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「尿1滴でがんリスクがわかる」は本当か。50万人超が受けた「線虫がん検査」衝撃の実態(2023/9/19 News Picks)
線虫という体長1ミリほどの小さな生物を利用し、尿のにおいから胃がん、大腸がんなど15種類ものがんのリスクを一度に判定する検査だ。「HIROTSUバイオサイエンス」社(本社・東京都千代田区)が2020年1月に世界で初めて実用化した。
少量の尿を提出するだけという簡便さや1万円台という手頃な価格、広告などで謳われる高い精度が話題となり、利用者は50万人を超えた。
海外進出や上場に向けた準備も進め、勢いに乗るHIROTSU社。しかし今、医療関係者の間では、密かにこうささやかれている。
“N-NOSEは怪しい。偽陽性や偽陰性の多い、問題のある検査だ。”
もしそれが本当なら、検査の高い精度を信じて利用した50万人が、水面下で被害に遭っていることになる。被害には、命に関わるがんの見逃しも含まれるだろう。
大塚製薬、欧州で経口の急性骨髄性白血病 抗がん剤承認 患者負担を軽減(2023/09/19 日経)
大塚製薬は19日、成人の急性骨髄性白血病の治療に使う、経口タイプの抗がん剤「イナコビ」について、欧州委員会(EC)から製造販売承認を取得したと発表した。同じ薬効の既存の薬は注射で投与する必要があり、患者の治療の選択肢が増える。各国で順次販売する。
大塚製薬の注射で投与する抗がん剤「ダコジェン」を経口剤にした。がん細胞が増殖しないようにする機能を回復させる効果がある。注射の場合、通院治療が必要だったが、経口剤は在宅治療が可能。患者負担を減らすことができると期待される。
子会社の米アステックスファーマシューティカルズが開発した。米国では、骨髄異形成症候群、慢性骨髄単球性白血病の患者への適応で2020年に承認されている。
旭化成、CAR-T開発へ国立がん研究センターと共同研究契約ほか(2023/09/20)
旭化成、CAR-T開発へ国立がん研究センターと共同研究
国立がん研究センターと旭化成は9月20日、CAR-T細胞療法の開発に関する共同研究契約を結んだと発表した。同センターは主に3つのCAR-T細胞療法のパイプラインを持っており、一部は治験の準備を進めている。共同研究では、同センターのベクター、細胞製造、免疫解析の技術を旭化成に移管し、シーズの共同研究開発と製造販売承認に必要な製造、供給、品質管理法を確立。市販後のCDMOでの製造につなげる。
ペプチドリーム、ジェネンテックとRI-PDCのライセンス契約
ペプチドリームは9月20日、米ジェネンテックとペプチド放射性核種複合体(RI-PDC)の共同研究開発・ライセンス契約を締結したと発表した。ペプチドリームは、ジェネンテックが選定する創薬ターゲットに対するペプチド候補化合物の同定・最適化を実施。これをもとに創製したRI-PDCについて前臨床試験の化合物評価の前半までを担当する。その後はジェネンテックが開発および商業化するが、日本の権利はペプチドリームが持つ。ペプチドリームは契約一時金4000万ドル(約59億円)を受け取るほか、開発・承認・販売のマイルストンとロイヤリティを受領する権利を得る。
大塚、白血病治療薬「INAQOVI」が欧州で承認
大塚製薬は9月19日、DNAメチル化阻害配合剤「INAQOVI」が欧州で承認されたと発表した。適応は、標準的な導入化学療法が適さない成人の急性骨髄性白血病。同薬は、DNAメチル化阻害剤「ダコジェン」(一般名・デジタビン)の有効成分に、分解を抑制する新規代謝酵素阻害剤cedazuridineを加えた世界初の経口DNAメチル化阻害配合剤。米国とカナダでは2020年に承認を取得し、大鵬薬品工業の米国子会社が販売している。
2023年7月に設立したWCHの日本支部 「WCHJ ワールドカウンシルフォーヘルスジャパン」が、9月9日(土)に初のキックオフセミナー『「ワールドカウンシルフォーヘルスジャパン キックオフセミナー」~パンデミックが起こした世界の変化とは 日本人がアフターコロナを生き抜くには 今 何をすべきか~』を東京ウィメンズプラザで開催することをお知らせします。
セミナー概要
現在の日本の臨床現場で起きているコロナワクチン接種後の問題点や、全国の症例などをもとに、医師や医学界の会長を務める講師陣らが、今後の対処法についてお話します。
医療現場からのコロナやワクチン後遺症のリアルな報告、日本全体のデータ、世界の動向が一度に分かります。
今の日本における医療に疑問をお持ちの方や、ワクチン後遺症に関心のある方などにお勧めです。
<講公演内容>
ー「新型コロナワクチンによる薬害について」理事 藤沢明徳ー
新型コロナワクチンによる、薬害の現状を公式データをもとに解説します。
ー「診療現場からの報告」副代表理事 佐々木みのりー
新型コロナワクチンが始まってから臨床現場で何が起きたのか?
