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【医者の井戸端会議2019】パネルディスカッション~真の統合医療とは?


【乳がん】早期発見のための、乳房光検査装置 Breast-i 日本での販売開始(一般医療機器)

【乳房光セルフチェッカー BREAST-i】

英国の経験豊富な科学者による非診断乳房検査製品。

 最先端の発光ダイオードを使用して、乳房血管の変化を見つけるのを助けます。乳房の異常な血管新生、組織を手軽に目視することで、乳がんの早期の発見をサポートします。

 使いやすく丈夫な製品は、医師による簡単なスクリーニング、自宅での自己検査に使用できます。BREAST-iは、特許取得済みの光技術を搭載、CE認証(ヨーロッパの安全性認証)を受けています。伝統的な触診(手のスクリーニング)だけでは分かりずらかった乳がんの発見の補助器として有効です。

※検査結果は、乳がんであることを確定診断するものではありません。乳房血管の異常を見つけたら、すぐに、専門医の診断を仰いでください。

BERAST-i(海外)のホームページ

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【News】がん関連 最新ニュース

アステラス、がん免疫療法開発の米社を買収 最大6.6億ドル(2019/12/27 Newsweek)

 

アステラス製薬 <4503.T>は27日、米ザイフォス・バイオサイエンシズ(米カリフォルニア州)を買収したと発表した。買収手続き完了時に1.2億ドルを支払うほか、開発進捗に応じたマイルストン支払いを合わせると買収金額は最大で総額6億6500万ドルとなる。

ザイフォス社はがん免疫治療技術を活用した医薬品の研究開発を行っている。

 

ニボルマブ・イピリムマブ併用、非小細胞肺がんに対する国内承認申請/小野・BMS(2019/12/27 Care Net)

 小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブは、2019年12月25日、PD-1モノクローナル抗体ニボルマブ(商品名:オプジーボ)とCTLA-4モノクローナル抗体イピリムマブ(商品名:ヤーボイ)について、切除不能な進行・再発の非小細胞肺がんに対する両剤の併用療法に係る国内製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表。

 

 今回の承認申請は、小野薬品工業とブリストル・マイヤーズ スクイブ社が、化学療法未治療のStageⅣまたは再発の非小細胞肺がん患者を対象に実施した国際共同非盲検無作為化第III相臨床試験(CheckMate-227試験)の Part1の結果などに基づいている。本結果において、ニボルマブとイピリムマブの併用療法は、化学療法と比較して、主要評価項目の1つであるPD-L1発現レベルが1%以上の患者における全生存期間の有意な延長を達成している。

 

2剤の併用療法は悪性黒色腫と腎細胞がんで承認。高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんの適応でも申請している。

 

 

島津製作所,質量分析技術を用いた新しいがん免疫療法の確立へ。米プロビデンスがん研究センターとの共同研究を本格化(2019/12/26 Inner Vision)

島津製作所は,米国のプロビデンスがん研究センター(Providence Cancer Institute,オレゴン州ポートランド,以下Providence)と共同で「質量分析技術を用いた新しいがん免疫療法」の研究開発を進めていく。研究では頭頚部,肺,腎などのがんを標的としている。

 

がん免疫療法において,個別患者に対する治療効果の最適化は,がん治療の根本的な改革につながる。同社とProvidenceは,免疫療法における個々人のがんの目印(抗原)や治療薬の体内動態を識別する技術開発を行う。これらの技術は,個別化医療の技術確立に貢献できると考えている。

 

遺伝子検査、シードも参入 健康リスク判定(2019/12/26 日経)

 病気のリスクを遺伝子で調べる検査サービスが日本でも広がってきた。将来かかる可能性のある病気や自分が太りやすい体質かどうかなどを簡易キットで調べる。数千円でできることから普及が進み、専門の検査企業のほかコンタクトレンズ大手のシードなども参入している。

 病院の受診を促したり生活習慣を見直したりするきっかけにつながりそうだが、解析できることは健康リスクの判定にとどまる。誤った医療や差別に使われる事態を防ぐ努力も必要だ。

 

富士フイルム、認知症治療薬を欧州で治験(2019/12/25 日経)

富士フイルムはアルツハイマー型認知症の新薬候補物質の効能を調べる臨床試験(治験)を欧州で始めたと発表した。ドイツや英国、オランダなど7カ国の計約200人の患者を対象に実施し、認知症の進行との関連が疑われる脳内物質を減らす効能の有無を調べる。

 

治験は2023年までを予定し、良好な結果が得られた場合は、新薬の販売承認を得る最終段階の治験に進む見通し。

 

富士フイルムの新薬候補物質「T-817MA」は、リン酸化タウと呼ばれるたんぱく質を減らす効能が期待されている。脳内にリン酸化タウが増えると認知機能が低下するとされており、製薬各社が認知症治療薬開発の手掛かりにしている脳内物質の1つだ。軽度の認知症患者に投与された場合、症状の進行を食い止められる可能性がある。

 

富士フイルムは14年から17年まで、米国で類似の治験を実施した。このときの治験ではリン酸化タウを減らす効果は認められたものの、認知機能の改善については科学的に有効なデータを得られなかった。最終段階の治験に進めるだけのデータを欧州で得られるかが、課題になる。

 

膨れたほくろ、正体は皮膚のがん 妻は料理を教え始めた(2019/12/25 朝日)

 2017年7月、左側の鎖骨のホクロが、旅に出る前よりふくらんでいるのが気になった。

 7月28日、大阪市の自宅近くの総合病院へ。「イボを切ってすっきりしましょうねぇ」と看護師さんに言われ、「イボやて。病院なら腫瘍(しゅよう)って言うもんやろ?」と妻は軽口をたたいた。

 6日後、妻からメールが届いた。「イボやなくてメラノーマ(悪性黒色腫)やて。初期ではないって」。ステージ2bだった。

 

 メラノーマって、「巨人の星」の星飛雄馬の恋人がかかった病気では? 初期ならば完治の可能性が高いが、進行して転移すると……。「まずい、まずいよ」つぶやきつづけた。

 

免疫細胞療法(CAR-T細胞療法)、見えてきた課題(2019/12/25 日経)

 白血病の一部に高い効果を示す「CAR-T療法」。今春に高額な薬価がついて日本でも登場したが、いったん白血病の細胞が消えても病気が再発するなど、課題も見えてきた。効果を高めて普及をはかるには、どんな改良を加えればよいのか。日本で初めてのCAR-T療法の臨床研究をタカラバイオと共同で実施した、自治医科大学の小沢敬也名誉教授に聞いた。

 

――現在の治療法の課題は何ですか。

 

「長期的な効果は満足できるものではない。投与したCAR-T細胞が、患者の体内で長く生きられないためだ。特に治療を始める時点で体内に多くのがん細胞があると、2~3年後の生存率は2割以下に下がる。国内外で進行中の、体内でCAR-T細胞をできるだけ長生きさせる研究を加速すべきだ」

 

――現在は一度きりの投与を2回繰り返す方法も注目されています。

 

「1回の投与で十分に効果が出ずに、再投与をしたいという医療現場のニーズがある。だが、自治医科大の研究で再投与をしても、効き目が出なかった。CAR-T細胞は免疫細胞のT細胞に遺伝子を導入し、表面に抗体を持つようにした細胞だ。現在はマウスの抗体を使うため、再投与後に異物としてヒトの免疫系が排除してしまう」

 

「抗体をヒトのものに変えれば、免疫系の攻撃を避けられる。米ペンシルベニア大学の研究チームは、抗体の部分をヒト抗体に近づけたCAR-T細胞を白血病の患者へ投与して効果が出た。中国では、ヒト抗体を使ったCAR-T療法の研究を進めている」

 

――固形がん向けでも、CAR-T療法の普及が期待されます。

 

「白血病向けのCD19以外の抗原を持つCAR-T療法の開発が世界で進んでいる。だが難易度は高い。血液がんと異なり、大きな塊を作る固形がんはCAR-T細胞が内部に入りにくい。固形がんの内部や周囲には間質という障壁のような組織やCAR-T細胞の働きを抑える他の細胞などがあって手ごわい。オプジーボをはじめとする免疫チェックポイント阻害剤などと併用する試験が進むが、さらに工夫が必要だ」

 

――ゲノム編集技術への期待は。

 

「CAR-T細胞の免疫機構の一部をゲノム編集で働かなくして正常な組織への攻撃を防ぎ、拒絶反応を起こらなくすることで、他人由来の細胞で治療できるようになる。そうしたCAR-T細胞をあらかじめ大量に作り保管しておけば、重症患者もすぐに治療できる。だが多くの患者に使えるように、CAR-T細胞を大量に増やすのは難しい。増殖力が高いiPS細胞からCAR-T細胞を作る研究に期待がかかる」

 

診断画像をクラウド化、がん細胞認識AIで更なるデジタル化を目指す|長崎発ベンチャーN Lab(2019/12/25 Ledge.AI)

 10年後に従事者の平均年齢が定年を迎える業界がある。日本の病理医業界だ。

日本の病院の約半数に病理医がおらず、全国平均年齢も約55歳と高齢

高齢化をはじめ、病理医業界の課題解決に向けて立ち上がったのが、自身が肺がんを専門とする医師でもあるという、N Labの北村由香氏だ。「治療に役立つ病理検査」を追求するN Labでは、バーチャルスライドの作成とクラウド管理、病理画像AIの研究を通して病理医不足解消を目指す。

 

 今回は、病理検査における課題やN Labの取り組み、今後の展望について北村氏に詳しく聞いた。

 

無届け再生医療で厚労省が刑事告発、大阪医大元講師「アンチエイジングだった」(2019/12/25 読売)

 大阪医科大学(大阪府高槻市)の講師だった男性医師(52)が国に無届けで脂肪幹細胞を人に投与した事件で、厚生労働省は24日、この元講師を再生医療安全性確保法違反容疑で大阪府警に刑事告発した。府警は同日、告発を受理。すでに元講師の関係先を同法違反容疑で捜索しており、捜査を進めている。

