.本庶教授、大型新薬めぐり深まる溝

画期的がん治療薬「オプジーボ」の特許対価論争は、ついに裁判へ(2019/08/25 東洋経済)

 京都大学の本庶佑(ほんじょたすく)・特別教授が、がん免疫治療薬「オプジーボ」の特許収入をめぐり、製造販売元の小野薬品工業を提訴する方針を固めた。オプジーボに貢献した対価として約150億円の支払いを求め、9月にも大阪地方裁判所に提訴する。

 本庶氏らは、オプジーボのもととなる分子「PD-1」を1992年に発見。その働きを解明した研究で2018年にノーベル医学・生理学賞まで受賞した功労者だ。

 オプジーボは14年9月に発売され、わずか3年目で製品売上高が年間1000億円を突破。海外企業からのロイヤルティー収入も含めると、前19年3月期の関連売上高は1500億円近く、今や小野薬品の全売上高の5割を占めるドル箱製品だ。18年に竣工した同社の東京ビルは、周囲から“オプジーボビル”とも呼ばれている。

 

がん細胞抑制物質、ブドウの軸から抽出 信大農学部とサンクゼール(2019.08/24 信州毎日)

 信州大農学部(上伊那郡南箕輪村)の藤井博教授(分子生物学)と食品製造販売サンクゼール(上水内郡飯綱町)の河原誠一取締役らの研究グループが23日、がん細胞の増殖を抑制する効果がある物質を、ブドウの房の軸から抽出することに成功したと発表した。捨てられることが多い軸に着目し、有効利用できることを実証した。

 物質はブドウやリンゴなどに含まれる「エピカテキンオリゴマー」。渋味成分でポリフェノール化合物の一種「エピカテキン」が複数連結した状態。

 藤井教授や同大バイオメディカル研究所の真壁秀文教授(生物有機化学)らのグループは2017年、エピカテキンオリゴマーががん細胞の増殖を抑制する効果があると確認したと発表。この時は市販の化合物から合成したが、今回は、ブドウの軸を煮たお湯を使った。分子レベルで分離する独自の方法で取り出すことに成功した。

 

中外製薬・抗PD-L1抗体テセントリク 進展型小細胞肺がんの適応追加承認取得(2019/08/23 ミクスonline)

 中外製薬は8月22日、抗PD-L1抗体アテゾリズマブ(テセントリク)について、進展型小細胞肺癌(ES-SCLC)への適応拡大を厚生労働省から獲得したと発表した。ES-SCLCに免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が承認されたのは、国内初となる。

 同剤は、18年4月に「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果として販売を開始し、同年12月に「化学療法未治療の扁平上皮がんを除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する用法・用量の追加について承認を取得していた。現在、乳がんに対する適応拡大についても申請を行っている。

 

急速に様変わりする肝細胞癌の治療~日本臨床腫瘍学会2019(2019/08/22 日経メディカル)

 進行肝細胞癌の治療は急速に様変わりしている。1次治療にはソラフェニブ、レンバチニブ、2次治療にはレゴラフェニブがあり、今年6月にはラムシルマブ(AFP値400ng/mL以上の場合)が承認され、さらにカボザンチニブや免疫チェックポイント阻害薬の開発も進んでいる。分子標的薬の導入により肝動注化学療法(HAIC)や肝動脈化学塞栓療法(TACE)といった局所治療の位置づけも変化してきている。

 

九州労災病院、がん検査の検体取り違え 3年後に死亡(2019/08/22 朝日)

 九州労災病院(北九州市小倉南区)が2014年、子宮頸(けい)がんを疑われた大分県の50代女性の検体と陰性の検体を取り違えていたことがわかった。女性は別の病院で陽性と診断され、17年に死亡した。遺族は取り違えで発見が遅れたとして損害賠償を求め提訴。労災病院は死亡との因果関係はないと反論している。

 

「がんサバイバーの声を聞こう!」がん語る集いに2800人!若い世代も体験話す(2019/08/22 朝日)