現場から症例を供覧して解説します。
ー「世界の動向とベターウェイが生み出す未来」代表理事 柳澤厚生ー
新型コロナワクチンと副反応は、世界各国で大きな問題になっています。
現在の世界の情勢を、ワールドカウンシルフォーヘルスの活動と併せて解説します。
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人工甘味料に発がん性 人工甘味料 WHO、肝臓がん懸念(2023/7/14 産経)
世界保健機関(WHO)傘下の国際がん研究機関(IARC)は14日、無加糖をうたった清涼飲料水や食品などに広く使われている人工甘味料「アスパルテーム」について、発がん性の可能性があるとの見解を示した。特に肝臓がんを引き起こす可能性について懸念を示した。
アスパルテームは、IARCの分類で4段階ある発がん性の可能性のうち、下から2番目の「2B」に指定された。ガソリンを使用したエンジンの排ガスや、鉛などと同じレベル。発がん性の可能性が最も高い「1」にはタバコやアルコール、紫外線などが含まれている。
WHOと国連食糧農業機関(FAO)の合同食品添加物専門家会議(JECFA)は、アスパルテームの1日当たりの許容摂取量として、体重1キロあたり40ミリグラムとしている。体重70キロの人を例にすると、アスパルテーム入りの炭酸飲料では9~14缶に相当するという。(共同)
普通のネズミより10倍長生きするハダカデバネズミ その長寿の理由は「幸せホルモン」だった!?熊本大学が新発見(2023/07/14 RKK)
がんになりにくく長生きというハダカデバネズミ。今、人間の医療に活用できないか研究が進められていますが今回、熊本大学が新たな発見をしました。
特徴的な前歯に、毛のない体。
その最大の特徴は寿命の長さ。
一般的なネズミの寿命は3年と言われますが、ハダカデバネズミの寿命はなんと30年。10倍も長生きするのです。
熊本大学大学院生命科学研究部 河村佳見 助教「こちらがデバネズミの飼育室です」
この長寿の秘密は何なのか?熊本大学は10年以上研究をしています。
これまで、がんになりにくいことは明らかになっていて今回、その手がかりが新たに見つかったのです。
河村 助教「ハダカデバネズミには細胞老化が起こることは分かっていましたが、起こった細胞老化がその後どうなるかは分かっていなくて、それが今回の研究で初めて明らかになりました」
一般的に、細胞は紫外線を浴びるなどの影響で「老化細胞」に変化します。それらが長期的に体内に蓄積されると…がんの原因になります。
一方、ハダカデバネズミは…
河村 助教「(細胞は)老化はするんですけど、そのままの状態を維持できなくて死んじゃうという感じです」
老化細胞が蓄積されず死滅することでハダカデバネズミはがんになりにくいのです。
ではなぜ老化細胞が死んでいくのか、ハダカデバネズミの細胞内で予想外の存在が見つかりました。
河村 助教「なんでセロトニンがこんなに溜まっているのか全く予想していなかった」
「セロトニン」…「幸せホルモン」と言われるホルモンが細胞内に見つかったのです。人間など、多くの生物の細胞には含まれない神経系の伝達ホルモンです。
なぜハダカデバネズミの細胞に含まれるのかはわかっていませんが、細胞に老化ストレスがかかってもセロトニンが化学反応を起こし、老化細胞を死滅させる成分が生成されることがわかったのです。
謎に包まれていたハダカデバネズミの老化防止のメカニズム。今後、研究が進むことで人間の老化防止にも役立てられるかもしれません。
河村 助教「(今後)どういう老化細胞がどのタイミングでいなくなっているかを調べることで安全な老化細胞除去薬の開発に繋がればいいなと思っています」
高地の長寿現象を解明:酸素制限によるマウスの寿命延長が初めて実証される(2023/07/12 BioQuickNews)
ハーバード大学医学部の科学者らは、驚くべき結果をもたらす研究を発表しました。彼らは異常に寿命の短いマウスの系統を、エベレストのベースキャンプとほぼ同じ酸素濃度の低い環境に置いたところ、予想に反して50%も長生きすることが判明しました。