 

 

 大阪医大によると、元講師は在職中の3~5月、再生医療を実施する際に必要な国への届け出などを行わないまま、大阪医大の研究施設で、様々な細胞に変化しうる脂肪幹細胞を男女4人(40~80歳代)から採取して培養。4人のうち40歳代の女性1人に対し、この女性から採取・培養した脂肪幹細胞を投与したという。

 

笠井アナ「副作用はこれから」 抗がん剤治療開始を報告(2019/12/23 FNN)

 フリーアナウンサーの笠井信輔さん(56)が、インスタグラムで、抗がん剤治療の開始を報告。

 

笠井信輔さん インスタグラムより

「入院5日目。ついに抗がん剤治療が始まりました。初日なので、いろんなコードを体につけて体調を見ながら、24時間点滴を続けます。副作用が出るのは、これからなんでしようね」

 

血液のがん、「悪性リンパ腫」であることを明かしたフリーアナウンサーの笠井信輔さん。

 

掲載された写真は、病室のベッドで、ピースサインを向ける姿。

その指には、何本ものチューブやコードが。。。

 

通常の3倍の速さで遺伝子が変異 腸の難病と発がん関係(2019/12/23 朝日)

 難病の潰瘍(かいよう)性大腸炎によって大腸がんのリスクが高まる原因を、京都大などのチームが明らかにした。大腸の粘膜で炎症と再生が繰り返され、がん関連遺伝子を含む多くの遺伝子が変異していた。

 

 潰瘍性大腸炎は下痢や血便などの症状が出る難病で、原因はわかっていない。患者は国内では約17万人で、欧米など先進国に多い。大腸の炎症が長期間続くことで、大腸がんの発生リスクが15~20%に高まる。

 

白血病 池江璃花子、退院を報告「24年パリ」「メダル」(2019/12/18 スポーツ報知)

 白血病で闘病している競泳女子の池江璃花子(19)=ルネサンス=が17日、自身の公式サイト、SNSを更新し、退院を報告した。この日午後6時に直筆メッセージをアップ。「2月から入院生活をし、約10ケ月の月日が経ちこの度退院することができました」と、周囲の感謝や率直な思いをつづった。

 

 所属事務所の説明によると、2月の入院後の検査で急性リンパ性白血病と診断された。当初は化学療法による治療を行ったが、合併症を併発したため継続が困難になり、造血幹細胞移植を行った。その後寛解状態を維持し、体調も安定したことで退院に至ったという。

 

がん5年生存率66.4%に : 乳がん、前立腺がんは90%超(2019/12/17 nippon.com)

 国立がん研究センターは2010~11年にがんと診断された患者が5年後に生存していた確率は66.4%だったと発表した。がん治療の拠点病院など318施設で診断を受けた約65万人のデータを基に、がん以外の死因の影響を除いて集計した。5年生存率は治癒の目安とされている。09~10年の患者の生存率に比べ、0.3ポイント上昇した。13年にがんと診断された患者の3年生存率は、がん全体で72.4%(前年比0.3ポイント上昇)だった。

 部位別では、前立腺、女性乳房は5年生存率が9割以上と高かった半面、早期発見が難しいすい臓は、3年が18.0%、5年生存率が9.8%だった。

 

乳がん、卵巣がんの予防切除に保険適用へ 来年4月から(2019/12/14 朝日)

 将来がんになるリスクを下げるため、遺伝性の乳がんや卵巣がんの患者が予防的に、がんのない方の乳房や卵管・卵巣を切除する手術に、来年4月から公的医療保険が使える見通しになった。13日の中央社会保険医療協議会(中医協=厚生労働相の諮問機関)に方針が示され、大筋で了承された。今後、対象となる患者や実施できる施設の要件などを決める。

 対象は、BRCA1やBRCA2という遺伝子に変異があり、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)と診断された、乳がんや卵巣がんの患者。家族にこれらのがん患者がいることも要件で、国内に数千人いるとされる。この変異がある人は生涯で乳がんになる割合は40~90%と、日本人全体の9%と比べ高く、卵巣がんになる確率も高い。

 

 切除や乳房再建のほか、遺伝子検査、遺伝カウンセリング、切除を希望しない患者向けにがんが発生していないかをみるMRI(磁気共鳴断層撮影)や超音波の検査も保険対象とする。実施施設には手術や検査に加え、遺伝カウンセリングができる体制も求める。予防切除は、乳房なら再建も含めて100万~200万円程度かかり、保険適用を求める声が患者らから上がっていた。

 

 一方、がんを発症していないHBOCの人が受ける遺伝子検査や切除は適用外のままだ。2013年に米俳優のアンジェリーナ・ジョリーさんが、がんになる前に両方の乳房を切除して話題になった。こうした手術への保険適用を求める声もあったが今回は見送られる。

 

抗がん剤の吐き気抑える新治療法 国立がん研などが開発(2019/12/12 朝日)

 抗がん剤治療の後、半数以上の患者が吐き気や嘔吐を経験するという。数日にわたり車酔いのような状態が続く抗がん剤もある。

 副作用が強いと、決められた量の抗がん剤を使えなかったり、治療が続けられなくなったりすることもある。現在の標準的な「制吐療法」では、ステロイドや脳に作用して吐き気を止める薬を使う。だが点滴後2~5日目の吐き気を抑える効果が弱く、課題になっていた。

 

 2017年2月から静岡がんセンターなど30の病院で、吐き気が出やすい抗がん剤・シスプラチンを使い臨床試験を始めた。がん患者710人を従来の制吐療法と、抗精神病薬「オランザピン」5ミリグラムを追加したグループにわけて比べた。

 

 その結果、治療後2~5日目の時点で、オランザピンを追加したグループでは79%の患者で嘔吐が抑えられるとともに、追加の吐き気止めも必要なかった。現在の制吐療法だけのグループと比べ、多くに効果があり、統計学的に有意差がみられた。オランザピンを追加したグループは、日中の眠気や食欲低下など他の副作用も抑えられていた。

 

梅宮辰夫さん死去 6度のがん克服も…慢性腎不全で(2019/12/12 日刊)

 俳優梅宮辰夫さんが12日午前7時40分、慢性腎不全のため、神奈川県内の病院で死去した。81歳だった。満州(現中国東北部)ハルビン生まれ。

 関係者によると、妻のクラウディアさんが梅宮さんの異変に気付き、すぐに救急車で病院に運んだという。

 

 30代半ばだった74年に睾丸(こうがん)がんにかかり、左の肺に転移して肺がんと診断された。7~8年前には、初期の胃がんが見つかった。16年7月には十二指腸乳頭部がんで12時間におよぶ大手術を受けたが17年1月に復帰。昨年9月に前立腺がん、今年1月には尿管がんの手術を受けるなど、計6度のがんに見舞われたが、全て克服してきた。

 

チェリッシュ悦ちゃん 「印環細胞がん」だった 胃を全摘出も「運がいいとしか言いようがない」(2019/12/12 スポニチ)

 胃がんのため8月に胃を全摘出していたことを9日に発表した夫婦デュオ「チェリッシュ」の松崎悦子(68)が11日、東京・練馬文化センターで行われたコンサートで復帰した。

 

 開演前に夫の松崎好孝(70)と共に取材に応じ、がんの中でも悪性度が高い「印環細胞がん」だったと告白。初期だったため化学療法なしで治療できているが「最初聞いた時は半年後に亡くなってるかと思った。運がいいとしか言いようがない」と話した。

 

 異変を感じたのは7月。左側の腸付近に違和感を覚え、主治医に相談したところ精密検査を勧められ、がんが見つかった。医師の勧めで、8月20日に名古屋市内の病院で胃の全摘出手術を受け、約3週間後に退院した。現在は食事を多く取るなど体力回復を目指す。

 

山中伸弥教授が強調する「米国の怖さ」 iPS細胞研究で出し抜かれ“逆輸入”の恐れも(2019/12/12 AERA)

「夢の再生医療」につながると期待されたiPS細胞が作製されてから13年。臨床研究が進む一方で、研究にかかる費用が問題視され始めた。国の予算打ち切りも報じられ、研究は曲がり角を迎えている。

この数カ月、山中さんの姿を永田町や霞が関で頻繁に見かけるようになった。自民党本部で講演し、有力議員とも次々と面会。萩生田光一文部科学相(56)、竹本直一科学技術相(79)とも会った。

 米国のグラッドストーン研究所と京都大の研究所を行き来して研究を続けている山中さんが、東京に来て政治家たちに直接訴える機会を増やしたのは、iPS細胞をめぐる事業への逆風が強まっているためだ。

 

アステラス製薬、後発ながら「がん免疫分野」参入の賭け(2019/12/11 日経ビジネス)

 免疫の仕組みの解明が進む一方、2010年代に入って免疫チェックポイント阻害剤の臨床試験の結果が報告されるようになり、がん免疫が急速に注目されるようになった。小野薬品工業と提携してオプジーボの開発を進めていた米ブリストル・マイヤーズスクイブや、キイトルーダの開発を進めていた米メルクの後を追う形で、スイスのロシュや英アストラゼネカ、米ファイザーなどのグローバル大手がチェックポイント阻害剤の開発に続々と参入した。

 

 CAR-T療法でも、ノバルティスの後を追って、米ギリアドや米セルジーン(19年にブリストルが買収)、ファイザー、武田薬品工業、大塚製薬などが乗り出した。この結果、がん免疫分野は極めて激しい競争状態となっている。

 