 がん患者や家族らが参加する「ジャパンキャンサーフォーラム」(NPO法人キャンサーネットジャパン主催)が東京都中央区築地の国立がん研究センターであった。

 催しは17、18の両日で、セミナーや関連団体のブース展示など多彩なプログラムがあり、計2836人が参加した。「がんサバイバーの声を聞こう!」というセッションでは、小児期やAYA(思春期と若年)世代のがん経験者が語った。

 都内の公務員の女性(24)は昨年5月、社会人になって1カ月の22歳の時に骨肉腫と診断された。治療の影響が予想されることから、「すぐ治療に入るか、妊娠する力(妊(にん)孕(よう)性)を温存してからにするか、48時間で決断を」と言われた。その時に渡された資料の情報が不十分だったとして、「(より詳しい)冊子を作りたい。全国に配れば患者も向き合うことができる」と話した。

 

がんになっても働き続けたい~がんアライ部勉強会より(2019/08/21 日経Gooday)

 がんと就労の問題に取り組む民間プロジェクト「がんアライ部」が、2019年6月に人事担当者向けの勉強会を開催。「制度がなくても治療中の部下と良い関係性を築く方法とは」をテーマに、大手人材紹介会社ジェイエイシーリクルートメントに勤務するがんサバイバー(がん経験者)の金澤雄太さんと、上司の春野直之さんを迎えてパネルディスカッションを展開した。モデレーターを務めたのは、一般社団法人キャンサーペアレンツ代表の西口洋平さん。

 

がん細胞が糖質を数倍も吸収するためがん患者に糖は毒? がん罹患後の糖質制限食・ケトン食に根拠はあるか(2019/08/21 Yahoo)

がん細胞が糖質を数倍も吸収するから、がん患者に糖は毒?

「がん細胞が糖質を数倍も吸収するから、がん患者に糖は毒」という、一般の方から時々聞く話があります。

「糖質を摂るとがんが勢いづいて進行する」と恐れている方もいらっしゃいます。

 おそらくPET検査のような、がん細胞が数倍のブドウ糖を取り込む性質を利用した検査があることから、そのように解釈している方がおられるのでしょう。

そのためか「がん患者に糖は毒で糖質制限食やケトン食が良い」と一部で語られます。それなので、中には徹底的に糖質を抑える人もいます。

ただそれは妥当なのでしょうか?

 

日本郵便また不適切問題 委託販売のがん保険でも二重払いや無保険状態(2019/08/21 FNN)

 問題のケースは、日本郵便がアフラックから販売を委託されたがん保険で、古い契約から新しい契約に乗り換える際に発生していて、保険料の二重払いや、無保険状態となった事例が、2018年5月から2019年5月までで、あわせておよそ10万4,000件あったという。

 アフラックのがん保険は、加入後3カ月間は保障が受けられない仕組みだが、アフラックは2014年に、乗り換え時に新規契約分の保険料を支払うだけで済む、条件付き解約制度を導入している。

 日本郵便は、アフラックから、この制度の導入を提案されていたものの、これまで採用していなかった。

 

ブライトパス・バイオが続騰、信州大とがん療法で共同研究開発契約締結(2019/08/20 朝日)

 

 ペプチドワクチンや遺伝子変異ワクチン等がん免疫療法に特化している東証マザーズの創薬ベンチャーのブライトパス・バイオ(4594)が続騰した。午後0時33分現在、前日比38円(14.39%)高の302円で推移している。一時は307円まで上伸した。

 

がんのCAR-T細胞で骨肉腫治療 信大、20年度内の治験開始目指す(2019/08/20 信州毎日)

 信州大(本部・松本市)は19日、がんの新たな免疫療法として知られる「CAR(カー)―T細胞療法」を骨肉腫の治療に応用するため治験に乗り出すと発表した。同療法は白血病などの「血液がん」での有効性が判明しているが、骨肉腫のような「固形がん」への応用法は確立されていない。信大は安全性などの研究を進め、2020年度内の治験開始を目指す。