この研究は、動物モデルにおいて寿命を延ばすことが示された新たなアプローチを提供し、また、酸素制限が老化モデルマウスの寿命を延ばすことを初めて実証しました。この研究の論文タイトルは「Hypoxia Extends Lifespan and Neurological Function in a Mouse Model of Aging(低酸素は老化モデルマウスの寿命と神経機能を延長する)」です。
ムータ博士とロジャース博士らは、早老マウスを使用しました。この系統のマウスは生後3〜4ヵ月で加齢に関連した病気に罹患します。通常の「野生型」マウスの寿命は約2年ほどです。
研究者たちは、生後約4週間で離乳したマウスをわずか11%の酸素濃度の低酸素チャンバーに移しました。
低酸素環境が生じる原因は、高地において酸素濃度が低くなることではなく、窒素ガスによる希釈であることが判明しました。
通常、酸素濃度21%の環境下で生活していたマウスの寿命の中央値は約16週間でした。しかし、低酸素チャンバーに収容されたマウスは平均して約24週間生存しました。
さらに、これらのマウスの最大寿命も、低酸素条件下では通常の酸素濃度で生活していたマウスの26週齢に比べて約30%延び、31週齢に達しました。
ロジャース博士によれば、低酸素環境で生活する動物は、寿命だけでなく神経機能も長期間にわたって維持されるように変化したとのことです。
効果の背後にあるメカニズムを理解するために、研究者たちは動物が摂取する食物量が減少しているかどうかを調査しました。カロリー制限は、多くの動物モデルにおいて強力な寿命延長効果があることが証明されているため、食物摂取量の調査が行われました。
エーザイのアルツハイマー新薬「レカネマブ」、日本では秋までに審査結果…米で正式承認(2023/07/07 読売)
【ワシントン=冨山優介】米食品医薬品局(FDA)は6日、日本の製薬大手エーザイと米製薬企業バイオジェンが共同開発したアルツハイマー病の新薬「レカネマブ」を正式承認した。病気の原因とみられる物質を除去することで進行を抑制する効果が認められた初の薬となる。米国で高齢者向け公的医療保険の適用が決まり、普及が進みそうだ。日本でも秋までに承認審査の結果が出る見通しだ。
レカネマブは、アルツハイマー病患者の脳内に蓄積する異常なたんぱく質「アミロイド βベータ 」を取り除いて、認知症の進行を緩やかにする。投与対象は早期の患者に限られる。脳内の信号の伝達を活発にして症状の一時的な改善を図る従来の認知症薬とは、作用の仕組みが根本的に異なる。
FDAは1月に中間段階の臨床試験結果に基づき迅速承認した。エーザイが「症状の悪化を27%抑制した」とする最終段階の臨床試験結果をFDAに追加提出し、審査が続いていた。
正式承認にあたり、FDAは「アルツハイマー病の根本を標的にした薬として初めて有用性を示した」と評価した。一方で、副作用として頭痛や脳の一時的な腫れがあり、特に抗凝固薬を服用中の人は脳出血のリスクが高まるため注意が必要だとした。
正式承認に伴い、レカネマブは、米国の高齢者向け公的医療保険「メディケア」の適用になった。エーザイは、来年3月末までに1万人以上が使用すると見込んでいる。
「化学的な縮毛矯正を頻繁に行う女性は、それらを行わない人と比較して、子宮癌のリスクが2倍以上であることが判明した」(2023/02/04 BAZAR)
なめらかなストレートヘアは、ある種の理想の一つであり、サロンでの施術やホームケア製品に多くのお金を費やしてきた人も少なくないかもしれない。
ところが、ある新しい研究(人種や民族の異なる33,000人以上のアメリカ人女性を10年以上にわたって追跡調査した大規模なもの)によると、化学的な縮毛矯正を頻繁に行う女性は、それらを行わない人と比較して、子宮癌のリスクが2倍以上であることが判明したという。
「この結果は、縮毛矯正に使われる化学成分が、女性ホルモン関連の癌のリスク増加に影響するという先行研究と一致する」と、研究の著者は国立がん研究所のジャーナルに書いた。彼らは、様々な染毛剤、ブリーチ剤やパーマ剤を含むヘアケア製品が、子宮癌リスクを上昇させることを発見した。