 一方、アステラスは15年に米ベンチャーのポテンザと共同研究を開始したところからがん免疫の研究に着手。18年に鳥取大学から、がん細胞内でのみ増殖する性質のウイルスを用いてがんを攻撃する腫瘍溶解性ウイルスASP9801の開発権を獲得。同年ポテンザの買収を通じて新しいタイプの免疫チェックポイント阻害剤であるASP8374をはじめ、T細胞の増強などに関わる3つの抗体医薬を手に入れた。さらに今年に入って理化学研究所から免疫増強用の細胞医薬であるASP7517の権利を導入。この5製品が既に初期臨床試験の段階にあり、続いて動物実験の段階にも幾つかの候補品を取りそろえていることを紹介した。いずれも外部との連携で確保したものだ。

 

日本初。がんの人しか入れない死亡保険の提供開始  ~「がんになっても入れるほけん がん治療中」~(2019/12/10 @PRESS)

 富士少額短期保険株式会社(本社:山梨県甲府市丸の内、代表取締役:並木 和恵)は、がん患者に特化した死亡保険「がんになっても入れるほけん がん治療中」の保険商品を、2019年12月8日から提供を開始いたしました。

 

 今まで、ありそうで実はなかった死亡保険が発売されました。がん治療中・がん経過観察中・過去にがんを経験した方だけがお申込できる死亡保険です。がんは、日本の国民病とも言われ、その患者数は毎年増加しています。一生のうち、2人にひとりがガンになり、3人にひとりがガンにより死亡するという現状の中にあっても、がん患者に特化した保険はありませんでした。

 

 よく耳にするガン保険ですが、それは将来のガンに備えるためのものであり、現在、がん治療中の方が申し込める保険ではありません。がん患者に特化した保険は、そのリスクの高さから実現しませんでした。

 その一方、がんと宣告された方は、これからの生活のこと、家族のこと、仕事のこと、葬儀のことなど様々な問題に直面しています。この保険を発売することにより、一人でも多くのがん患者の方々の精神的・経済的な問題解決に繋がるようお支えしたいと思います。当社は、がん患者とそのご家族が安心して生活していただけるよう願いを込めて、今までに類のない保険「がんになっても入れるほけん がん治療中」を発売いたしました。

 

「がんになっても入れるほけん がん治療中」

https://www.fujishotan.co.jp/gan/

 

障がいのある方向け「がん保険」の販売開始!(2019/12/10 PR TIMES)

 ぜんち共済株式会社(代表取締役社長 榎本 重秋、以下「ぜんち共済」)と東京海上日動火災保険株式会社(取締役社長 広瀬 伸一、以下「東京海上日動」)は、障がいのある方がより安心して暮らせる社会の実現を目指し、知的障がい・発達障がい等のある方およびそのご家族向けのがん保険を開発し、販売します。

 

 ぜんち共済と東京海上日動は、2018年1月より東京海上日動の個人賠償責任保険をセットした「ぜんちのあんしん保険」「ぜんちのこども傷害保険」を提供する等、知的障がい等のある方が安心して暮らせる社会の実現に向け、ともに取り組んでまいりました。

 

 こうした取組みを進めるなかで、「全国手をつなぐ育成会連合会」が会員に対して実施したアンケ―トにおいて、約7割の方から「知的障がい等があってもがん保険に加入したい」とのご要望が寄せられ、知的障がい等のある方のがん保険に対する加入ニーズは高いことが分かりました。また、同アンケートにおいて、知的障がい等のある方のご家族ががんの重度状態となった場合に、成年後見制度の利用を望む声も寄せられました。

 

 上記のニーズを踏まえ、ぜんち共済と東京海上日動は知的障がい等のある方およびそのご家族向けのがん保険として「手をつなぐがん保険」を開発し、販売いたします。 

 

ぜんち共済株式会社 http://www.z-kyosai.com/

 

ブルーバードとセルジーン開発のがん治験薬、80%超の患者に効果(2019/12/09 Bloomberg)

 米バイオテクノロジー会社ブルーバード・バイオと米製薬会社ブリストル・マイヤーズスクイブが開発中の治験薬が、多種類の抗がん剤前治療歴を有する再発・難治性多発性骨髄腫の患者を対象としたピボタル第2相試験で80%を超える全奏功率(ORR)を示した。米国での承認に向けたハードルの1つをクリアしたことになる。

 

 6日の発表によると、キメラ抗原受容体T細胞(CAR―T)療法を利用したこの治験薬「bb2121」は高用量1回投与の多発性骨髄腫患者54人のうち44人に効果があり、うち19人が完全奏功した。奏功期間(DOR)の中央値は11.3カ月で、米食品医薬品局(FDA)承認の条件と見られていた期間(最低6カ月)を上回った。

 

アステラス、M&A巧者の「遺伝子」は本物か(2019/12 09 日経)

 アステラス製薬が3日、約30億ドル(3200億円)を投じ、米創薬ベンチャーで遺伝子治療技術を持つオーデンテス・セラピューティクスを買収することを決めた。約10年ぶりとなる大型M&A(合併・買収)に対し、株価の反応は鈍い。振り返れば10年前の大型M&Aも当時、市場に受け入れられなかったが、その後製薬トップに一時上り詰める原動力となった。M&Aの成功は遺伝するだろうか。

 

 

 「自分たちだけでやっていたら、いつになったら良いやり方ができるか分からなかった」。岡村直樹副社長は遺伝子治療でのM&Aの狙いを話す。オーデンテスは12年創業で、遺伝子の運び手であるアデノ随伴ウイルスの技術を持つ。アステラスも眼科領域で遺伝子治療の研究開発をしてきたが難航していた。自社のノウハウとオーデンテスの技術を連携させて、「遺伝子治療のリーディングカンパニーを目指す」(岡村副社長)方針だ。

 

 オーデンテスが開発中の治療薬は20年に米国で承認申請する予定で、早ければ21年にも販売する計画だが、現時点で販売している薬はない。2018年12月期の売上高はゼロで、最終損益は約1億2800万ドル(約140億円)の赤字だ。

 

認知症新薬、異例の再挑戦~米バイオジェンとエーザイ 「投与増えると効果」(2019/12/07)

 米バイオジェンとエーザイが開発するアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」の臨床試験(治験)データが5日、明らかになった。

 認知機能の低下を2割ほど遅らせる効果を示し、学会や株式市場から大きな注目を集めた。一度は有効性の証明が難しいと判断されて治験の中止に追い込まれた新薬で、再び米当局の認可の取得を狙う異例の展開になる。2021年にも認知症の進行を遅らせる世界初の治療薬が誕生する可能性が出てきたが、実用化までのハードルは高い。

 

 5日午前8時(日本時間6日午前1時)。米カリフォルニア州サンディエゴで開かれた国際学会「アルツハイマー病臨床試験会議」の会場は約1500人の定員を超え、立ち見も出るほどの盛況だった。バイオジェンの開発担当者はアデュカヌマブの投与量を増やした患者の認知機能の低下が22%抑えられたほか、日常生活への影響も40%抑えるデータを報告した。

 

 

「がんゲノム医療」効果が期待できる薬の発見 1割にとどまる(2019/12/08 NHK)

 がん患者の遺伝子を調べて最適な治療薬を選ぶ「がんゲノム医療」で、ことし6月以降に遺伝子検査を受けた患者のうち、効果が期待できる薬が見つかったのは、全体の1割にとどまっていることが分かりました。

 

「がんゲノム医療」は患者のがん細胞の遺伝情報を解析して、最適な治療薬を選ぶ新しい医療で、標準的な治療では効果が見込めなくなった患者などを対象に、ことし6月から医療保険の適用が始まりました。

 

 厚生労働省は、中核拠点病院などがんゲノム医療を手がける病院を対象に遺伝子検査の実績を調査し、全国134の病院から回答を得ました。

 それによりますと、ことし10月までの5か月間に医療保険を使って遺伝子検査を受けた患者は805人いて、このうち効果が期待できる薬が見つかったのは88人と、全体の10.9%にとどまっていることが分かりました。

 

がん患者の3人に1人が就労世代。私たちは「がんとの共生社会」をどのようにデザインしていくか(2019/12/06 Huffpost)

 

2月4日は、ワールドキャンサーデー(世界対がんデー)。この日に合わせて、朝日新聞はがんとの共生社会を目指す「ネクストリボン2020」というイベントを開催します。

 

<イベント概要> 

・日時:2020年2月4日(火)

 

・会場:ザ・グランドホール(〒108-0075 東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー 3階)

 

・お申し込み 下記リンクから応募フォーム記入

https://que.digital.asahi.com/epost/11000702

 

・参加費:無料

・締め切り:2019年1月15日(水)

 

定員:各480名(応募多数の場合は、抽選となります)

開催1週間前までに、当選者にのみ参加証(当選はがき)を発送します。

 

小児がん患者「感染症かかりやすい」切実な悩み~予防接種で得た免疫力が治療過程で低下・消失(2019/12/06 東洋経済)

 宮本潤子さん(仮名)の息子である隆行さん(仮名)は急性白血病を患い、抗がん剤治療を受けた。

 白血病とは血液をつくる過程の未熟な骨髄芽球に何らかの遺伝子異常が起こり、がん化した細胞(白血病細胞)が無制限に増殖することで発症する。大きく分けて急性と慢性に分かれる病気だ。

 

 隆行さんは一連の治療を経て、幸い白血病そのものは寛解となった。寛解とは症状や検査結果でがん細胞の存在を確認できなくなった状態だ。体内にはがん細胞が残っており、治療を継続しなければ再発するため、完全に治ったワケではないが、かなり落ち着いた状態といえる。

 

 ところが問題が生じた。昨年10月、隆行さんは水痘(水ぼうそう)にかかってしまったのだ。

 

「がん家系」はやっぱりがん罹患リスクが高い、喫煙以上の影響も(2019/12/1 ダイヤモンド)

 この研究は、1990年と1993年に全国10地域の住民を対象に行った生活習慣などに関するアンケート調査に参加し、がん既往歴のなかった40~69歳の人10万3707人を、2012年末まで追跡したもの。アンケート調査の回答に基づき対象者全体を、がん家族歴の有無で2つのグループに分け、全部位のがん罹患リスク、および部位別のがん罹患リスクを比較検討した。