 信大の中沢洋三教授と京都府立医科大の柳生茂希助教らは、電気刺激と酵素を利用した方法でCAR―T細胞を作り、さらに新たな方法で培養して体内で効果が持続するよう改良。固形がんでも効果が得られることを実験で確認した。

 治験は化学療法や手術では治療が難しい難治性の骨肉腫患者を対象に行う。再発や転移を起こしていると生存率は低くなり、有効な治療法が待たれている。信大は創薬会社「ブライトパス・バイオ」(東京)と共同開発契約を結び、安全性、有効性の確立に向けて研究を進める。

 

直腸がん、肛門温存術を受けたい 何を残すのですか?(2019/08/20 Sankei Biz)

Q 50歳の男性です。今年6月に病院で精密検査を受けたところ、直腸がんと診断されました。リンパ節転移はなくステージ2でした。手術の場合、人工肛門になる可能性もゼロではないようです。人工肛門は想像するだけで気持ちが重くなります。肛門を温存できると聞いたのですが、どういう手術ですか。

 

A 直腸は大腸の一部で、一番肛門に近いところにあります。直腸がんの肛門温存術というのは、肛門近くにがんができた場合でも、がんを根治的に切除した上で、肛門を温存する(残す)という術式です。

 

乳がん細胞を脂肪細胞に変えることに成功:バーゼル大学の研究(2019/08/19 NewsWeek)

 国際がん研究機関(IARC)の推計によると、乳がんは、肺がんに次いで罹患数が多く、2018年に乳がんと診断された患者の数は、世界でおよそ210万人にのぼる。

 スイスのバーゼル大学の研究チームは、上皮間葉転換(EMT)や間葉上皮転換(MET)といったがん細胞が体中に広がるときのメカニズムを活用し、米食品医薬品局(FDA)の承認薬によって乳がん細胞を脂肪に変えることに成功した。一連の研究成果は、2019年1月14日、がん領域の学術雑誌「キャンサー・セル」で公開されたが、再び今話題になっている。

 

「安い抗体医薬」へ生産設備参入 東洋エンジや日揮(2019/08/18 日経)

 エンジニアリング大手が製造コストを抑えたがん治療向け「抗体医薬」の生産設備の開発に動き出す。東洋エンジニアリングは原料を無駄なく使える設備を用い、製造コストを3割程度抑えた。抗体医薬は治療効果が高いとされるが、月数十万円の費用がかかるがん免疫薬「オプジーボ」など高額薬が医療保険財政を圧迫する懸念がある。製造コストを削減できれば、薬価の抑制につながる可能性がある。

 

 生産プロセスは大きく、抗体の培養と、抗体から不純物を取り出して製品化する精製の2工程に分けられる。コストの6~7割を占めるのが精製工程だ。

 

 東洋エンジは原材料となるたんぱく質を連続して投入するプラントを開発した。このたんぱく質は1リットル100万円かかり、精製工程のコストの大半を占める。従来製法は4~6割を無駄にしていたが、全て活用できるようになるという。生産全体のコストを3割下げられる。設備は数億円程度でまず国内の大手製薬会社に納入し、将来は海外にも販売する計画だ。

 

 日揮は培養工程の生産性を高める技術を開発した。細胞を傷つけないようかき混ぜる仕組みで、最大で従来の2倍の抗体をつくり出すことに成功した。

 

メタリカ、小児がん病院建設のため2,900万寄付(2019/08/16 Billboard japan)

 ロックバンドのメタリカが、ルーマニア初の小児がん病院の建設のために277,600ドル(約2,945万円)を寄付したことが分かった。

 メタリカはルーマニアで非常に高い人気を誇っており、バンドの非営利団体「All Within My Hands」によると、今回の寄付はルーマニア・ナショナル・アリーナで開催されるソールドアウト公演を前に行われた。寄付金はルーマニアの医療設備の最新化を進め、がん生存率の向上や、ルーマニア初となる放射線治療やがんを研究するセンターの建設に力を入れている団体「Daruieste Viata」に渡った。