がん細胞だけ攻撃する免疫細胞をオーダーメイドで作ることに成功 ゲノム編集技術の歴史と未来(2022/11/15 Newsweek)
米国のがん治療ベンチャー企業やカリフォルニア大ロサンゼルス校などから構成される研究チームは10日、「がん細胞だけを攻撃する免疫細胞」を各個人に合わせて作成することに成功したと、マサチューセッツ州ボストンで開催された癌免疫療法学会で発表しました。この成果は総合科学誌「Nature」にも掲載されました。
用いられたのは「CRISPR-Cas9(クリスパーキャスナイン)」と呼ばれるゲノム編集技術で、身体を異物から守る免疫応答システムの司令塔の役割を果たす細胞集団「T細胞」をオーダーメイドでデザインし、増やしました。
がんに罹患すると、自覚症状の前でも異常な増殖をする細胞が体内に潜伏しています。CRISPR-Cas9で免疫細胞を強化することで発見と治療が可能と考えられており、すでにアメリカや中国では盛んに研究されています。
今回の米研究チームによる研究は、「CRISPR-Cas9によるオーダーメイド治療」と「T細胞を遺伝子操作して腫瘍を標的化する」という分野の2つの最新技術を組み合わせました。
遺伝子操作されたT細胞を使う治療法は「CAR-T細胞療法」と呼ばれ、全身を循環する血液がんやリンパがんの治療では有効とされていますが、固形腫瘍では難しいと考えられてきました。
CAR-T細胞は腫瘍細胞の表面に発現しているタンパク質にのみ有効なこと、固形腫瘍では表面に発現するタンパク質に個人差があることが理由です。
さらに白血球の一種であるT細胞は血流で腫瘍まで運ばれますが、腫瘍細胞が免疫を抑制する化学シグナルを出すこともあり、その場合は腫瘍に近づくとT細胞の機能が低下してしまいます。
研究チームは、乳がんや結腸がんの患者16人に対して、固形腫瘍の変異タンパク質を特定し、どの変異にT細胞が応答して細胞の破壊反応を引き起こす可能性が高いか予測しました。その後、腫瘍の変異を認識できるT細胞受容体をオーダーメイドで設計して、患者の体内にCRISPR-Cas9でゲノム編集したT細胞を注入しました。
その結果、遺伝子編集されているT細胞は編集されていないT細胞よりも腫瘍の近くに高濃度で存在していること、1カ月後に16人中5人の腫瘍が安定している(成長していない)ことなどを確認しました。チームは今後も、「免疫抑制シグナルに応答するT細胞側の受容体を除去する」といった改良したCAR-T細胞療法を考えています。
特例承認された治療薬「エバシェルド」 コロナ対策の決定打になるか? 免疫を得にくい人には期待大(2022/09/01 カンテレ)
新型コロナの新しい治療薬「エバシェルド」が特例承認されました。新型コロナウィルス対策の決定打となるのでしょうか。
8月30日、特例承認された新型コロナの新しい治療薬「エバシェルド」。イギリスの製薬大手アストラゼネカの注射薬で、重症化リスクのある患者に投与することとされています。さらにこの薬、初めて“ある効果”が確認されました。
【加藤勝信 厚労相】
「ワクチン接種で十分な免疫応答が得られない可能性がある方がいらっしゃいます。そういった方などにおいて、“ウイルス暴露前の発症抑制”に使用できる初めての薬剤となります」
「エバシェルド」に期待されている、“発症抑制効果”。海外の治験では、コロナウイルスに感染していない人に対して、1回の注射でおよそ8割、発症を抑えられたことが確認されました。
免疫不全や抗がん剤治療を受ける患者など、ワクチンの効果が得られにくい人に対して効果が期待されていて、その効果は半年ほど持続するとされています。
「オプジーボ」投与で老化細胞が減少、身体機能改善…東大などチーム発表(2022/11/3 読売)
がん免疫治療薬「オプジーボ」をマウスに投与すると、体内の老化細胞が減り、身体機能が改善したとする研究成果を、東京大と金沢大のチームが発表した。様々な臓器・組織の老化防止や生活習慣病の治療につながる可能性があるといい、論文が2日付の科学誌ネイチャーに掲載される。