 

 全部位のがん1.11、食道がん2.11、胃がん1.36、肝臓がん1.69、膵臓がん2.63、肺がん1.51、子宮がん1.93、膀胱がん6.06。このほか、大腸がん1.14、胆道がん2.33、乳がん1.50、前立腺がん1.47もHRの上昇は見られたが統計的には有意でなかった。

 

がん検診革命リキッドバイオプシー(2019/11/30 Japana In-depth)

 わが国の肺がん検診は胸部X線検査を用いるが、胸部X線検査の解像力は低く、微少な病変や心臓など縦隔組織と重なると見落としてしまう。世界の趨勢は被曝量を減らした低線量CT検査である。ところが、わが国では、さまざまなしがらみがあり、胸部X線検査から低線量CT検査への移行が遅れている。

 

 最近、がん検診の在り方を抜本的に変えるかもしれない画期的な技術が開発された。それはリキッドバイオプシーだ。

 

 リキッドバイオプシーとは、血液や脳脊髄液、あるいは胸水や腹水などの「リキッド(液体)」のサンプルを用いて、がんの診断や治療効果の判定を行うことだ。ゲノム解析を行うことも可能だ。ゲノム情報が分かれば、がんの遺伝子情報に基づく個別化医療が可能になる。

 

すでに、幾つかの興味深い研究成果が報告されている。米ジョンズ・ホプキンス大学の研究者たちは、2018年1月に米科学誌『サイエンス』に自らが開発した”CancerSEEK”と呼ばれるリキッド・バイオプシーの研究成果を公表した。

 

 

 

▲写真 ジョンズ・ホプキンス大学 ギルマンホール 出典:Pixabay;David Mark

 

結果は驚くべきものだった。肝臓がんや卵巣がんなど血管が豊富な組織で発生したがんでは、ステージ1でもほぼ100%が検出できた。これは現行のがん検診を遙かに上回る。乳がんや食道がんでの検出感度は悪かったものの、全てを合計して検出率はステージ1で43%、ステージ2で73%、ステージ3で78%だった。

 

ステージ2とは、がん細胞が粘膜下の筋肉層に到達しているが転移はなく、多くは手術で治癒するものだ。つまり、採血をするだけで、手術によって治癒が期待出来る早期がんを見つけることができることになる。胃がん検診で必要なバリウムや胃カメラを飲んだり、肺がん検診で必要な胸部X線検査を受ける必要はない。手間をかけずに早期がんを検出できる。

 

技術開発の筆頭を走るのは、米シリコンバレーのグレイル社だ。ゲノムシークエンスの最大手のイルミナ社から2016年にスピンアウトした。

 

同様の試みは日本でも始まっている。11月25日、東芝は血中のマイクロRNAを用いて、がん患者と健常者を識別できるリキッドバイオプシーを、東京医科大学および国立がん研究センターと共に開発したと発表した。13種類のがん患者と健常者を99%以上の確率で識別できたという。中にはステージ0の早期がん患者も含まれていた。

 

“Cancer Precision Medicine”社もリキッドバイオプシーの受託検査サービスを開始した。この会社は中村祐輔・がん研究会がんプレシジョン医療研究センター長が設立したバイオベンチャーのオンコセラピー・サイエンス社の子会社で、米サーモフィッシャー・サイエンティフィック社が開発した技術を導入している。

 

早稲田大学ベンチャー bitBiomeが、国立がんセンターと癌における腸内細菌に関する共同研究締結(2019/11/30 産経)

 本共同研究は、SCRUM-Japan第三期プロジェクト MONSTAR-SCREENにおける付随研究として、MONSTAR-SCREENに参加された患者さんのサンプルの一部を用いて、腸内細菌叢のショットガンメタゲノム解析およびシングルセルゲノム解析を実施することで、研究にさらなる付加価値をもたらすものです。

 

 特に腸内細菌叢のシングルセルゲノム解析は、bitBiomeによる日本発・世界初の技術的プラットフォーム(bit-MAPTM)であり、がんと腸内細菌叢の関係において、これまで成し得なかった新種の菌の特定や、株レベルの菌のゲノム配列や機能の違いから臨床上のアウトカムを評価するという、世界的にも新たな試みです。

 

 本体研究で得られる血液を用いたがん遺伝子解析(リキッドバイオプシー)と腸内細菌叢解析(16S rRNAメタゲノム)に、本共同研究の腸内細菌叢解析(ショットガンメタゲノム+シングルセルゲノム)を加えることで、様々な体細胞遺伝子変異を原因とする癌と腸内細菌の関連性について、シングルセルレベルのより詳細な理解を明らかにします。さらに、本体研究で得られた患者さんの治療経過などの臨床情報との検討を行うことで、免疫療法やその他の薬物治療の効果や副作用と関係のあるバイオマーカーの解明や、新たな治療法の開発をさらに加速させることを目指します。

 

インフルエンザ予防にもなると話題の「ケトジェニックダイエット」の盲点(2019/11/30 @DIME)

 炭水化物を極力減らし、脂肪と食物繊維をたっぷり摂る食事法であるケトジェニックダイエットの人気が続いているが、最新の研究ではこの食事法は減量目的だけでなく、インフルエンザシーズンにも有効であることが報告されている。

 米・イェール大学医学大学院の研究チームが2019年11月に「Immunology」で発表した研究では、マウスを使った実験でケトダイエットがインフルエンザに対する免疫機能を向上させることが報告されている。

 

 インフルエンザをはじめとする感染症への防御策として、我々の身体は鼻の粘膜や喉のコンディションを良好に保つために唾液や粘液を絶えず適切に分泌させている。つまり唾液や粘液の分泌が活発であれば、インフルエンザに感染しにくくなるのだ。

 

細胞を心臓表面に吹きつけ血管作る治療法開発 大阪大など(2019/11/29 NHK)

大阪大学の澤芳樹教授らは29日、記者会見を開き、新たに開発した心臓病の治療法について説明しました。

 

 新たな治療法の対象となるのは血管が詰まるなどして心臓の筋肉の細胞が失われる「重症心不全」の患者です。

 こうした患者が手術を受ける際に、新たな血管を作り出す働きのある「間葉系幹細胞」を特殊な医薬品に混ぜて、心臓の表面にスプレーで吹きつけます。

 細胞をスプレーで吹きつけることで、心臓の血流が失われた部分に細い血管が新たに作られ、ブタを使った実験では全身に血液を送り出す心臓の機能が改善したとしています。

 研究グループは健康保険が適用される一般的な治療法になることを目指して、2年かけて安全性や効果を確かめる治験を行うとしています。

 

山中伸弥教授が“直訴”『iPS細胞ストック事業』の支援継続求め…国会議員を訪問(2019/11/29 毎日放送)

 iPS細胞を備蓄する「ストック事業」をめぐり、国の支援が打ち切られる可能性が出てきたことから、京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥所長が、国会議員に支援の必要性を訴えました。

 

 「(支援の)体制が変わると研究開発に割く時間が半減どころか大変なことになる。」(京都大学iPS細胞研究所 山中伸弥所長)

 

 11月29日朝、東京都内で公明党の国会議員らにこう語った山中所長。「ストック事業」はiPS細胞を作製・備蓄し、再生医療への応用を希望する研究機関などに提供するものです。国は2013年から10年間の支援を予定していましたが、事業が来年度新設される公益財団法人に移行されるのを機に、政府内で来年度から支援を打ち切る案が出ているということです。

 

ゲノム編集で「DNAを手術して病気を根治する時代」とうとう現実に(2019/11/29 Yahoo)

 スイスの医療ベンチャー「クリスパー・セラピューティクス」と米国のバイオ・ベンチャー「ヴァーテックス」が、2種類の血液疾患を対象にした新たな治療法「CTX00」を開発した。

 

 今回の臨床研究は世界の2ヵ所に分かれて実施された。鎌状赤血球貧血を患う34歳の女性患者は、米国テネシー州の病院で「CTX001」による治療を受けた。

 

 一方、ベータ・サラセミア患者の個人情報は明らかにされていないが、ドイツの病院で同じく「CTX001」による治療を受けた。いずれの患者も一度の医療措置で治療が完了した。

 

 これらのゲノム編集治療は劇的な効果を上げた。

 

 鎌状赤血球貧血の患者は、この治療を受ける以前は、年に平均7回、激痛などの発作を起こし病院に搬送されていた。が、この治療を受けた後は、現在まで4ヵ月の間、一度も発作が起きていない。退院後は自分でクルマを長時間運転できるまでに回復した。

 

 ベータ・サラセミアの患者は、以前は年に16回以上の輸血を受けていたが、この治療を受けた後は、現在まで9ヵ月の間、一度も輸血を受ける必要に迫られていない。

 

 今回、ベンチャー2社によって開発された「CTX001」はいわゆる体外治療法の一種。つまり患者の骨髄から幹細胞を一旦、体外に取り出し、これをクリスパーでゲノム編集してから体内に戻す。このやり方だとゲノム編集に成功した幹細胞だけを選んで体内に戻せるので、(実験室で幹細胞をゲノム編集する際には)ある程度の失敗が許される。

 

「ひどい腰痛と食欲低下ががんの予兆でした」歌手misonoさんの夫Nosukeさんが語る〝働きながらがん治療をする〟ということ(2019/11/29 @DIME)

 歌手misonoさんの夫で、ロックバンド『HighsidE(ハイサイド)』のドラマーとして、活躍中のNosukeさん。

 約1年前の2018年11月、29歳の時に、精巣がんによる胚細胞腫瘍と診断され、2度の手術、抗がん剤治療と、1年近く入退院を繰り返した。

 現在は通院の必要はなくなったものの、再発の可能性もゼロではない。

 

 今回は、自らの闘病生活を振り返り、「仕事をしながらがん治療をすること」についてお話を伺った。

 