 団体によるとルーマニアのがん生存率は欧州連合国の平均を大きく下回るという。病院の建設は2018年から始まっており、2020年に完成する見込みだ。

 

米国、ゲノム編集で目の病気治療 体内の遺伝子を直接操作(2019/08/16 中日)

【ワシントン共同】遺伝子を効率的に改変できるゲノム編集技術の「クリスパー・キャス9」を使い、目の病気の原因遺伝子を修復する遺伝子治療の臨床試験を米国で年内に始めると、米バイオテクノロジー企業が15日までに発表した。クリスパー法で人の体内で遺伝子を直接操作する世界初の臨床試験という。

 

 昨年発覚した中国の研究者による受精卵へのゲノム編集のように影響が将来世代に引き継がれる恐れはなく、遺伝子の改変は患者の患部に限定されると想定している。

 

NTRK融合遺伝子陽性の固形癌に対する治療薬が世界に先駆け承認(2019/08/16 日経メディカル)

 2019年6月18日、抗悪性腫瘍薬エヌトレクチニブ(商品名ロズリートレクカプセル100mg、同カプセル200mg)の製造販売が承認された。適応は「NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌」、用法用量は「成人には1日1回600mg。患者の状態により適宜減量する。小児には1日1回300mg/m2、最高投与量は1日1回600mgを超えないこと。なお、体表面積別の小児患者の投与量に関しては添付文書を参照」となっている。

 

 神経栄養因子受容体チロシンキナーゼ(NTRK)融合遺伝子とは、トロポミオシン受容体キナーゼ(TRK)蛋白質(TRKA、TRKB、TRKC)をコードするNTRK遺伝子(NTRK1、NTRK2、NTRK3)と他の遺伝子(ETV6、LMNA、TPM3など)とが染色体転座を起こした結果、両者が融合して生じる異常な遺伝子である。このNTRK融合遺伝子から作られる融合TRKにより、癌細胞の増殖が促進されると考えられている。NTRK融合遺伝子の発生は非常に稀であるが、成人や小児の様々な固形癌や肉腫などで確認されている。NTRK融合遺伝子の陽性率は、一般的に結腸・直腸癌など患者数の多い癌では低く、乳腺分泌癌など患者数の少ない癌で高い傾向がある。このことから、患者数は極めて少ないと推定されている。

 

子宮体がん、閉経後の肥満に要注意 この10年で倍増(2019/08/16 朝日)

 婦人科がんの中で一番多いがんは何でしょうか? それは子宮体がんです。発生数がこの10年の間に約2倍に増加しました。子宮体がんは月経が起こったり、妊娠の場所となったりする子宮内膜から発生するがんです。子宮体がんのすべてではありませんが、その多くは肥満が大きな要因になっています。

子宮体がんはエストロゲン依存性です。すなわちエストロゲンが発がんに関与しており、全体の8割は閉経後の50歳以上で発症します。

 

 さてここで疑問を感じませんか。閉経すると卵巣からエストロゲンが分泌しないのに、なぜ閉経後の発症が多いのか?それは脂肪、特に内臓脂肪がエストロゲンを作っているからです。その仕組みを説明しましょう。

 

がんに罹りにくい血液型は何型?O型はがんになりづらい!(2019/08/11 SputnikNews)

 スウェーデンのカロリンスカ研究所の医師らは、35年にわたって約110万人の健康状態を観察した。A型の持ち主は他の血液型よりも胃がんのリスクがかなり高いことが分かった。またB型とAB型は、すい臓がんになる可能性が他の血液型よりも高いことも判明した。

 O型は他に比べて胃炎、胃潰瘍、その他胃腸異常と診断されることが多いが、消化器系がんのリスクが高まるわけではない。

ちなみに、O型は負傷による死亡リスクが高いという他の研究もある。AB型は認知症になりやすいと言われている。

 

上皇后さま、早期の乳がんで手術へ(2019/08/09 日経)