肝臓に蓄積する脂肪を観察した顕微鏡画像。上段は正常なマウスで、下段は脂肪肝のマウス。下段左側は白い脂肪が目立つが、オプジーボを投与したマウス(下段右)では脂肪が減っている(中西真・東京大教授提供)
細胞の多くは時間がたつと分裂して新しい細胞に置き換わる。分裂しなくなった老化細胞が増えると周囲に炎症が起き、がんや高血圧などの疾患の原因になる。通常は免疫細胞の働きで除去されるが、加齢で増えるメカニズムは謎だった。
チームが加齢マウスの老化細胞を調べると、一部の細胞の表面に「PD―L1」という分子が多くくっついていた。この分子が免疫細胞の表面にある分子「PD―1」と結合し、免疫を弱めることがわかった。
チームは、PD―L1が老化細胞を増やす原因とみて、免疫細胞との結合を邪魔して免疫を活性化させるオプジーボを加齢マウスに投与した。その結果、様々な臓器で老化細胞が顕著に減少して握力が回復したほか、脂肪肝のマウスでは肝機能が改善したという。
がん放置療法の近藤誠医師死去 かつて語った「一人の意見は『抗がん剤をやめさせる』根拠にはなる」(2022/08/18 AERA)
『患者よ、がんと闘うな』などの著者として知られる近藤誠医師(73歳)が亡くなった。近藤医師の著書『医者に殺されない47の心得』(2012年刊)がベストセラーとなっていた2013年に、『週刊朝日』ではその科学的根拠をめぐる検証記事を企画し、複数の専門医と近藤医師(当時・慶応大学放射線科講師)に取材を敢行していた。
がんの9割は、治療するほど命を縮める。放置がいちばん--。そんな過激な主張を繰り返していた近藤医師は、学術的な論文などではなく、もっぱら一般向けの書籍や雑誌でしか主張を発表してこなかった。その理由はどこにあったのか? 当時の記事(週刊朝日2013年6月21日号、28日号)から抜粋して振り返る。
* * *
近藤医師は1980年代から、「がんを見つけたら手術や抗がん剤治療をしたほうがいい」という通念に誤りがあると指摘してきた。
『医者に殺されない47の心得』の中で近藤医師は「がんの9割は、治療するほど命を縮める。放置がいちばん」「がん検診は、やればやるほど死者を増やす」と説いていて、その論の根幹として、「抗がん剤の臨床試験には人為的操作が入っている」といった問題点を挙げている。
「これまでの僕の本では、肝心なところは根拠となるデータを示していたけど、一般の人には読みにくいでしょう。だから今回(の『医者に殺されない47の心得』)は、結論だけ書いてある。いちいち論文根拠は示さない。
そうするとわかりやすくなる。それは執筆にあたって工夫したところで、それゆえに読者の支持を得ているわけ」(近藤医師)
その内容は、現在の医療の常識とはかけ離れた主張で、しかも断定的な論調で書かれている。近藤医師はこう続ける。
「根拠というのは、聞かれたときに示せばいい、という考え方もある。僕のほかの本には専門的な根拠が書いてあるわけだから、読者が、僕の主張の根拠を知りたければ、それらの本を読めばいい」
第34回 日本癌学会市民公開講座(2019/10/28)
「肺がんの最新治療と免疫療法~大きな効果を得るために~」
萩原 弘一(自治医科大学内科学講座呼吸器内科学部門 教授)
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「がんサバイブ・クラブ by がん経済新聞」
を開設しました。
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「がんサバイブ・クラブ by がん経済新聞」では
がん関連ニュース、セミナー情報などを発信して行く予定です。
また、がん患者さんとご家族の質問、
がんサバイバー、ドクターからの助言など
積極的な情報交換に、ご利用ください。
承認、未承認関わらず、根拠のある治療法は、
ご紹介いただいてOKですが、
目に余る違法なプロモーションや営業行為は、
ダメ出しをしますので、ご了承ください。
がん治療に取り組む医師、がんから社会復帰できた「がんサバイバー」の方を取材しています。自薦、他薦を問いませんので、是非、ご紹介ください。また、医療知識のある取材記者も募集しています。