-2018年の11月に精巣ガンと診断された。その前に何らかの兆候はあったのだろうか。

 

「2018年の1月から腰痛がひどくなっていました。僕はドラマーなので職業的なものだと思い、腰痛を緩和するための背筋のトレーニングなどを行っていたのです。その後、6月にスタッフさんから、『黄疸出てない?』と言われました。相当顔色が悪かったんだと思います。その時に、総合病院に行って検査をしたけれど、黄疸は出ておらず、肝機能の低下を指摘されました」

 

-その後、腰痛はますます激しくなり、食欲も低下。

 

「僕はよく食べる方だと思うんですが、日に日に食べる量が減っていく。宣告される1か月前の10月は、コーヒーだけでお腹いっぱいになり、18時過ぎると発熱。腰痛も激化していたのですが、公演がありまして……。その千秋楽のときに、スタッフさんから、『すぐに病院に行って。行かなければこのプロジェクトを外す』と言われたのです」

 

-そこで総合病院に行き、検尿、胃カメラ、採血、CTスキャンなどの検査を受ける。

 

「結果が出るのが一番早かったのがCTで、すぐに造影剤を入れて再撮影になりました。その時、妻の母が付き添ってくれていたのですが、再検査となった時に『まあ、どうなるかわからないけど、最悪、笑うしかないね』と“なんでもないよ”という口調で言ってくれたことに元気づけられました」

 

-その結果、胃の下に15センチの大きな腫瘍が見つかった。

 

阪大発ベンチャー「HuLA immune株式会社」が Meiji Seikaファルマ株式会社と共同研究契約を締結(2019/11/29 OR TIMES)

 OUVC1号ファンドの投資先であるHuLA immune株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:神藤康弘)が、Meiji Seikaファルマ株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:小林大吉郎)と自己免疫疾患およびがんを対象とした治療薬の開発を目的とする共同研究契約を締結いたしました。

 

詳細は以下のURLをご参照ください。

https://www.hulaimmune.com/

 

・HuLA immune株式会社について

HuLA immune(フライミューン)株式会社は、自己免疫疾患やがん等の難治性疾患を対象に、大阪大学微生物病研究所兼免疫学フロンティア研究センターの荒瀬尚教授が提唱する”ネオ・セルフ“理論を応用し、アンメットメディカルニーズとなっている自己免疫疾患やがんの治癒を可能とする画期的な医薬品の開発を目指した大阪大学発創薬バイオベンチャーです。

従来の対症療法からHLAに関するノウハウを応用した抗原特異的な自己免疫疾患治療及びがんの免疫療法に革新をもたらす新たな治療薬の開発を行っています。

 

日本のがん治療を「エビデンス原理主義」がダメにする理由(2019/11/28 ダイヤモンド)

 日本人の2人に1人はなる「がん」の治療に、大きな変化の波が押し寄せている。海外で実用化されている遺伝子解析によるがん診断や、「オプジーボ」をはじめとする「免疫療法」などが日本でも注目を集め、これまでのように手術や抗がん剤、放射線治療などのいわゆる「標準治療」が効かないと、あとは怪しげな民間療法にすがるしかないという現実が、少しずつだが変わりつつあるのだ。

 

 が、その一方で、一部の医師たちはこれらの新しい治療を「エビデンスがない」「副作用がある」などと攻撃をしているという現実もある。実際、筆者が取材したあるがん患者は、免疫療法を希望したら医師から鼻で笑われて、「そういう怪しげな治療を望むのなら、この病院には来ないでほしい」と言われた。

 

 日本の医学界で太鼓判を押されている「標準治療」は、エビデンスがあるので安心・安全でオススメだが、がんゲノム医療、免疫療法などはエビデンスもないので信用に値しない「インチキ医療」だと言わんばかりなのだ。

 

 もちろん、医療現場において、臨床試験に裏打ちされたエビデンスが重要であることは言うまでもない。しかし、がんの場合、抗がん剤などの「標準治療」で効果が出ない患者が少なくない。つまり、エビデンスのある治療で結果が出ない人が山ほどいるのだ。そうなれば当然、海外の論文で紹介されていたり、一部の国で実用化されていたりする最新の治療方法を希望する人も出てくるが、一部の医師は「エビデンスがない」の一言で、その道を断ってしまっている。

 

 という話を聞くと、「患者本人の気持ちはわかるが、医師の立場としてエビデンスのない治療など薦められるわけがないだろ」と思う方も多いかもしれないが、人の命を救うためにあらゆる手を尽くすべきで、「エビデンスがないのであきらめてください」で終わらせてはいけない、と主張する医師も存在している。

 

 東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長、理化学研究所ゲノム医科学研究センター長、シカゴ大学医学部教授を経て、現在は東京・有明にある「がん研究会 がんプレシジョン医療研究センター」の所長を務めている中村祐輔氏だ。

 

ミトコンドリア機能を改善する2型糖尿病治療薬「Imeglimin」 日本での第3相臨床試験は良好な結果に(2019/11/27 糖尿病リソースガイド)

 Poxel社は、2型糖尿病を対象に、日本で実施された「Imeglimin」とインスリンの併用療法を評価した第3相「TIMES 3」試験で、良好なトップライン結果を得られたと発表した。

 

 「Imeglimin」は、ミトコンドリア機能を改善するという独自のメカニズムを有しており、また、2型糖尿病治療において重要な役割を担う3つの器官(膵臓・筋肉・肝臓)で、グルコース濃度依存的なインスリン分泌の促進、インスリン抵抗性の改善および糖新生の抑制という作用を示し、血糖降下作用をもたらす。

 

 同剤の作用機序は、糖尿病によって引き起こされる細小血管・大血管障害の予防につながる血管内皮機能および拡張機能の改善作用や、膵臓β細胞の保護作用を有する可能性も示唆されている。

 同剤は、世界保健機関(WHO)によって新たな化合物クラスである「Glimins」として登録されており、同クラスとして初めて臨床試験が実施されている化合物だ。2型糖尿病治療での単剤および併用による血糖降下療法で、幅広く使用される治療薬となる可能性がある。

 

 「Imeglimin」の日本での第3相臨床試験である「TIMES」試験は3本の試験で構成され、1,100例以上の患者を対象に「Imeglimin」の有効性と安全性が検証された。「Imeglimin」がインスリンとの併用療法として、有効性に一貫性と持続性があることが示された。

 

 「TIMES 3」試験の16週間、プラセボ対照、二重盲検無作為化試験では有効性が示されており、主要評価項目である16週時のHbA1cのベースラインからの変化量(プラセボ調整、平均値の変化量)は-0.60%となり、プラセボ群と比較して有意差(p<0.0001)が示された。

 

東芝、血液1滴から2時間で“がん13種を99%検出”できる検出技術(2019/11/25 日経)

 株式会社東芝は、血液中のマイクロRNAを用いた簡便かつ高精度ながん検出技術を開発したと発表した。

 

 マイクロRNAは、遺伝子やタンパク質を制御している20塩基程度の短い核酸分子。血液中にも安定して存在しており、血液中のマイクロRNAの種類と量を調べることで、肺がんや乳がんなどさまざまながんを早期に発見できる可能性があるとして、新たながん診断のマーカーとして期待されていた。

 

 東芝は血液1滴から13種類のがんを発見できる検査キットを開発した。がんにかかっているかどうかを2時間以内に99%の精度で判定できるという。2020年にがん患者を対象に実証試験を始め、21~22年に人間ドックの血液検査などで実用化することを目指す。2万円以下で検査できるようにする考えだ。

 

 

 東芝が感染症検査用などで販売している遺伝子検査チップをもとに開発した。がんができると血液中に増える「マイクロRNA」という物質を検出する。東京医科大学や国立がん研究センターが開発に協力した。

 

 過去に採取されたがん患者の血液で精度を検証した。大腸がんや肺がん、膵臓(すいぞう)がんなど13種類のがんについて、何らかのがんにかかっているかどうかを99%の精度で判定できたという。大きさが1センチメートルに満たない早期のがんも発見できた。医療現場ではこの検査を受けて、どの臓器にがんがあるかを画像診断などで確認する。

 

 同様の技術は東レなども開発しているが、東レの検査は特定のがんを調べる手法で、多数のがんを調べるには数万円以上かかる見通し。東芝は13種類のいずれかのがんにかかっていることが1度で分かり、採血から2時間以内と、東レなど他社の数分の一程度の時間で結果が出るのも特長。半導体などの技術を活用し、電気的な方法でマイクロRNAを検出する。

 

がんの確率、ほぼ100%──|乳がんという転機 #1ライター北風祐子(2019/11/25 Forbes)

 乳がんは突然、落雷のごとく襲ってきました。実際には、がん細胞は、何年もかけて私の体内で育っていたわけですが、出会いはまさに落雷のごとく。47歳になったばかりの、初春のことでした。

 

 私には、医師をしている高校時代からの親友Mがいます。最初からずっと、彼女が強力なサポーターとして私に寄り添ってくれました。親友がたまたま医師であったことは、運が良かっただけと言ってしまえばそれまでなのですが、その運のおかげで心乱れることなく最短距離で治療の選択をすることができました。この幸運を独り占めせずに、乳がんの初動における要注意ポイントを紹介したいと思ったのが、本稿執筆の一番の動機です。

 

認知症予防に“ホップの苦み”が有効? キリンなど試験で確認(2019/11/24 ZAKZAK)

 認知症の半数はアルツハイマー型で、同型の場合、脳内にアミロイドβやタウなどが沈着することで、記憶障害、徘徊などの問題行動を引き起こすことが分かっている。

 

 現在のところ、効果的な治療法はないが、注目されるのは、発症までに10~20年の軽度認知障害(MCI)という期間があることだ。その段階で適切な予防を行えば、14~44%の回復が望めるという。効果的な予防法としては運動、社会活動、脳トレ、適切な食事が指摘されている。

 