 宮内庁は9日、上皇后さまの左乳腺に悪性を疑わせる所見が認められ、検査の結果、比較的早期の乳がんと診断されたと発表した。8月下旬まで静養した後、9月以降に手術を受けられる。転移している可能性は低いという。

 同庁によると、84歳の上皇后さまは7月12日の健康診断で乳腺のエコー検査を受けられた際、左乳腺に腫瘤(しゅりゅう)が認められた。磁気共鳴画像装置(MRI)による追加検査を同15日に行い、悪性を疑わせる所見が認められた。8月2日に受けられた組織検査で乳がんが見つかったという。

 

樹木希林と加藤治子が通った…鹿児島の「がん放射線治療~四次元ピンポイント照射」とは(2019/08/09 週刊現代)

 希林さんは'04年に乳がんが発覚、翌年に右乳房の全摘手術を受けた。その後は治療と再発を繰り返しながら、'13年3月の日本アカデミー賞の授賞式で「全身がん」を告白した。

 そんななか、希林さんがひっそりと通い続けていたクリニックが鹿児島県鹿児島市にある。

 名前は「UMSオンコロジークリニック(以下、UMS)」。鹿児島空港から車で約40分、県内一の繁華街「天文館」から徒歩数分の場所にある。

 

がんの5年生存率、全体66.1%、胃71.6%、大腸72.9%、乳房92.5%、肝40.0%、肺40.6%―国がん(2019/08/08 メディウォッチ)

 2009年および2010年にがんと診断された患者の5年生存率(がん以外の死亡原因を除去した相対生存率)は、全体では66.1%で前年調査に比べて0.3ポイント向上。5大がんについて見ると、▼胃がん:71.6%(前年調査に比べて0.5ポイント向上)▼大腸がん:72.9%(同増減なし)▼乳がん:92.5%(同0.2ポイント低下)▼肝臓がん:40.0%(同0.4ポイント向上)▼肺がん:40.6%(同0.6ポイント向上)—などとなった―。

 

高額のCAR-T細胞療法、全米でメディケアの給付対象に(2019/08/08 Bloomberg)

 米政府は、遺伝子操作を加えた患者のT細胞を使うがん免疫療法であるCAR-T細胞(キメラ抗原受容体T細胞)療法を全国でメディケア(高齢者・障害者向け医療保険)の給付対象にすることを決めた。CAR―T細胞を用いる治療薬はノバルティスとギリアド・サイエンシズが提供しているが、メディケア給付が一貫していないことが利用の妨げとなっていた。

CMSを率いるシーマ・バーマ氏によると、同センターはCAR-T細胞療法について支払う価格をまだ設定しておらず、医療機関側のコストの65%を負担する方針。

 CAR-T細胞療法の薬は非常に高額で、ノバルティスの「キムリア」の価格は急性リンパ性白血病の子供向けで47万5000ドル(約5040万円)。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療でキムリアとギリアドの「イエスカルタ」は37万3000ドルの費用がかかる。

 

フコイダン販売会社シンゲンメディカル社長ら薬機法違反で逮捕 「がん細胞自滅」をうたい28億円売上(2019/08/07 産経)

 がん患者らに健康食品を「がん細胞が自滅する」と宣伝して販売したとして、大阪府警生活環境課は7日、医薬品医療機器法違反(未承認医薬品の広告、販売)容疑で健康食品販売会社「シンゲンメディカル」(東京都中央区)の社長、藤岡成友(まさとも)容疑者(46)=東京都港区=ら同社幹部4人を逮捕した。

逮捕容疑は今年3~6月ごろ、医薬品としての承認を受けていない健康食品「全分子フコイダンエキス2000」にがん細胞を自滅させる効能効果があるなどとインターネット上で広告し、いずれも大阪府内の60代の男女3人に販売したとしている。3人のうち2人はがん患者で、ほかの1人も親族ががんを患っていたという。

 府警などによると、この商品は約3千円で仕入れていたが、約5万2千円~8千円で販売。同社は平成20年に大阪市で設立し、当初から海藻由来の成分を含んだ「フコイダンエキス」と称する商品などを販売。過去3年間だけでも約9900人に商品を販売し、約28億7千万円を売り上げていたという。

 

免疫療法薬キイトルーダ、オプジーボを超える! 19年4~6月製品売上ランクで初の首位 上期に560億円超え(2019/08/07 ミクスonline)

 IQVIAは8月6日、2019年第2四半期(4~6月)の国内医療用医薬品売上ランキングの1位が、がん免疫療法薬キイトルーダになったと発表した。同剤は四半期ベースの売上で初めて首位にたった。

 薬価ベースの売上は315億7800万円、前年同期比64.1%増だった。同剤の第1四半期(1~3月)売上は249億で、単純合算すると、19年上期売上は564億円となる。年ベースで1000億円を超える可能性がある。

 キイトルーダの競合薬のオプジーボの上期売上は480億円だった。キイトルーダとオプジーボの売上の差は広がっている。

 キイトルーダは非小細胞肺がんに対し、PD-L1陽性なら単剤で、陰性でも標準化学療法との併用で、いずれも1次治療から使えることが急成長の理由のひとつと思われる。

 

第一三共が抗がん剤で米国市場を開拓、どん底から再建し株価上昇(2019/08/06 Bloomberg)

 第一三共は、英製薬大手アストラゼネカとの抗がん剤分野での提携を踏まえ、今後は研究が最も進んでいる米国で「メジャーなプレーヤーになる」ことを目指している。中山譲治会長がブルームバーグのインタビューで明らかにした。  

 第一三共は3月にアストラゼネカと抗がん剤「トラスツズマブ・デルクステカン(開発名はDS-8201)」の開発・販売で提携すると発表。提携を通じて米国で販売経験を積み、現地医療機関との関係構築を狙っている。同剤は乳がんや胃がん、大腸がんなどを対象とする。

 

大腸がん治療薬 血液で効果予測、シスメックス(2019/08/06 日経)

 血液検査機器大手のシスメックスは大腸がんの薬の治療効果を予測する検査サービスを9月にも始める。専用の遺伝子検査機器について、国内の製造販売承認を取得した。医療機関から提供を受けた血液を検査し、3週間程度で結果が分かる。

 がん細胞が持つ分子を狙い撃ちにできる「分子標的薬」の投与前に、血中の遺伝子を検査する。薬が患者にどう適応するのか、医師の判定材料となる情報を調べる。再発時に薬の効果が再び得られるかどうかも検査できる。同社は早期の保険適用を目指す。

 

青森大、薬学部に創薬研究拠点を創設 オプジーボに次ぐ免疫療法薬開発を目指す(2019/08/05 日経)

 青森大学は薬学部に創薬研究拠点「青森ねぶた健康研究所」を開設した。がんの免疫療法に携わる北海道大学の瀬谷司教授を所長に招いた。瀬谷教授が特許を持つ、副作用のない免疫増強剤をがん治療薬として創薬することを目指す。

 国から2019年度を初年度とする3年間で約3億円の支援を得て、動物実験を経て臨床段階の前まで研究開発を進める。研究開発するがん治療薬は「オプジーボ」と同様の免疫療法。瀬谷教授は「オプジーボは免疫のブレーキを解除する役割だが、それとは違い、免疫のアクセルを強める薬」と説明。オプジーボと併用することも可能だという。

 

がん免疫薬、効かないワケは? 大学など仕組み探る(2019/08/05 日経)

 がん研究会のがん化学療法センター片山部長らは、がん免疫薬のうちで、がん細胞が持つ「PD-L1」分子につく抗体医薬に注目。この抗体は分子につくことで、免疫細胞ががん細胞を攻撃するのを妨げているブレーキを外し、殺傷能力を高める。

 この薬が当初は効いていたが、3カ月から3年で効かなくなった17人のがん患者の遺伝子を網羅的に解析。4人のがんで遺伝子の働きが変わり、血液中にPD-L1分子を分泌するがん細胞ができていると分かった。このタイプの大腸がん細胞を移植したマウスでは、抗体を投与してもがんが大きくなるのを止められなかった。