 キリンホールディングスR&D本部健康技術研究所と東京大学は、共同研究で2年前、ビールの原料であるアサ科の植物・ホップ由来の苦味酸に、アルツハイマー病の予防効果を発見。18年に認知機能改善効果を解明した。

 

 今年、健康技術研究所は慶応大学との共同研究で、健康な中高年60人を対象に、熟成ホップ苦味酸の認知機能に及ぼす影響を評価する臨床試験を行った。その結果、前頭葉機能検査で、記憶想起力や日常の物忘れの頻度の改善がみられたという。

 

根拠薄いがん検診、自治体の9割で 過剰診療招く恐れ(2019/11/22 日経)

 日経新聞は情報公開請求し、厚労省が把握する1736市区町村(全国の99.9%)の2017年度の詳細データを入手。欧米の流れに逆行している実態が浮かび上がった。

 

 国立がん研究センターなどが「科学的根拠がある」と推奨しているのは胃、大腸、肺、乳房、子宮頸(けい)部の5つのがん検診。厚生労働省は指針を作成しているが罰則はなく、1513自治体(87%)が指針外の部位を検査していた。

 

 なかでも前立腺がんに関わる血液中の物質を調べる「PSA検査」が突出し、1438自治体(83%)が導入していた。多くの前立腺がんは進行が極めて遅く、発見しても自覚症状がなければ治療しないことが少なくない。若い世代では発症リスクは極めて低い。

 

 米国予防医学作業部会は55~69歳以外については、PSA検査を推奨していない。55~69歳でも検査を受けた1000人のうち10年以内に前立腺がんで死亡するのは4~5人で検査を受けない場合(5人)とほぼ変わらないが、検査した1000人のうち約30人に勃起障害、約20人に排尿障害が生じている。

 

アンジェスの遺伝子治療薬、米国で治験始まる(2019/11/22 日経)

 大阪大学発ベンチャーのアンジェスは22日、体内に遺伝子を入れて病気を治す「遺伝子治療薬」について米国で新たな臨床試験(治験)を開始すると発表した。今後、小規模な治験を2年以内に完了させた後、最終段階の治験を始める見込みという。

 

 成功すれば血管がつまった足に新しい血管を作るための遺伝子を注射する治療が米国でもできるようになる。

コラテジェンは重症の動脈硬化患者の足の血管を再生する薬。日本では今年3月、厚生労働省が承認した。

 

 遺伝子治療製品「コラテジェン」の治験を始める。対象は動脈硬化が原因の下肢潰瘍のある患者。足の血流が悪化した患者への世界的な治療指針が今年6月に変更されたことを受け、下肢切断のリスクが低い患者を対象にする。60人と小規模な治験で投与量、投与回数などを検討した後に最終段階に入る。

 

 

「コラテジェン」は重症の動脈硬化患者の足の血管を再生する薬として今年3月、厚生労働省に認可されている。9月には保険収載された。薬価は60万360円。遺伝子治療薬の承認は国内では初めてだった。田辺三菱製薬が9月から販売を開始している。

 

アンジェスは02年に東証マザーズに上場した大阪大学発の創薬ベンチャー。コラテジェンの開発には1999年の会社設立から取り組んできた。

 

日本終焉レベルの大問題。iPS細胞10億円支援打ち切りという愚行(2019/11/21 MAG2)

 日本が世界に誇るiPS細胞研究に暗雲が立ち込めています。先日、政府が京都大学に、iPS備蓄事業に対する年間10億円の予算を打ち切る可能性を伝えたことが報じられました。

 なぜ国は、自ら日本の未来を潰すような愚行に出るのでしょうか。健康社会学者の河合薫さんは自身のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』で、今回の決定に至る背景には「生産性」ばかりを追求するという昨今の流れがあるとし、研究費打ち切りについては「人の命とカネを天秤にかけたようなもの」と厳しく批判しています。

 

呼気でがんをいち早く発見、犬頼みからにおいセンサーへ(2019/11/25 日経BP)

 携帯端末に息を吹きかけるだけで、がんなどの病気を早期発見できる。これまではおとぎ話だと考えられていた技術が、近い将来に現実となる可能性が出てきた。パナソニック、東芝、日立製作所などが世界の研究機関や企業と共に、開発にしのぎを削っている。実現すれば、これまでの医療/ヘルスケアの世界が大きく変わることになる。

 

がん患者 若年成人では女性が75%(2019/11/20 nippon.com)

 15~39歳の思春期・若年成人を指す「AYA(Adolescent and Young Adult)世代」で、がん患者のうち75.9%が女性となっていることが分かった。全世代では男性患者の割合がやや多いが、AYA世代に限ると大きく逆転している。

 

 国立がん研究センターと国立成育医療研究センターが10月、2016年と17年の院内がん登録のデータ(計844施設)を集計した報告書を発表した。

 報告書によると、小児がんは6667例、AYA世代のがんは7万6822例。

 小児がんでは男女の偏りはほぼなく、女性の割合は44.6%だったが、AYA世代のがんでは女性が75.9%を占めた。

 全世代でも女性の割合は約43%(2016年の統計)にとどまっていることから、AYA世代での女性患者が突出して多くなっていることが浮き彫りになった。

 

 がん患者の年齢別割合を見ると、AYA世代の中盤にさしかかる25~29歳で14%と急増し、30~34歳は27%、35~39歳は43%と、年齢が上がるにつれて飛躍的に増加する。AYA世代に限ると、その75%が30歳以上となっている。

 

ゲノム配列を利用して非侵襲的ながん検診を実現するLucenceが20億円超を調達(2019/11/20 Tech Crunch)

 非侵襲的な癌検診技術を開発しているゲノム医学のスタートアップLucence Diagnosticsが、世界最大の民間総合ヘルスケアグループの一つであるIHH HealthcareがリードするシリーズAのラウンドで2000万ドル(約22億円)を調達した。これにはSGInnovateとこれまでの投資家Heliconia Capital(Temasek Holdingsの子会社)、Lim Kaling、およびKoh Boon Hweeが参加した。

 

 この資金はLucenceの研究施設の規模拡大と人員増員および、アジアと北米地区で同社製品の商用化を進め、より多くの患者が利用できるようにすることに充当される。

 

 資金はまた、2つの有望な治験をサポートする。ひとつはこの技術の、末期がん患者への有効な感応性にフォーカスし、他は肺がんや大腸がん、乳がん、すい臓がんなどいくつかのタイプのがんの早期発見への有効性の評価だ。Lucenceは現在、早期発見の評価のために10万名を対象とする調査を設計している。最初の患者の起用を来年半ばと予定しており、米国とアジアでローンチする。

 

この前のシード資金と合わせてLucenceの総調達額は2920万ドルになる。

 

ADC(抗体薬物複合体) 分かれる戦略~第一三共は投資集中、アステラスはがん免疫にシフト…塩野義はペプチド活用(2019/11/12 AnswersNews)

 次世代の抗体医薬として研究開発が盛んに行われている抗体薬物複合体(ADC)。これまで欧米勢が先行していましたが、第一三共が大型化を期待するトラスツズマブ デルクステカンを日米で申請し、アステラス製薬もエンホルツマブ ベドチンを米国で申請しました。第一三共がADCに投資を集中させる一方、アステラスはがん免疫療法などの新治療にシフト。塩野義製薬はペプチドの活用に向けた研究開発に乗り出すなど、戦略は別れています。

 

血液クレンジングだけじゃない……“トンデモ医療”で大金を稼ぐ「自由診療クリニック」はなぜ野放しなのか?(2019/11/12 文春オンライン)

 先月、「血液クレンジング」なる治療法をめぐって、ちょっとした炎上騒ぎが起きました。今もニュースサイトで記事が掲載され、厚生労働省が実態調査に乗り出すなど、関心の高い話題となっています。

 

 血液クレンジングは患者から100~200ccの血液を採取し、オゾンガスを混ぜてから体内に戻す治療法だそうです。グーグルで「血液クレンジング」と検索してトップに出たクリニックの宣伝によると、「抗酸化力の向上・血液の流れの改善・免疫力のアップなどの効果が期待でき、身体がもつ本来の力を高めます」とありました。がんや心筋梗塞、HIV除去にまで効果があるとうたっているクリニックもあるようです。

 この治療法に対して、医師などから医療効果を疑問視する声が相次ぎました。この問題を追及しているBuzzFeedの記事によれば、NIH(米国国立衛生研究所)で免疫学やウイルス学を研究する峰宗太郎医師が論文を検索して科学的に検証したところ「オゾンの医療利用は、医学的にははっきりとした有用性は極めて限定的であり、かつ弱いエビデンス(証拠)しかなく、ほぼ無効であろうと言えます」とのことです。

 

大逆転か幻か エーザイの認知症治療薬に議論百出(2019/11/11 日経)

 世界が注目する認知症薬で異例の「敗者復活」はなるか――。米バイオジェンとエーザイは10月下旬、アルツハイマー病の治療薬候補「アデュカヌマブ」について、2020年の早い段階で米食品医薬品局(FDA)に新薬として承認申請する方針だと発表した。今年3月には十分な効果が認められないとして開発中止を発表したばかりだが、臨床試験(治験)のデータを再解析したところ有効性が確認できたとの理由だ。認知症は高齢社会の世界的なテーマであるだけに、医療関係者、投資家から様々な議論が噴出している。

 

 アデュカヌマブは今年3月、製品化前の最終段階の治験で、治験を監督する第三者機関が、成功する確率は低いと判断し、開発が止まっていた。そこから7カ月後の今回の発表は、通常の治験では、まず覆ることがないと言われる中立機関の判断をひっくり返した格好だ。もちろん申請の手続きと承認審査は別もので、必ず実用化できるとは限らない。

 

「サプライズだったが、患者やそのご家族にやっと恩返しができる。期待でいっぱいだ」。10月30日、都内で開かれた決算説明会でエーザイの内藤晴夫社長が感想を語った。3月の治験中止の発表で9000円台だったエーザイの株価は一気に6000円台まで暴落した。9月には別の治療薬候補の治験中止もあり、残るアルツハイマー治療の新薬候補は1つで、治療薬開発は崖っぷちの状況だった。