 片山部長は「投与した抗体が血液中のPD-L1分子につき、肝心のがん細胞に結合できなくなった。そのために薬効が下がった」と考えている。分子を分泌する細胞ががんの中に1%あるだけで、抗体の効き目が下がる可能性がある。

 

アデノプリベント、大腸がんのリスク検査で新手法(2019/08/04 日経)

アデノプリベントは静岡県立大学の渡辺賢二教授の研究成果を事業化するために、ヘルスケアシステムズや渡辺教授が5月に設立したスタートアップ。大腸がん患者の7割が感染している遺伝性の毒性物質「コリバクチン」を生み出す腸内細菌を簡単に検出できるようにした。

8月からヘルスケアシステムズと共同で健康診断を手掛ける医療機関向けにサービスを提供し、5年間で300万人の検査実施を目指す。

 

乳がんを告知された看護師が絵本を作った理由(2019/08/05 東洋経済)

 毎年約5.6万人———18歳以下の子どもがいて、がんが見つかった人たちの数だ。東京ドーム球場の収容人数5.5万人を上回る。だが、働き盛りでがんになった人たちの、生の声を聞く機会はまだ少ない。一方で、世の中には「がん=死」という固定観念がまだまだ根強い。

 国立がん研究センターの統計(2019年1月21日更新)によると、がんの患者の5年相対生存率は男女計62.1%(男性59.1%、女性66.0%)。今や過半数を占め、実際には「付き合っていく病気」に近づいているのに、だ。

子どもを持つがん患者のコミュニティーサービス「キャンサーペアレンツ」会員の協力の下、各自が病気とどう向き合い、新たな生活を手作りしていったのかを紹介する。何らかの困難に直面しても、成長につなげられるヒントがそこにある。

 第1回目は乳がん治療中の看護師、嶋田美佳(仮名・50歳)。多くのがん患者や家族と向き合ってきた彼女自身が、告知を受けてから試行錯誤を経て気づいた家族の絆や、新たに始めたことを紹介する。

 

楽天の「光免疫療法」考案者「壊れたがん細胞が免疫細胞を活性化」(2019/08/05 日経ビジネス)

 楽天は7月31日、三木谷浩史会長兼社長が出資し、会長兼CEO(最高経営責任者)を務める楽天メディカル(米カリフォルニア州)に1億ドルを追加出資した。今回の出資で、楽天メディカルは現在臨床試験の最終段階にある光免疫療法の販売体制整備の準備を開始する。三木谷氏がこれだけ肩入れする光免疫療法とはどういうものか。大本の研究者である米国立衛生研究所(NIH)・国立がん研究所の小林久隆氏に聞いた。

 

京大、再生医療普及へ新法人 iPS細胞安定供給担う(2019/08/04 日経)

 京都大学の山中伸弥教授らは再生医療の切り札とされるiPS細胞の製造や供給を担う新法人を今夏にも設立する。

 iPS細胞を使う再生医療では、治療が難しかった目の難病や脳の病気を治す臨床研究が始まっている。脊髄損傷などの治療も計画されており、iPS細胞を着実に治療現場へ届けるしくみが必要だと判断した。再生医療が研究段階から普及期をめざす新たな局面に入る。

 山中教授が所長を務める京大iPS細胞研究所からiPS細胞の製造などを担う約100人を分離し、公益法人を立ち上げる。名前は「京都大学iPS細胞研究財団」を軸に調整している。

 

肝臓がん「生存期間2倍に」…近大など新治療法(2019/08/04 読売)

 昨年、がん細胞を狙い撃ちする抗がん剤「レンバチニブ」が、中等度進行がんを含む手術不能の肝臓がん治療薬として承認された。

 開発に協力した近大の工藤正俊・消化器内科教授らは、肝臓へのダメージが小さいこの薬で先に治療し、兵糧攻め治療につなげた方が効果が高まると推測。国立がん研究センター東病院(千葉県)や高松赤十字病院(香川県)などの協力を得て、研究に着手した。

 対象は、中等度進行がんの中でも重い患者。この薬を先に使った30人と標準治療の60人を比較したところ、新治療の平均的な生存期間は37・9か月で、標準治療(21・3か月)の2倍近くに延び、がんが全て消えた人も4人いたという。研究成果は7月31日、国際医学専門誌に掲載された。

 

がんの「味方」を攻撃 薬効妨げる細胞・組織を狙え(2019/08/03 日経)

 千葉大学(千葉市)で溶液を冷やす作業が進む。秋田英万教授が「がんを守る免疫細胞をたたく材料を作る」と話す。脾臓(ひぞう)が細胞を作るのを防ぐ技術を田中浩揮特任助教と開発した。

 脾臓が作るこの細胞は、がんをたたくT細胞などの働きを抑える。小野薬品工業の「オプジーボ」など免疫の力を使うがん免疫薬の効果を弱める。そこで細胞の生産を阻む化合物を、脾臓へ届ける脂質と一緒にマウスへ投与。大腸がんや乳がんの増殖を抑えた。10年後の臨床を目指す。

 

安くて安全にがんを消す放射線療法「コータック」が「日本ベンチャー学会会長賞」受賞(2019/08/03 女性自身)

 『増感放射線療法・コータック』は小川さんが2006年に高知大学で開発した放射線療法。大きくなって放射線療法が効きにくくなったがんの効き目を3倍にする、画期的な治療法だ。全国の病院で臨床試験が行われ1千例を軽く超える治療実績がある。

 自身で20年来、研究・改良に心血を注いできた「コータック」の意義について、次のように話す。

「(オプジーボを含め)数千万円もする高価ながん治療薬があるなか、コータック治療は1回わずか500円。というのは、コータックは消毒液でもあるオキシドールと、健康食品や美容液にも使われるヒアルロン酸をがんに注入するだけで、ほとんど副作用なく、がん細胞を弱らせることができるからです。わが国で1年間に約9万人の女性が新たに罹患される乳がんに対しては、ほぼすべての患者さんで乳房切除手術をせずにこのコータックで治療することができます。ほかにも多くの固形がんを手術なしに治療することが可能です」

 

高額薬は誰のもの がんは克服できるか(2019/08/03 日経)

「実証!これが37万ドル(約4000万円)のスーパー細胞だ!」

米テキサス州ヒューストンのMDアンダーソンがんセンターの病室。トッド・シャイブリー(53)はベッドから、ツイッターに興奮気味に投稿した。

 手にした点滴剤は米ギリアド・サイエンシズの「イエスカルタ」だ。スイス・ノバルティスの「キムリア」と同じようにCAR-T技術を使ったがん治療薬で、2017年に米国で新薬承認を受けた。がんを攻撃するように遺伝子を改変した自らの免疫細胞が入っている。

 

 4月にがん細胞がなくなる「完全寛解」と診断された。7月の検査でも再発していない。6年前にがんを発症し、いくつもの抗がん剤を試してきた。今回は「治るかもしれないという可能性が見えてきた」

 

近畿大・工藤教授 肝細胞がんへの適応拡大のサイラムザ 認容性高く高齢者に期待(2019/08/02 ミクスonline)

 近畿大学医学部消化器内科学の工藤正俊主任教授は8月1日、日本イーライリリーの肝細胞がん治療薬サイラムザ(一般名:ラムシルマブ(遺伝子組み換え))について、治験データを踏まえ、認容性が高く、「高齢の日本人患者にも向いている薬ではないか」と意義を強調した。同剤は19年6月に、「がん化学療法後に増悪した血清AFP値が400ng/mL以上の切除不能な肝細胞癌」に対する適応を追加で取得している。

 同剤は血管新生阻害剤で、がんの転移や増殖に関わる血管新生を促すVEGF受容体2(血管内皮細胞増殖因子受容体2)を阻害し、効果を発揮する。すでに胃がん、直腸がん、肺がんの治療薬として承認を取得していた。

 


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