 

「がん離職」を防ぐために100万円支給――「社員の病気=経営課題」に会社はどう向き合ったか(2019/11/13 IT media)

 がんに罹患した社員に対する基金を創設したガデリウスグループ(東京都港区)の経営統括本部本部長の池田佳久さんに創設の経緯などを取材し、がん基金を利用した当事者にも話を聞いた。

 

 ガデリウスグループ(ガデリウス・ホールディング株式会社、ガデリウス・インダストリー株式会社、ガデリウス・メディカル株式会社)は、1890年にスウェーデンで創業した貿易商社だ。1907年に創業者であるクヌート・ガデリウス氏が横浜に日本初の支店を開設し、現在は専門商社として、建設機械、生産機械や産業機材、印刷器材、建築材料、医療機械・医療器具などの輸入販売を手掛けている。

 

 同社にはグループ全体で約180人の従業員(パートを除く)が在籍し、主な年齢層は40代と50代に集中している。同社において、2017年に新たに創立された福利厚生制度が、「ガデリウスがん基金」(以下「がん基金」)だ。この制度は、がんに罹患した社員に対して、会社から治療費として一律で100万円を支給し、がんの治療費に充ててもらうことを目的としている。制度が設立された経緯について池田さんはこのように話す。

 

 「16年から17年にかけて、当社の社員が立て続けにがんで亡くなりました。このうち1人は治療期間が長期となり、抗がん剤の治療費などで多額の費用がかかっていたようです。がんの治療内容によっては社員の生活が立ち行かなくなることを知った社長のヨスタ・ティレフォーシュの発案により、がん基金が設立されました」

 

【東芝】生分解性リポソームによる遺伝子運搬技術をがんの遺伝子治療へ応用(2019/11/11 C-net)

  国立大学法人信州大学(長野県松本市,学長:濱田州博,以下,信州大学)医学部小児医学教室の中沢 洋三教授らの研究グループと、株式会社東芝(本社:東京都港区,代表執行役社長:綱川 智 以下,東芝)は、ナノサイズのカプセルである生分解性リポソームによって遺伝子を細胞に運ぶ技術をがんの遺伝子治療(注1)に応用する共同研究を開始しました。生分解性リポソームは、標的となる細胞にカプセル内の治療遺伝子を効率よく運ぶことが可能であり、また量産にも適していることから、適用範囲の拡大も期待できます。今後、信州大学のがん研究と東芝の材料研究を融合することで、がんの遺伝子治療の普及に貢献してまいります。

 

 近年、次世代のがんの治療法として遺伝子治療の有効性が注目され、実用化が始まっています。がんの遺伝子治療は、治療遺伝子をがん細胞の中に運ぶことによって、がん細胞の増殖を抑制したり、がん細胞を強制的に死滅させたりする効率的ながん治療法です。遺伝子治療は、抗がん剤治療や放射線治療が効かなくなったがんにおいても高い治療効果が期待できます。現在のがんの遺伝子治療では、治療遺伝子の運搬にウィルスが使われていますが、安全性や量産性の点で課題もあります。遺伝子治療を普及するためには、運搬効率が良く、安全で量産が容易な遺伝子運搬技術の開発が望まれます。

 

 そこで、信州大学と東芝は、ウィルスを使わない治療遺伝子の運搬容器として生分解性リポソームを活用する共同研究を開始しました。本共同研究では、信州大学の医学的知見に基づく治療用遺伝子を患者のがん細胞に効果的に運搬し、細胞内で治療効果を発揮するため、治療用遺伝子を内包した生分解性リポソームの研究開発を行います。生分解性リポソームは、細胞の中でのみ分解する独自の脂質を主成分としており、ウィルスを使用せずに簡便で効率よく細胞の中へ遺伝子を運ぶことができます。また、細胞の細胞膜の特性の違いに応じて生分解性リポソームの構造を設計することで、標的となるがん細胞へ遺伝子を運びます。さらに、工業的なプロセスによる量産化が可能です。

 

電子たばこが肺に免疫障害を引き起こす可能性、米大学の研究から明らかに(2019/11/09 産経)

 電子たばこの影響で肺の免疫系が機能不全になる可能性がある--。そんな研究結果が米大学のチームによって発表された。電子たばこの蒸気をマウスが吸い込んだだけで、肺を最近などの感染から守るはずの細胞が変質し、肺の免疫系が機能不全に陥ってしまったという。この症状の鍵はニコチンではなく、電子たばこのカートリッジを満たしている溶剤にあるようだ。

 

 ヒューストンのベイラー医科大学の研究チームによると、電子たばこの蒸気にさらされたマウスには、紙巻きたばこの煙を吸ったマウスとはまったく別の重い症状がいくつも現れたという。

 研究からは、ニコチン無添加の電子たばこの蒸気をマウスが吸い込んだだけで、その肺を感染から守るはずの重要な細胞がすっかり変質してしまうことがわかった。研究を指揮したベイラー医大の呼吸器科医ファラー・ケラドマンドによると、これは細菌やウイルスに対する肺の防護力が“阻害”されて起きる変質だという。マウスの肺の免疫系が機能不全に陥ったのだ。

 

太り過ぎとやせ過ぎ がんのリスク高めるのはどっち?(2019/11/09 日経Gooday)

【問題】

太り過ぎ(肥満)は健康によくないことは広く知られています。

では、がんのリスクについて以下のうち正しいのはどれでしょうか。

 

(1)太り過ぎはがんのリスクを高めるが、やせ過ぎはそうでもない

(2)やせ過ぎはがんのリスクを高めるが、太り過ぎはそうでもない

(3)太り過ぎもやせ過ぎも、がんのリスクを高める

 

答えは、・・・

 

クイーンズ大学ベルファスト校(北アイルランド首都ベルファスト) コーヒーを飲むことで肝臓がん発症リスクが半減することを発見(2019/11/09 Sputnik)

 研究グループは7年以上にわたり約4万7200人を対象に調査を行った。被験者の75%以上が定期的にコーヒーを飲んでいた。

 

調査期間中、3500人を超える被験者に悪性腫瘍が発見され、88件が肝細胞がんであった。これは最も一般的な原発性肝がんである。

 

 

 調査の結果、挽いた豆あるいはインスタントのコーヒー愛好家はその他の患者に比べ、このタイプのがん発症リスクが50%低いことが分かった。

研究者によると、コーヒーを飲む被験者の多くは喫煙し、アルコールを摂取し、コレステロール値も高かったが、これによりがん発症率が高まることはなかったという。

 

研究者は、身体に対するコーヒーのプラス効果は、抗酸化物質とカフェイン含有量が多いことだと語る。

 

関節リウマチの原因は腸内細菌?大阪大などのチーム調査(2019/11/08 朝日)

 関節リウマチ患者の腸内にいる微生物を調べたところ、健康な人よりも特定の細菌が多いことが大阪大などの研究で分かった。腸内の微生物は、体の免疫などに作用していると考えられている。こうした細菌がリウマチの発症につながっている可能性がある。研究成果をまとめた論文が、近く英リウマチ専門誌に掲載される。

 

 リウマチは、本来は外敵から自分の体を守るはずの免疫細胞が、自分の体を攻撃して炎症が起きる自己免疫疾患の一種。関節の骨や軟骨が破壊され、腫れて激しく痛むが、発症の詳しい仕組みはわかっていない。

 

 大阪大医学系研究科の岡田随象(ゆきのり)教授(遺伝統計学)らの研究チームは、発症初期を中心としたリウマチ患者82人と健康な42人の便に含まれる微生物を詳しく調べた。その結果、患者では9種類の細菌が健康な人よりも多かった。そのうち5種類は口の中などに多いプレボテラ属の細菌だった。研究チームは、これらの細菌がリウマチの発症に関係しているとみている。

 

「5Gは結局のところがんを引き起こす」遂に権威ある科学雑誌が論文掲載! 日本に動きなし!(2019/11/8 TOCONA)

 モスコウィッツ博士は、米カリフォルニア大学バークレー校の公衆衛生研究者であるが、5Gサービス展開にはさらなる研究が必要であると警告する。

 

 モスコウィッツ博士の主な懸念は、5Gの健康への影響に関する妥当性のある研究がなされていないことにある。そして博士は、既存の携帯電話で使用されている2Gおよび3Gは、一般に考えられているよりも実際は、はるかに危険である可能性を示す一連の研究が存在するという。

 

 そして、「最近のがんに関するデータでは、頭や首に発生する特定タイプの腫瘍の増加が見られます。これは少なくとも一部は、携帯電話の電磁放射線の急増に起因する可能性があります」と、博士は同誌に記している。そして、これらのがん発生の増加数は、携帯電話のヘビーユーザーの腫瘍リスクに関する研究結果と、合致するものだとも述べている。

 

 既に展開中のテクノロジーによる健康への影響を定量化する試みは、かなり困難で、新技術はそれに注意を払おうともしない。

 

医薬品の国内7~9月、キイトルーダ首位(2019/11/07 日経)

 米医薬サービス・調査会社のIQVIAは、2019年7~9月期における医療用医薬品の国内売上高(薬価ベース)を公表した。米メルクのがん免疫薬「キイトルーダ」が4~6月期に続いて首位となり、好調を維持した。

 

 キイトルーダの売上高は373億円。免疫のブレーキを外してがんを攻撃させる薬で、国内ではMSDが製造・販売している。肺がん治療で最初に使う薬として承認を取得。18年12月の適応拡大で、より多くの患者に投与できるようになったことが拡販につながったようだ。

 

2位は中外製薬のがん治療薬「アバスチン」で321億円。

3位は小野薬品工業などのがん免疫薬「オプジーボ」の270億円で、

1~3位までをがん治療薬が占めた。

 

4位には米ファイザーの疼痛(とうつう)治療薬「リリカ」が252億円が続いた。

 

7位に入った英アストラゼネカの肺がん治療薬「タグリッソ」の伸びが大きい。売上高は224億円だった。タグリッソはがんの増殖に関わる「EGFR」遺伝子が変異した患者が飲む錠剤として16年に承認。18年8月に適応拡大が承認され、1回目の治療から使えるようになったことが影響したとみられる。

 

渋谷工業・山口大ベンチャー共同開発 固形がん治療細胞自動製造システム(2019/11/07 北陸経済ニュース)

 ボトル充填(じゅうてん)装置メーカーの渋谷工業(金沢市)と山口大発ベンチャーのノイルイミューン・バイオテック(東京)は六日、肺がんなどの固形がんの治療に高い効果が期待できる「PRIME CAR-T細胞」を自動製造する装置を共同開発すると発表した。二〇二一年の販売を目指す。

 

 PRIME CAR-T細胞は、患者から採取した免疫細胞にがん細胞への攻撃力を高める遺伝子を導入して作製する。山口大の玉田耕治教授(腫瘍免疫学)が世界で初めて開発した。

 

 がん表面にある特定のタンパク質にくっついたり、免疫細胞を活性化させたりする性質があり、マウスによる実験で投与したところ、ほぼすべての肺がんがなくなる効果が見られた。

 

 ただ現状では、無菌室など滅菌された空間で人手に頼って作製しており大量生産は難しい。渋谷工業が持つボトル充填の無菌技術を生かした自動製造装置によりコスト削減につなげる。

 

血管含むがん組織を人工培養、創薬に使いやすく 京大と東北大(2019/11/07 日経)

 京都大学と東北大学は共同で、血管を含んだがん組織を試験管内で作る技術を開発した。生体内での様子に近くなり、血管に新薬候補物質を流して、その効果を調べるのに役立つ。製薬会社と協力して実用化を目指す。

 

 研究チームは培養皿を0.1ミリメートルの穴の開いた壁で3つに区切った。その中心に乳がんの細胞を入れ、その両脇に血管の細胞を入れて培養すると、がん細胞は微細な穴を通して周囲の血管の細胞を引き込んでつながり、生体内で自然に発生するがんに似た組織ができた。既存の抗がん剤をその血管に送り込むと、抗がん剤の量に応じてがんの増殖を抑える効果が確認できた。

 

消費者庁/「免疫力向上」に根拠なし/販売会社の景表法違反を認定(2019/11/07 日経ウエブ)

 消費者庁は11月1日、イマジン・グローバル・ケア(イマジン、本社東京都、木下弘貴社長)が販売するサプリ「ブロリコ」の表示について、優良誤認を認定、景品表示法に基づく措置命令を行った。イマジンは、「ブロリコ」のECサイトで、「免疫力を高める」などと表示していたとしている。

 

 消費者庁が認定した「ブロリコ」の違法な表示期間は、遅くとも16年11月2日から19年1月28日までの約2年3カ月。表示媒体は、自社ECサイトと、「ブロリコ」の資料請求をした一般消費者に対して送付していた、チラシや冊子だったとしている。

 

 ECサイトでは、「免疫力を高める新成分 ブロリコとは」や「自然免疫を高める新規成分 『ブロリコ』を発見!」などと表記していた。

 

がん治療前の凍結卵で出産、5年で29人 東大など調査(2019/11/07 朝日)

 東京大などの研究チームが、がんを経験して出産した女性の生殖医療を調査したところ、治療前などに凍結した受精卵や卵子で出産した女性が、2011~15年に少なくとも29人いたことがわかった。東大の原田美由紀講師によると、女性がん患者に関するこうした全国調査は初めてという。7日、日本生殖医学会の学術講演会で発表した。

 

大腸癌の新たな転移メカニズムを解明(2019/11/06 時事)

 順天堂大学大学院医学研究科分子病理病態学の折茂 彰 准教授、下部消化管外科学の坂本一博 教授、水越幸輔 助手、岡澤 裕 助教ら、および東京大学大学院新領域創成科学研究科の波江野洋 特任准教授らの共同研究グループは、大腸癌の新たな転移メカニズムを解明しました。

 

 大腸癌の転移は従来より単一癌細胞によって形成されると考えられていましたが、本研究では、実際の患者さんの大腸癌細胞を解析に用いたことにより、特定の性質(上皮系*1および上皮/間葉系*2)を持つ癌細胞集団が転移を形成することを明らかにしました。

 

 本成果は、大腸癌細胞集団を標的とした転移抑制治療の可能性を示し、今後の癌治療薬開発及び癌克服に向けて打開策を提示しました。

 

民間病院で初のがん新治療開発センター 東京 がん研有明病院(2109/11/03 NHK)

 世界で初めてとなるような、がんの新しい治療法を開発するセンターを東京のがん研有明病院が民間の病院として初めて設置しました。がんの患者数が国内で最も多い病院で臨床試験を行うことで、新たな治療を早く患者に届けたいとしています。

 

 東京 江東区にあるがん研有明病院は、がんの新しい治療法について、初期段階からの開発を行う拠点となる「先端医療開発センター」を民間の病院として初めて設置し、来年から運用を始めることになりました。

 センターには、抗がん剤や、からだの免疫の働きを生かす免疫療法、それに患者の遺伝子を検査して、それぞれの患者に効果のある薬を探す「がんゲノム医療」の部門が設けられ、医師や研究者など30人余りが研究開発にあたるということです。

 

がん検診107人に誤通知 「陽性」を「陰性」、東京・足立区(2019/11/02 日経)

 東京都足立区は2日までに、2018年度に実施した区の大腸がん検診で、本来は精密検査が必要な陽性だった受診者107人に、誤って陰性と通知していたと発表した。誤通知でがんが実際に見落とされていたかどうかは現時点で不明としている。

 区によると、検査会社からの結果を転記ミスして伝えたのが原因。区は対象者に連絡して精密検査を促す。検診は40歳以上の区民を対象に、区内の227医療機関で計約4万7千人が受診した。

 うち60機関の107人について、検体の便を調べた検査会社で陽性との判定結果が出されたが、各機関が対象者に連絡する際に転記を誤ったという。

 

過去最大3300億円を製薬ベンチャーに投資 大日本住友製薬(2019/11/01 産経)

 大日本住友製薬は1日、東京都内で記者会見を開き、英国とスイスに本社を置く製薬ベンチャー「ロイバント・サイエンシズ」と戦略的提携で正式合意したことを明らかにした。投資額は、大日本住友としては過去最大となる総額30億ドル(約3300億円)。ロイバント社の株式の10%以上と、5つの子会社の株式を取得し、創薬効率を高めるデータ分析技術や新薬候補を獲得する。

 大日本住友は、売上高の4割を占める統合失調症治療薬「ラツーダ」の特許切れが迫っており、収益源の確保を急ぐ。今回の出資で、ロイバント社が手掛けてきた子宮筋腫など大型の新薬候補を複数手に入れる。

「免疫高めるブロッコリー成分」は根拠不十分 消費者庁(2019/11/01 朝日)

 「免疫力を高める」とうたった健康食品の表示の根拠が不十分だとして、消費者庁は1日、通信販売会社「イマジン・グローバル・ケア」(本社・東京)に景品表示法違反(優良誤認)で再発防止などを求める措置命令を出した。

 

 消費者庁によると、同社はブロッコリーから抽出したとする成分を「ブロリコ」と称し、同名の商品を販売。2016年11月~19年1月、「免疫を高めるブロリコ」といった広告をウェブサイトなどに載せ、摂取するだけで病気の治療や予防の効果が得られるかのような表示をした。消費者庁は裏付けとなる資料の提出を求めたが、合理的な根拠を示すものとは認められなかったとしている。

 

 同庁によると、同社の17年の売上高は約21億円。全国の消費生活センターには16年以降、67件の相談が寄せられているという。

 

メルク、四半期利益が予想超え がん免疫薬の売上30億ドル突破(2019/10/30 朝日)

 米製薬大手メルク<MRK.N>が29日発表した第3・四半期決算は、利益が市場予想を上回った。がん免疫薬「キートルーダ」の売上高が四半期で初の30億ドル超えを記録した。同社は通年の利益予想も引き上げ、株価は午前の取引で2%超値上がりした。

 キートルーダの売上高は62.5%増の30億7000万ドル。リフィニティブのアナリスト予想平均である28億8000万ドルを上回った。

 

「犬猫のがんに効く」うたい、未承認サプリ販売の疑い(2019/10/29 朝日)

「犬猫のがんに効く」とうたい、医薬品として承認されていないサプリメントを販売したとして、大阪府警は29日、横浜市旭区のペット用サプリ販売会社「ベストライフデザイン」社長塩沢由貴夫容疑者(59)を医薬品医療機器法違反(未承認医薬品の広告・販売)容疑で逮捕し、発表した。

 

AYA世代(20~39歳)の女性に子宮頚がん、乳がんが急増中。犬や猫は大丈夫?(2019/10/28 Yahoo)

【犬や猫の乳がんの原因】

・発情の時期が早まっている。(いまは、早い犬や猫では、生後4カ月から発情がきます。以前は1歳前後だったのですが。この辺りのことは、以下に述べています)

・長寿になった。(犬や猫の平均で13年以上は生きる)

 

これらのことを踏まえて獣医界では以下のように対策をしています。

 

【犬や猫が乳がんにならないための対策】

・発情が来る前に避妊手術をする。

 

 犬は、発情が来る前に避妊手術をすれば、乳腺腫瘍になる確率は、0.5%、2回目以降は、26%になります。発情が来て、手術すると乳腺腫瘍の予防効果が低くなります。その理由は、発情が来ると乳腺が発達するからです。発情が来ないうちにすれば、乳腺が発達しないので、乳腺がほとんどなく、がんになりにくいのです。

 


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